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このページは椰子の木症候群のあなたと私に捧げます...なんて冗談です...笑。 ロックファンにとってハワイの音楽というとレゲエやボサノヴァとならんでワールドミュージックへの入り口と言えなくもないと思いますが、ここではアナザー・アメリカン・ルーツ・ミュージック(と勝手に呼んでおります)としてのハワイアンを含めて、コンテンポラリーなものまで、素人ながら少し紹介してみようと思います。 |
[ SUMMER COLLECTION '99 vol.2/ALOHA! EDITION]
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★Sacred Island★ 1998年
いきなりタジ・マハールなのですが、ハワイに住んでハワイのミュージシャンと作り上げたアルバムということなので...。The Hula Blues Bandという名義がこのアルバムの全てを言い当てているかもしれません。いわゆるハワイアンとかブルースを期待するとあてが外れてしまいます。直接的なハワイアンとかブルースは非常に少なく、『ミュージック・ファ・ヤ』ほどでないにしろカリビアンなテイストもブレンドされたタジ・マハール流のアイランド・ミュージックと言えます。 全体を通して漂う穏やかな哀愁感はラテン系のものとは全く違いますね。こういう感じをポリネシア的とでもいうのでしょうかね。 きっと大人のためのリゾート・ミュージックの名盤になることでしょう! |
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★チキン・スキン・ミュージック★ 1976年
で、このアルバムですがルーツ・ミュージックのひとつとしてハワイアンが2曲収録されており、スチール・ギター、スラック・キー・ギターが実に気持ちよい仕上がりになっています。 |
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★ギャピー・パヒヌイ・ハワイアン・バンド Vol.1★ 1975年
ギャピー・パヒヌイに惚れ込んだライ・クーダーがハワイに向かい一緒にレコーディングしたアルバム。ライ・クーダーはマンドリンを中心にプレイしており、ニック・デカロもストリングスなどで参加しています。ア〜、このアルバムが上記『チキン・スキン・ミュージック』に繋がっていくのですね〜。この懐かしく暖かい音、ハワイならではの温湿度感を感じてください。
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★ギャピー・パヒヌイ・ハワイアン・バンド Vol.2★ 1977年
前作のアウトテイクに西海岸での録音3曲を加えた続編。サウンド的にはVol.1同様にスラック・キー・ギターのアンサンブルとヴォーカルを中心としたアコースティックなもの。このメンバーの中からギャピー・パヒヌイとアタ・アイザックスがライ・クーダーの『チキン・スキン・ミュージック』に参加することになります。まぁまぁ、とにかく暑いときは小難しいこと言わずにハワイの音楽でも...。
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★ザ・パヒヌイ・ブラザース・バンド★ 1992年
ギャピー・パヒヌイの息子達がライ・クーダーらとつくりあげたアルバム。デヴィッド・リンドレイ、ジム・ケルトナー、ヴァン・ダイク・パークス、ドゥワイト・ヨーカム、ニック・デカロらが色を添えています。コテコテのトラッド・ハワイアンだったお父さんに比べ世代の違いか幾分コンテンポラリーになってロックファンにも聞きやすいと思います。「ジェラス・ガイ」のカヴァーなんて実に単純にカッコイイなぁって思います。
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vol.2/ALOHA! EDITION も静々とトラッドなものから始めさせて頂きましたが、もう少しコンテンポラリーなところも用意してみました。 |
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★ハパ★ 1994年
ハパのデヴュー作。本土の白人と現地ハワイアンのデュオが故にHAPA(混血)と言うそうですが、サウンド的にもまさに、トラッドな部分とコンテンポラリーな部分、ヴォーカルものとインストものが適度にブレンドされた絶妙なコンテンポラリー・ハワイアンと言えます。12弦のスラック・キー・ギターの繊細な響きと爽やかなコーラス・ワークの他インスト・ナンバーに見られるセンスの良いアレンジ、フレージングなども聞き逃せません。ステファン・スティルス、ケニー・ロギンスもゲスト参加していたり、レノン・ナンバーのカヴァーなども収録いたりして、お薦めの一枚と言えます。 |
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★セルフ・ポートレイト★ 1991年
女性ヴォーカル物から一枚。これもデヴュー作となります。1曲目の「HURA HEAVEN」という表現がピッタリくるリラックスしたヴォーカルとサウンドがこのアルバムを通して楽しめます。曲によって、ハワイアンにボサノヴァやジャズのテイストをからめたアコースティックでポップな音づくりは嫌味がなく、何より素直なヴォーカルが気持ち良いアルバムと言えます。
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★カワイプナヘレ★ 1995年
今度は男性ヴォーカルを。ハワイでヒットしたと言うデヴュー作です。もともとはチャント(ハワイの伝統的な詠唱)のシンガーであり、そのチャントではじまるビートルズ・ナンバーの「イン・マイ・ライフ」は一つの聞き所となっています。ソング・ライターとして才能もなかなかで「'Akaka Falls」などのスタンダード・ナンバーの合間に挿入されるオリジナル・ナンバーもどことなくトラッドな響きがあります。土着的な哀愁感のある声質を楽しみたい時にはこのアルバムを...。 |
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★A LIMITED EDITION★ 1994年
次はガラリと趣きを変えてバンドです。といってもこのバンドについては、無責任ながらよく知らないのですが、女性ボーカルやコーラスをフィーチュアしたジャズベースのライトなファンク感覚は、シーウィンドを彷佛とさせます。黙って聞かされたたらハワイのグループだとはきっとわからないサウンドですが、女性ヴォーカル4人、ホーン・セクション7人、リズム・セクション5人、パーカッション2人という大所帯にもかかわらず、暑苦しくなく、スペースを生かした、どことなくラウンジ的でユートピア的な開放感のある音が気持ち良いアルバムです。 |
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★ハワイの島歌★ 1999年
一枚くらいとりあえずハワイの音楽聞いてみたいと思う方には、こんなコンピレーションも悪くないと思います。選曲は前述のHAPAのメンバー、バリー・フラナガンによるもので、HAPAの他ピーター・ムーン、カラパナのマッキー・フェアリーやマラニー・ビューのソロなどどちらかというとコンテンポラリー色が強いとも言えますが、トラッドなものからも選曲されておりハワイアン・サンプラー・アルバムとして、夏のBGMとして重宝すると思います。 |
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★ウクレレ・ハワイアン・スタイル/山内雄喜★ 1999年
なぜかウクレレ・ブームらしいのですが、このアルバムは97年の『プレイ・ザ・スラック・キー・ギター』、昨年ここでも紹介した98年の『ハワイアン・スティール・ギター』に次ぐ、ハワイの楽器三部作の締めということらしいです。ウクレレと言うとどうも我々の年代より上の人達は、あの「やんなっちゃった〜」のお方を連想してしまい今一つのイメージを持ってしまう可哀想な楽器なのですが、若い人達はそんな先入観がないからきっとこの切なくも可愛らしい楽器に惹かれるのでしょうね。 このアルバムは、ハワイの音楽というよりも、そんなウクレレの魅力を伝えることに主眼を置いたところが素晴らしいと言えます。ウクレレといっても様々な種類があり、奏でられる音色ははかなくも豊潤であります。 思わずウクレレが欲しくなってしまうな〜。 |