Music:IMAGINE/JOHN LENNON

[1971年の名盤]
1971年の出来事へ


At Fillmore East/The Allman Brothers Band
1971年
フィルモア・イースト・ライヴ
 オールマンズの最強メンバーによる最高傑作ライヴ。デュアン・オールマンのスライド・ギターを中心とした豪快かつ緻密なサウンドは、ブルースをベースとしながらもサザン・ロックなどというジャンルを超越するものを感じさせます。やはりデッキー・ベッツ作の「エリザベス・リードの追憶」のツイン・リード・ギターがカッコイイ!92年にリイシューされ当時7曲入りだったのが12曲入りになりましたよ。


Sticky Fingers/The Rolling Stones
1971年
スティッキー・フィンガーズ
 ストーンズ・レーベルの第1弾アルバムであり、ストーンズの70年代の幕開けを飾る傑作です。アンディ・ウォーホールのコンセプトによるジャケットでも話題となりました。
 ミック・テイラーがフル参加して大ヒット・ナンバー「ブラウン・シュガー」にみられるように、よりパワー・アップしています。フライング・ブリトー・ブラザースのグラム・パーソンズに捧げられたというカントリー・バラードの「ワイルド・ホーセズ」やミック・テイラーのサンタナやピンク・フロイドのデイヴ・ギルモアを彷佛させるギター・インプロヴィゼーションが素晴らしい「キャント・ユー・ヒア・ミー・ノッキング」などストーンズの奥の深いところを見せつけてくれますね。素晴らしいアルバムです。


Meddle/Pink Floyd
1971年
おせっかい
 『原子心母』、『狂気』、『炎』など名作が多いピンク・フロイドですが、やはりデイヴ・ギルモアのドラマティックなギターが素晴らしい超大作「エコーズ」を収録したこのアルバムが最もピンク・フロイドらしいと思います。アコースティックな曲からハードな曲までどれも幻想的なフロイド・サウンドが堪能できます。


Layla And Other Assorted Love Songs/Derek And The Dominos
1971年
いとしのレイラ
 前作『エリック・クラプトン・ソロ』から数カ月の間に、クラプトンは見事にアメリカ南部スタイルのロックを自分のスタイルとして身につけてしまいました。クラプトンの偉いところは、渋めの音楽でありながらも適度にポップで親しみやすいメロディを持っているところです。ギターはともかく、このソング・ライティングのセンスが、現在までトップ・アーティストの地位を保っている秘訣なのでしょうね。
 クリーム時代のエンジニア、トム・ダウドをプロデューサーとして、デラニー&ボニー&フレンズのボビー・ホイットロック、カール・レイドル、ジム・ゴードンからなるバンドに、オールマンズのデュアン・オールマンが加わった布陣は、リハーサルたっぷりやったのかどうか知りませんが、すごく息のあったいい感じの演奏を聞かせてくれます。後にも先にもクラプトンがこれほど伸び伸びと気持ちよくギターを弾き、歌うことはなかったと思います。
 聞き所は、たくさんありすぎてとても書ききれませんんが、私は出だしの2曲が好きです。軽快な8ビートに乗せて、クラプトンのギターが気持ちよく歌う「アイ・ルックト・アウェイ」、一転してスローな泣きのメロディとハーモニクス奏法が光る「ベルボトム・ブルース」、この2曲聞いただけでもう満足です。もちろんタイトル・ナンバーの「レイラ」は、素晴らしいですが、それすらこのアルバムの14分の1曲に過ぎないのですよね。そんな超ハイクオリティな2枚組アルバムです!
 カール・レイドル、ジム・ゴードンの強力なリズム・セクション、ソング・ライターとしてクラプトンを助けたのキーボードのボビー・ホイットロック、クラプトンのギターのポテンシャルを最高に高めてくれたスカイ・ドッグことデュアン・オールマン、この奇跡的ともいえるセッションは二度と聞くことはできませんでした。まさにロック界の一期一会といえます。クラプトンの傑作であり、今世紀ロックを代表するマスターピースお持ちでない方は是非座右の名盤に入れてあげてください!


A Nod Is As Good As A Wink...To A Blind Horse/Faces
1971年
馬の耳に念仏
スティーヴ・マリオットの抜けたスモール・フェイセズにロッド・スチュワートとロン・ウッドが加わり、フェイセズとなってからの3作目であり、同年のロッド・スチュワートのソロでの「マギー・メイ」のヒットとともに、ロックン・ロール・ナンバー「ステイ・ウィズ・ミー」が大ヒットしました。
ロッドのヴォーカル、ロン・ウッドのギター、イアン・マクレガンのキーボードを中心としたロックン・ロールがメインではありますが、ロッドが全てリード・ヴォーカルをとっているわけではなく、ロニー・レインの渋いボーカルから、このバンドのもう一つの色を感じることができます。いずれにしても、ライヴで本領を発揮するピュアなロック・スピリッツ満載の1枚ですね。ロックン・ロール・アルバムの逸品として、是非お手元に!


Sittin' In/Kenny Loggins with Jim Messina
1971年
シッティン・イン
ロギンス&メッシーナのファースト・アルバムですが、正確には名義のようにケニー・ロギンスのソロ・アルバムにプロデューサー、ギターでポコを脱退後参加していたジム・メッシーナが共作として加わったというところです。陽気で優しいウエスト・コースト・サウンドをケニーのヴォーカル、ジムのナチュラルなギターが奏でます。名曲「ダニーの歌」、「プー横丁の家」などを収録。


Led Zeppelin 「/Led Zeppelin
レッド・ツェッペリン・「
アコースティックに片寄りすぎとやや不評だった(私はそうは思いませんが)前作ですが、そういう意味では起死回生の4作目でした。特に1曲目「ブラック・ドック」のテープの逆回転のエフェクトからいきなりロバート・プラントのヴォーカルが始まりかぶさるようにジミー・ペイジのギター・リフが出てくるところなど、鳥肌ものでした。名曲「天国への階段」も収録してます。このアルバムでもアコースティックな曲をやっており、この後もツェッペリンのひとつのスタイルとして定着していきます。


Mcdonald&Giles
マクドナルド&ジャイルズ
もとキング・クリムゾンのイアン・マクドナルドとマイク・ジャイルズが残した唯一のアルバム。プログレの隠れた名盤です。ジャズ的な要素を取り入れ、フルートなどをフィーチュアしたシンプルな音で牧歌的な世界をつくっています。イアン・マクドナルドはのちにフォーリナーを結成。


Pictures At An Exhibition/Emerson,Lake&Palmer
展覧会の絵
クラシックのムソルグスキーの組曲を独自のアレンジで聞かせてくれます。キース・エマーソンのキードードがフィーチュアされ、ギター中心のロック・サウンドに新しい可能性を示唆し、非ブルース的ロックの成立を見事に証明しました。


Tapestry/Carole King
つづれおり
'60年代にコンポーザーとして名を馳せた彼女が'70年にソロ・デヴューし、このアルバムは2作目でありシンガー・ソング・ライターとしての名声を確立した名作。


Imagine/John Lennon
イマジン
名曲「イマジン」、「ジェラス・ガイ」を収録。ポールにあてつけた曲などありますが、全体としては優しさが感じられます。

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