じゃんっ♪
ユキです♥
ウフフフフッ――
お兄ちゃん――
びっくりした?
ユキがあんまり、
元気だから――
えへへ♥
あらゆる意味で心臓がとまりそうになるほどびっくりしましたですよ!
いや、その、ビックリしたというかなんというか、ビックリはビックリなのですが、突然にあまりにも尊く可愛らしいものを見せ付けられると、心臓に悪くさえあるのだなあと実感した次第であります。ああもう、言葉の隅々に至るまでのこの可愛らしさの現人天使(あらひとてんし)っぷりは!
とにかく。無邪気かつ元気にはしゃぐユキというのは、あまりにも尊くいとおしすぎて、トゥルー俺の心を千々に乱してくれる光景なことはまちがいありません。そりゃあビックリもしますともさあ。夢に見るような幸福の完成形がいきなり目の前に現れた日には。
まあ、そんな幸福すぎる光景も、ここ最近のトゥルー家においてはそう珍しいことというわけでもなく――
なんだか、さいきん
ユキはとーっても!
調子が良いのです!
……とまあ、テンションも高くはしゃいで主張してくれるわけですユキ本人が。こうしてほとんど元気を取り戻したユキって、反動もあるのか、ちょっとびっくりするぐらいアクティブな活力に満ち溢れてますよね。
そしてその理由について、「なんでかな?」って首をかしげた後で(この時点で可愛らしさMAX)――ああ、お約束のような言葉であっても、「お兄ちゃんのおかげ」という言葉が、胸に、胸に。
と、そんなユキの言葉がてきめんに効いているのを見過ごさず――
うふっ♥
だって――
ほらね、こうして――
お兄ちゃんの腕に
ぎゅうぅ――♥
って、くっつくと。
ユキ、とっても嬉しくなって――
――ユキがトゥルー俺を殺りにかかってきている! 本気(ガチ)で!
……はい。はい。……はい。もうね、だめです。今の俺の、顔面とか、特に。トロットロです。ユキのこの無邪気な天使っぷりは、トゥルー俺をいともあっさりと天に導いてくれます。
ユキ――元気になって、
もう1回チビさんになっちゃうのかしら?
えへへへへ♥
そして駄目押し。……やばい、トゥルー俺息してない。チビユキの青空ばりにはしゃぎまわる姿……あうあうあー(むしろリアル俺が幼児化)
さてさて、そんな無垢すぎるがゆえに残酷なまでにトゥルー俺を追い詰めるユキの攻撃の手は、まだまだ止まりません。
すなわち――6月すなわち、夏服チェンジの季節。
これもまた、ユキの今までを考えると、破壊力満点な発想なのですが――「半そでや――ノースリーブのお洋服」が着たい……と。なるほど、確かに今までのイラストを振り返ってみてもそうですし、気持ち的にも大いにうなづけるところなのですが……あああ、ユキがそんな服を着られるようになったら、これまたより激しい追い込みをかけられる姿があまりにも容易に思い浮かぶわけで。
お兄ちゃんのこの腕も
半そでになったら――
もっともっと、
パワー充電♥ですね。
……これはあれですか。トゥルー俺がというよりは、むしろユキが、半そでのこの腕から充電しちゃうとかなんというか……吸われちゃう的な? とにかく、6月に入ったばかりというのに、いきなりものすごいホットな過充電状態ですどうしましょう。
小さな頃から
言われてました。
おトイレには――
美人の神様がいて、
一生懸命おトイレを
お掃除する女の子は
大きくなったら、
美人になれるって。
この湿り気の多い6月に、いきなりのトイレ話題! しかもその担当が小雨でありますか。……とはいえ、いわゆる便所の神様というのは、しばしば耳にする伝統的な存在ですよね。自分はうろ覚えなんですが、たしかこれって弁天様でしたっけ? ええ、たぶんに俗説って面が強い気もするんですが、そもそも神様って存在自体、俗説の積み重ねで出来た存在なわけでして。
ともあれ、いきなりの「トイレ」という単語に戸惑ってしまいましたが、なにやらこの発言だけで、なにやら素朴で純粋な小雨の可愛らしさが滲み出てきている感じがありますね。こういういいお話をきちんと語って家のみんなに浸透させてるトゥルー家はやはりいい環境だよなあ。
さて。そんな前置きをしたうえで、小雨がいわんとしていることはというと――
だから――
……
っていうわけじゃ
ないんですけど――
エヘヘ♥
小雨は――
おトイレのお掃除が
けっこう好きです。
……なるほど。いや、小雨の性格からして、お掃除とかはいかにも好きそうなイメージですし、不自然なことはなにもないのですが……いかに先ほどの前置きがあるからといって、これほど可愛らしくはにかみながら、トイレ掃除が好きって言える女の子。これは魅力的ですよ。内面の良さ――っていうか、可愛らしさがないと、出てはこない発言ですからね。
お姉ちゃん達からも、
小雨ちゃんのお掃除した後は
おトイレがすっきりピカピカで
いい匂いがするって――
誉められるんです♥
えへへへ――♥♥
そこに来てさらに「えへへ」の追加ラッシュですよ――!
