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冬の遅い日の出の寒空の下、明るくなり始めた道を紫の髪の少女が歩く。 「フフっ、今日は遅刻せずに学校に行けそうね」 彼女の名前は、冥王府龍刹。 骨法の道場主である祖父と、毎朝繰り広げられるの格闘劇の為、朝練の遅刻が多い彼女だったが、今日は早くに勝利を収め、上機嫌で学校へ向かっていた。 「これで朝一で先生に会えるわ♪」 上機嫌の理由……それは彼女が所属している天文部の顧問が、彼女の恋焦がれる相手だからだ。 朝早くから来ている顧問に一緒のクリスマス・イヴの天体観測を申し込むために、なるべく早く学校に到着したい。そんな彼女にとって今日の勝利は大きい。 しかし、それは突然空から降ってきた。 「ぁぁぁあああああああああ〜〜〜〜〜><」 悲鳴を上げながら落下してくる存在を、思わず受け止めてしまう龍刹。 受け止めたそれは、よく見ると木(?)でできた鹿のおもちゃの様だ。 「有り難うございます。つい調査に夢中になりまして、時間を忘れてしまいました。何分、自分は星光エネルギーで動いているもので……」 ぺらぺらとしゃべり出す鹿のおもちゃ。龍刹が訝しげな表情(かお)で見つめていると、勝手に、 「あ、申し遅れました、ワタクシ、マリヤ様に作られたクリスマス支援用鹿ロイド、シカさんです」 自己紹介を始めた。 コレは見なかったことにしよう。そう思い、シカさんを捨てようとした龍刹だったが、 「ワタクシを拾って契約して下さった貴方にはもれなくクリスマス・イヴの素敵な夜をプレゼントです!」 シカさんの言葉に思わず手が止まった。 イヴの素敵な夜……それは恋人同士で過ごす甘い夜に違いない!! 「契約する!! どうすればいいの!?」 有無をいわさず叫んだ彼女は、この後…… 次回に続く……!! |
(勇者屋キャラ辞典:龍刹) |
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