Music:SHINE ON YOU CRAZY DIAMOND/PINK FLOYD

[1975年の名盤]
1975年の出来事へ


Physical Graffiti/Led Zeppelin
1975年
フィジカル・グラフィティ
6作目にして初の2枚組大作。前作「聖なる館」からジョン・ポール・ジョーンズの比重が高まり、ギター中心のハード・ロック・スタイルからバンド・アンサンブル・タイプへと変化を遂げたツェッペリンのその路線を踏襲しながら、前5作の集大成ともいえる聞き応えのある作品集です。このアルバムですべてを出し切り、そして次作「プレゼンス」でピュアなヘヴィメタに回帰していくのでした。


The Original Soundtrack/10cc
1975年
オリジナル・サウンドトラック
ユーモアとウィットに富んだ作風の10ccの3作目。ジャケット、タイトルからして映像を強く意識しており、のちにケヴィン・ゴドリーとロル・クレームが脱退してビデオ制作で活躍するようになった前兆といえます。一方サウンド担当ともいえるエリック・スチュワートとグラハム・グールドマンのコンビも名曲「アイム・ノット・イン・ラヴ」を生み出すなどグループのバランスが良かったころの傑作です。


America's Greatest Hits/America
1975年
アメリカの歴史
1972年のデヴューから1975年までの4枚のアルバムから選曲されています。デヴュー・ヒット「名前のない馬」から「ウーマン・トゥナイト」まで初期のころはC.S.N.&Y.と比較されながら、爽やかなウエスト・コースト・サウンドのなかでしだいにイメージを変えて行く姿が克明に記録されています。


One Of These Night/Eagles
呪われた夜
前作での変化が見事に結実し、事実上イーグルス・サウンドの完成と言えます。アレンジ・ハーモニー・楽曲・演奏どれをとっても申し分なく、多くの名曲を生みだしました。特にタイトル曲の出来は秀逸。この変化についていけなかったカントリー好きのギターのバーニー・リードンは脱退することになりますが...。


Born To Run/Bruce Springsteen
明日なき暴走
3作目にしてスプリングスティーンの人気を決定的にしたアルバム。疾走感あふれるタイトル曲など現代のロックンローラーの誕生という雰囲気が漂っています。


A Night At The Opera/Queen
オペラ座の夜
日本で最初に人気が出始めたクイーンですが、本国イギリスでの評価はいま一つといった感じでした。このアルバムはイギリスでも大ヒットし、ようやく世界的に認められました。前作のヴァラエティ路線が、より洗練されたポップと言う形で展開されています。彼等の最高傑作であることは疑いありません。


Wish You Were Here/Pink Floyd

「狂気」というスーパー・アルバムの後と言うこともあり、かなり期待されました。そして一般的にはその期待を裏切ったという評価になっています。しかしシド・バレットのことをテーマとした内省的なコンセプトでありながら、各曲のクオリティは相変わらず高くしっかりと聞かせてくれます。

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