……一瞬、小雨のトイレのあとは良いにおいがする、的な読み方をしてビックリしてしまったのは俺だけではないようですが、この評価からして、きっとマリア様でもキスしたくなるような見事な仕上がりなのでしょう。それは褒められるべき。そしてこの小雨の可愛らしさをもっともっと引き出させるべき。というか俺がやる。
とはいえ、「小雨が誉められる
ような事なんて、
そんなにたくさん
あるわけじゃないから――」という発言に、少しばかりの切なさも感じてしまいますが、相変わらず自己評価低めなのは、小雨のよいところでもあり、悪いところでもあるなと。もちろん、根本的には美徳なのは間違いないですし――この純真な喜び方を見れば、あとはもう少し自分の魅力を自覚してもらえるだけでいいな、って思う次第です。
そんな具合に、掃除のよさを褒められてはりきってる小雨ですが――
あ――これじゃあなんだか
ちょっぴり小雨――
よこしまでしょうか――
……こ、この健気にもほどがある発言……! あまりの健気さに転げまわりそうになるとともに、真なる意味でよこしまなリアル俺の内面を振り返ってふと切なくも。ああ、小雨はこんなにも清らかだというのに、俺ときたら、小雨のあとのトイレの匂いを脳内で……
……
だから――
ちっとも美人になんか――
ならないのかな――
とまあ、そんな後ろ暗さは、小雨のこの後ろ暗さをきちんとよい方向に導いてあげることで払拭する方向で。
とはいえ、わざわざトゥルー俺がどうにかするまでもなく――
あ、でも、おトイレがキレイなのって
やっぱり、とっても気持ちが良いですよね?
だから小雨は――
今日も張り切ってお掃除します!
家族みんなのために。
そして――
お兄ちゃんのために。
小雨はしっかり、前向きに力強く生きてくれているのでした。
ここのところの季節のせいで、また小雨はネガティブモードにはいっちゃうんじゃないかと危惧していたんですが、まるで無用の心配だったみたいですね。なにげにこの姉妹の中でも、一番精神的に成長が見られるのがこの子のような気がします。本当いい子だよなあ。
うすさまみょうおう、
はにやまひめのみこと、
みずはのめのかみ――
世に厠の神様は
いくはしらも
あらしゃるが――
いきなり「すわ、呪文!?」と思ってしまうかのような書き出しでビックリしました本日の日記、書いてくれているのは観月であり、この書き出しにも納得。
どうやら昨日のトイレの神様話を受けて、その方面でのスペシャリストである観月が出てきてくれたようなのですが――
我が家のトイレにいる
神様は――
……
じじいじゃ。
……いきなりの身もふたも無い断言が。いやまあ、その特徴を聞く限り、美人ではなくとも性質はよさそうな感じの神様ではあるらしいので一安心ですが。……まあ、こんなクラシカルな便所の神様をピーピング扱いするほどの狭い度量ではありませんゆえに。
だから別に、それだけならば落胆するようなことではないのかもしれませんが、美人の神様と信じて憧れてしまっている小雨にとっては問題ですよね。それゆえに、観月もトゥルー俺も気をつかおうと思うのは必然なわけですが――
と。
言うのは――
止めるように、と
麗姉じゃが言うので。
まだ小雨姉じゃには
何も言うておらぬ。
おお、さりげなく麗が絡んできてくれました。ここのところ、麗と小雨のエピソードがしばしば語られますよね。特に今月のG's誌上では実にいいエピソードがあったわけですが、小雨がしっかり麗のお姉さんをしているのに対し、気の強い麗は小雨の気弱な面をカバーするために色々と気を向けているって感じがします。今日のこんな配慮なんて、本当に気を配ってるんだなあというのがよくわかりますよね。
とはいえ――早く本当のことを言ったほうがいいというのが観月の意見。
というのも、神様の外見のみならず、そのご利益のほうも――
あのトイレの神様――
かわや神様は、
よく厠掃除をする母様の腹の中の子を
美人にすると言われてはおるが、
掃除をするおなごが美人になるとは――
とんと聞かぬ事じゃ。
小雨姉じゃはなにか――
勘違いをしておるのではないかのう?
