
いよいよ夏ですね!というわけでジャンルにかかわらずトロピカルな音、ジャケットを集めてみました。 左のジャケットは、山内雄喜さんの『ハワイアン・スチール・ギター』(98年)というアルバムのものです。その名の通りアコースティックからエレクトリックまで、ハワイアン・スチール・ギターという楽器を楽しませてくれます。『チキン・スキン・ミュージック』からのメドレーも収録されていて、ライ・クーダー・ファンも必聴の1枚です。とにかくこの優しくて気持ちの良い音楽に身を委ね、この夏過してみませんか? |
[ YUKIO's SUMMER COLLECTION vol.1]
| HAWAII |
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★ベスト・オヴ・セシリオ&カポノ★ 1978年
ハワイの人気デュオ、セシリオ&カポノのベスト盤です。オリジナルの他ホール&オーツの「グッド・ナイト・アンド・グッド・モーニン」、ボズ・スキャッグスの「ウィー・アー・オール・アローン」などカバーなども収録。ロスで録音された洗練されたナチュラルなAORサウンドにのっかる土着的なヴォーカルがハワイらしくさを感じさせてくれます。リゾートのお供にお薦めの1枚です。
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★ワイキキの熱い砂〜カラパナ2★ 1976年
セシリオ&カポノとくれば、カラパナも忘れちゃいけません。このアルバムは、彼等の2ndアルバムでありハワイにカラパナありと、その名を知らしめた名盤といえます。アコースティックなサウンドから、都会的なフュージョンタッチのナンバーまで幅広くこなすカラパナですが、ハイライトはD.J.プラットの入魂のギターが素晴らしいインストルメンタルナンバー「ワイキキの熱い砂」で決まりですね。マラニー・ヴューの味わい深いヴォーカルもいいですよ。これほど海を感じさせるバンド他にはございません。
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★バック・イン・ユア・ハート・アゲイン★ 1990年
カラパナをもう1枚。日本サイドの企画と思われる再結成?アルバムらしいですが、結構いけます。「ワイキキの熱い砂」などリメイク3曲プラス新曲という構成ですが、名曲「メニー・クラシック・モーメンツ」は嬉しい選曲です。この他ビートルズの「ヒア・ゼア・アンド・エヴリウェア」、ジャズ・フュージョン・ギタリスト増尾元章の『ナチュラル・マインド』から「オアフ島の風」など以外性の選曲で楽しませてくれます。オリジナルの新曲も昔ながらのカラパナらしく、今年も夏の行楽のお供にはお世話になりそうです。
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★ザ・ミュージック・メーカーズ★ 1990年
ハワイアン・コンテンポラリー?のピーター・ムーン・バンド、ハワイでは人気が高いらしいですが、このアルバムは日本向けの企画アルバム?みたいです。スラッキー・ギターとコーラスが中心のアコースティックななごみ系のサウンドですが、とても洗練されています。この季節になると、そこらの商店街のBGMで流れているスチール・ギターのハワイアンとは全然違います。まぁロックではありませんが、季節限定御用達アルバムとして重宝させていただいています。
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| JAZZ/FUSION |
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★ゲッツ/ジルベルト★ 1963年
ボサ・ノヴァの歴史的名盤。モダン・ジャズ巨人スタン・ゲッツ(テナー・サックス)とブラジルのジョアン・ジルベルト(ヴォーカル、ギター)のコラボレーション。アントニオ・カルロス・ジョビンもピアノで参加しています。そのジョンビン作の超名曲「イパネマの娘」が流れた瞬間、脳みそがトロケテしまう快感に襲われます。照り付ける夏の太陽の下ビーチでビール片手にこれ聞いたらもう気分はリオってもんです。もし、ご存じなかったらすぐにCD手に入れてくださいね。絶対お薦め!
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★波★ 1967年
またまたボサ・ノヴァの名盤です。巨匠アントニオ・カルロス・ジョビンのというより、ボサ・ノヴァを代表する傑作といえます。1曲目の「波」はきっと誰でも一度は耳にしたことがあるあの名曲です。ジョビンのピアノ、ガット・ギターの上にホーンやストリングスがかぶさるインストルメンタル集ですが、あまりの心地よさにうとうとすること間違いなしです。ドライヴの時は聞かないほうがきっと身のためです...。
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★リターン・トゥ・フォーエヴァー★ 1972年
プエルト・リコ出身のジャズ・ピアニスト、チック・コリアの出世作と言える、これまた歴史的名盤です。当時まだフュージョンなんて言葉はなく、クロスオーヴァーなんて呼ばれていたような気がします。フリー・ジャズとかクール・ジャズなどというちょっと気難しいスタイルが、ユートピア指向となって分りやすくなったと言えば良いのかなぁ?ビーチで聞くような音楽じゃないかもしれませんが、このクールでありながらどこかフワッとした心地良い音を聞けば、きっと涼しくなるはずです。
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★サマー★ 1986年
ジャズ/フュージョン系のピアニスト、デヴィッド・ベノワの日本デヴュー作。このアルバムは忘れもしない私が初めてCDなるものを買った記念すべき1枚なのです。デジタル録音された高音質のサウンドが、我が家のBOSEから流れて来た時の感動はいまだに覚えています。ベノワのリリカルでメロディアスなピアノも良いのですが、ボブ・フェルドマンのフレットレス・ベースがまた気持ち良いのです。夕方のビーチをドライヴしながら聞くときっといいことがありますよ...。
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★ミルトンス★ 1988年