……とのこと。神様のことに限らず、こういう勘違いはわりとよくあることではありますよね。もっとも、ご利益に関してなら、別に勘違いでも、信じ込めるのであれば別にいいんじゃないかってトゥルー俺としては思うんですけれど、そこはそれ、神様を具体的に認識できる観月としては、思い込みの話として分類できない事柄ということで、こんな風に薦めているのでしょう。
兄じゃから、小雨姉じゃに
伝えてもらうとよいかもしれぬな。
おなごは、腹に赤子を宿してからこそ、
トイレ掃除に通うべし、じゃ♥
………………ええ。ええ。話の前後関係からして、別にヘンなことは何も言ってはいないわけですが。この発言から、トゥルー兄がその手伝いをしてやれ的なことを言われているのではって感じてしまうのは、やはりリアル俺が邪悪だからでしょうか。小学生に、それも家族に対し、子作り的なことをチラリとでも考えてしまう不埒生命であることの証なのでしょうか。
……などと自己嫌悪に駆られているところ、観月さんがその追い討ちのごとく、
厠の話をしていたら、
なにやらわらわも厠に
行きとうなってきた――
兄じゃも一緒に参ろうか?
ツレ ショ ン
……って! 思わず思考が飛んでしまいましたが、これはどう受け止めるべきか。いや、幼稚園児の子なのですから、いっしょにトイレに付き合ってあげるというのなら別に問題ない気もするわけですが、観月のこの言い方のニュアンスは、どうもその範囲にとどまらない意図が感じられてならないというか――
我が家のかわや神様は――
ナゾナゾが得意なのじゃ。
とっても楽しいけれど――
答えられないとかわやから
出してもらえないのじゃぞ――くすくすくす♪
……とまあ、こういう目的があるってことで、いっしょにトイレっていう発想はとりあえずながらも納得できたわけですが、しかしながらこれは……一応、いっしょにトイレに入るのははしたない行為ですよって諭すべきか。いや、これが便意を催したとかではなく、ただ神様に会いに生きたいというだけなら本当に何も問題はないんですけどね。……いや、最後に何かぶっそうなことを言われた気もしますが。
6月に入って、
もうすぐ――
学校でも
プールの授業が
始まりますっ♥
このホタの心から嬉しそうなリアクション! それも日記のはじめからいきなりのこのテンションですよ。ええ、プール授業の開始が、喜ばしい事態だという点については議論の余地さえありませんが、それはあくまで俺たち的な見方であり、思春期の女の子であるところのホタとしては、色々とためらいなんかがあってもおかしくない気はするのですが……まあ、陰りが無いのはなにより。兄としては本当に何よりです。
……その、まあ、アレですよ。ホタって、おしりの大きいのを気にしてたりするじゃあないですか。そのくせ、体のいろんなところが、急激にふっくらと女らしくなってきているであろうことは見ただけでも伝わってきますし、そんなわけで、体を水着で晒すことになってしまうプールシーズンについては、もしかしたら色々思うところもあるんじゃないかなあ……と想像してしまうわけなのですよ。
しかしながら、少なくとも今日の日記から読み取れるホタの反応には、そういった陰は見当たりませんね。……というのも、ホタとしては、水着シーズンということで、自分自身のことよりも、もっと別に優先して気にしたいことがあるわけで。……ああ、どこまで母性的なんだと感動しつつも、とりあえずはそのあたりを読み進めていこうかと。
先週は、今年初めての
学校のプールの清掃が
ありました。
みんなはしゃいで――
とっても楽しかったの!