あのセナも愛し、ブラジルの心として慕われるシンガー/ソングライター、ミルトン・ナシメントの傑作。ハービー・ハンコック(ピアノ)やナナ・ヴァスコンセロス(ヴォイス、パーカッション)とのシンプルなコラボレーション・アルバムでありますが、美しく心洗われる1枚です。夏休みに精神的なリフレッシュをと思っている方には、最適かも。ただしじっくり心で聞いてください。
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| WEST COAST |
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★想い出のサマー・ブリーズ★ 1972年
![]() アコースティックな音とハーモニーを持ち味とするシールズ&クロフツの4枚目。印象的なイントロで始まる名曲「想い出のサマー・ブリーズ」、この曲を収録していることだけで選んだようなものです。哀愁のある土着的な音は日本人好みとも言え、ヴォーカルもカラパナのマラニー・ビューに似ているような味わい深い独特の粘っこさを感じさせます。夕暮れの海なんかで「想い出のサマー・ブリーズ」なんて、ちょっとはまり過ぎて恐いシチュエーションかも....。 |
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★スロー・ダンサー〜シスコの顔役★ 1974年
おっと大胆なジャケットで登場のボズ様。『シルク・ディグリーズ』でも良かったのですが、ちょっとひねってこのアルバムを紹介します。ジャケットがビーチの写真ということもあるのですが、ボズのソフト&メローあるいはAOR路線はここから始まったように思います。初期のR&B色も残しながらもタイトル曲など洗練された大人の音指向を打ち出しており、まさにシスコの顔役ここにありって感じですね。
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★スプリット・ココナッツ★ 1975年
トロピカルなジャケットが印象的です。もともとイギリスの人なのですけど、70年代からはアメリカ・ウエスト・コーストで活躍しています。トラフィック脱退後、デレク&ザ・ドミノス、デラニー&ボニーなどのスワンプ系の人脈で活動していたのですが、この頃はバンドも確立してすっかり西海岸の人になっています。ギター・ソロだけは昔ながらのメイソン節ですが、全体の音はからっとしたファンキーなサウンドになっています。次作『ライヴ〜情念』に繋がる好盤といえます。
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★風にさらわれた恋★ 1976年
かつてデヴュー前のイーグルスを従えていた西海岸の歌姫(陳腐な表現で失礼...)リンダの円熟期の好盤。ピーター・アッシャーがプロデュースをしているこの時期のリンダのアルバムは、どれもウエスト・コーストらしいいい感じに仕上がっています。新しいシンガー/ソングライターの曲を取り上げることで有名なリンダですが、このアルバムでもカーラ・ボノフやウォーレン・ジヴォンを取りあげ、ライ・クーダーの「おしゃべり屋」などもリンダ流にポップに仕上げています。素直で伸びやかなリンダの歌声は、ジャケットのように、潮風によく合うと思いますけど...。
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★ハード・キャンディ★ 1976年
テキーラ・サーキットのシンガー/ソングライター、ネッド・ドヒニーの2ndアルバム。AORの名盤としても親しまれている傑作です。少年の面影を残す甘酸っぱいヴォーカルではありますが、都会的でソウルフルなムードが漂うあたりにネッドのコンポーザーとしての資質を感じ取ることができます。タワー・オヴ・パワー・ホーン・セクション、デヴィッド・フォスターらのサポートのもと瑞々しくもファンキーなアルバムに仕上がっています。ドライヴのBGMにいかがですか?
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★ポストカード・フロム・ハリウッド★ 1991年
ついでにネッドをもう1枚。アンプラグド・ベストというかアコースティック・ギターの弾き語りによるセルフ・カヴァー集です。しかも嬉しいことに1st、2ndアルバムからの選曲がほとんどなのです。洒落たアレンジの上でしか、ネッドの歌聞いたことなかったのですが、このシンプルな弾き語りも幾分大人っぽくなったネッドの声とともに新鮮に聞こえたものでした。リラックスさせてくれますよ。
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★ワールズ・アウェイ★ 1978年
いかにもトロピカルって感じのロゴ・マークのパブロ・クルーズの4作目。日本では、ハワイのカラパナに対して西海岸にパブロ・クルーズありって感じでとえられていたように思います。カラパナよりはロック色が強く、シャープでファンキーな感じです。なおイッツ・ア・ビューティフル・デイ残党のバッド・コックレルは前作で脱退しています。
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★オアシス★ 1979年
バッファロー・スプリングフィールド、ポコ、ロギンス&メッシーナとウエストコーストの表街道を歩いてきたジム・メッシーナの初ソロ・アルバム。カントリー系のギターを得意とするミュージシャンなのですが、ここではロギンス&メッシーナ後期の延長にあるような洗練された都会的なプレイを聞かせてくれます。トロピカルでファンキーなジム流AORを堪能することができます。夏向きのいいアルバムですよ。買いです。
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★アフター・ザ・レイン★ 1993年
イーグルスの「ピースフル・イージー・フィーリング」、「オールレディ・ゴーン」の作者、あるいはグレン・フライの共作ブレーンとして有名なジャック・テンプチンですが、90年代になってもしぶとく頑張っていてくれるのは本当に嬉しい限りです。しかも、やってる音楽は丸っきり70年代のウエスト・コースト・サウンドそのまんま、今どき貴重な存在といえますね。グレン・フライ、ティモシー・シュミット、J.D.サウザー、デヴィッド・クロスビーらも駆けつけ、西海岸サウンドは永遠に不滅と頑張ってます。
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