うふふっ♥
お掃除の段階ですらこのはにかみっぷり! いや、無邪気に友達とはしゃぐホタの姿というのは、普段のホタとはまた一味違う魅力っていうか、歳相応の女の子としての、家の外での一面ってことで、非常にフレッシュな魅力があります。
ともあれ、ホタがプールシーズンが好きな理由としては、
おそろいの紺色の水着を
着たみんなと楽しく
泳いだり遊んだりするって
思うと――
まぶしい真夏の陽射しと
冷たい水しぶきを思い出して、
ホタはなんだか、とっても――
ウキウキしちゃいますっ♪
ああ、もう。ウキウキホタが可愛すぎるのでもって帰りたいです。いや、トゥルー家に帰ればもれなくご飯を作りつつ待ってくれているわけなのですが!
さて、このあたりまでは、一人の女の子としてのホタの思いなわけですが、ここから先は、みんなの「お母さん」であるところのホタとしての思いが。
すなわち――家族みんなの水着を見繕うこと。
胸のサイズがきつくなってないか、
ふくらんだおしりのほっぺに
水着が食い込んでないか 、
ウォータースライダーのやりすぎで、
おしりの生地が薄くなったりしてないか――
ちゃーんと見ておかないと、ね♥
ああ、ところどころから滲み出てくるばかりに、俺たちが喜ばざるを得ない表現の数々が……! 家族であるがゆえに味わえる、こんな生々しいシーン。トゥルー俺であることを神に感謝って感じです。
とくに立夏ちゃんは――今年は
もういよいよパット付きにしないと
いけないと思うんだけど――
そして、極めつけの情報が。ええ、まだまだ膨らみかけといった感じの立夏ですが、むしろその時期だからこそ、パットは大事なのでしょうしね。
……で、そういう厚着傾向を嫌いそうな立夏に対して、トゥルー俺の言うことなら、と頼んでくるホタさん。いや、まあ、それは確かにそうかも知れませんが……そう言った時、立夏がどんなリアクションを返してきてくれるか想像しただけで、頬がとろけそうにならざるをえないわけで。ええ、想像だけでその勢いなのですから、実際に言った日には……た、耐えろ耐えるんだ俺(水着の裾を引っ張ってチラリチラリと見せ付けてくる立夏の姿がハイビジョン画質で鮮明に脳内で)
……とまあ、あらゆる意味で大変そうなミッションのリワードとして、トゥルー俺の水着も見てくれるとのこと。
お兄ちゃんのキュートなおしりが
ちゃーんと水着におさまっているかどうか、
股上が食い込んでたりしないかどうか――
最高のフィット感なら――
お針子ホタにおまかせです♪
き、キュート……いや、確かに女の子って、男の尻をわりとそういう風に見ているって話を情報誌かなにかで見たことがあるような気もしますが! ……「食い込み」とか「フィット」とかの単語から、ホタがなにか色々と妄想してくれないかな、とも多少願ってしまう俺は少々反省すべきか。
ああ――
やっぱり。
なんでかはわからないけど、
月曜日って――
なんだかちょっぴり
気分が重いわ。
……このタイトル。そしてこのアンニュイな書き出し。これはもう別に変な意味でもなんでもなく、「ああ、海晴姉さん、あの日……」とか思わせてしまう本日のこの日記。……しかしながら、日記を読み進めていく限り、どうもまっさきに想像した月のアレ的なことではないらしく……その、いわゆる「月曜日があらわれた!」的な雰囲気が?
自分の身体がどうにも――
ずっしり重くって。
つい――
なにか身体の調子が
悪い気がするけど、
ひょっとしたら、
熱でもあるのかしら?
このあたりだけを読むと、もしかして風邪? と心配になってきてしまうわけなのですが、続く言葉に「もしかしてもうすぐおなかが痛くなる?」……と。タイトルにブルー・デーって書いてあるのは、単なるミスディレクションではなく、そういうちょっと重めの生理が来るのかなーって不安感からと、純粋な月曜日の憂鬱との両方をかけた意味があるんでしょうね。
すなわち、今海晴姉さんが感じている感情は――
なんとか――
今日休める理由が
ないかなって
探してるの。
……はい。純然たる月曜日症候群だったようで。
もちろん、俺のみならず、多くの人がその思いを共有できるであろう思いではありますが、海晴姉さんのお天気お姉さんとしての仕事って、基本的に平日のみなんですねと新たな情報も。
この反応だけを見ると、ちょっとだらしない印象がないこともないのですが、よくよく読めば、本来的にはそもそもまったく休むつもりなんてなくて、そのうえでこうした思いを書いているんだなあというのが良く分かります。また、そういう弱い面をトゥルー俺に晒してくれているんだなあ、という感慨もまた。
ウフフッ――
やだわ、これじゃあ――
私もまるで麗ちゃんと
変わらないわね?
そして、こういう反応の典型例として名前をあげられる麗さん。ええ、いかにも麗はこういうことを言い出しそうなのですが、海晴姉さんが昔は麗とそっくりな性格だった、ということを思うと、麗もきっと、海晴姉さんぐらいの歳になれば、そういうわがままや陰鬱をきちんと乗り越えた大人になってくれるのだろうな、という風にも思えますよね。
さて、それはさておき、この月曜日の魔力のせいで、トゥルー俺まで「ブルー・マンデー」になってやしないかと心配する海晴姉さん。……この口ぶりだと、「ブルー・マンデー」のそもそもの意味をきちんと知っているのかなって訝しく思ったりもするのですが、海晴姉さんなら知っててこういうことを言い出してきそうでもあり、判別は難しいところ。
ともあれこんなに月曜日が重いのは、梅雨のせいでもあると結論づけ――それはいいとして。
それともやっぱりキミと一緒に――
夜通しツイスターゲームでもして
憂さを晴らすのが1番かな♥
なんかさりげなく、とんでもない結論で締めようとしておられますよこの人! いや、夜通しついスターゲームて。単なるツイスターゲーム(それも弟相手に)で気晴らしをするというその発想そのものもかなりのものですが、それを夜通しとか、過酷という意味でも、性的すぎるよという意味においても、強烈すぎです。いつものことではありますが、なんというハードな誘いっぷりか。
……
……
……
誰?
あなた。
……今日の日記を開いた瞬間。背中に冷たい汗が、つう……と流れる感覚が。
ええ。久しぶりの、麗による「無題」タイトルの日記。……いや、一瞬、「すわ、記憶喪失!?」みたいなことを考えないでもありませんが、続きを読めばすぐにそんな他愛の無い誤解は解けるわけでして。
私は――
……
知らないわよ!
アナタのことなんか。
もう全然。
……この、可愛らしい範囲内ながらも、かなり決定的なまでの拒絶感。この数年でだいぶ打ち解けてきたトゥルー俺としては、かなり久方ぶりに味わうこの感覚。
なぜこうなったかについては、それなりに心当たりがあったりなかったりするのですが……ともあれそれは、麗の口から。
……
見なかったわ。
昨日の夜――
あなたと海晴姉様があんな――
……見られてました。バッチリと!
っていうか! って言うかそれ以前に、本当に行っちゃってたんですか、あの「夜通しツイスターゲーム」という恐るべきスキンシップを! まずそのこと自体にビックリです。……いや、このトゥルー日記では、しばしば信じられないほど濃密かつ過激なスキンシップを匂わせて〆ることが多いのですが、もしかすると今まで、そうして言われてきたことの数々は、全部実際に行ってしまっていたのでしょうか。
まあ多くの場合、それは各トゥルー俺の想像におまかせします的な扱いだったのでしょうけれど、今回のはもういいわけ無用とばかりに目撃証言が出てしまいました。
しかしそれにしても、昨日の海晴姉さんの申し出は、改めて考えてみても異常というか……姉弟である以前に、そもそもツイスターゲームというものは、ふたりきりで行う類のゲームではございません。ええ、あるとすればそれは、そこからもっと直接的なスキンシップに以降することを前提としているぐらいの状況でしか。それを踏まえての発言だったのか、それとも言葉どおり、純然たるストレス発散としてツイスターゲームを行おうとしたのか。たとえ可愛い弟をからかうのが嬉しいからって、この発想はさすがに凄まじすぎですよ海晴姉さん。
そして、そういう土壇場をしっかり目撃されてしまうのも、トゥルー世界に限った話ではないお約束ではありますが……今までも、ヒカルとのプロレスを吹雪に目撃されたり、小説4巻で、あのシーンを見られてしまったりもしているわけですが、今回の深刻さについては、後者はさておき、前者とは比べ物になりません。ヒカルはきっと純粋にプロレスをしたいだけなのだと、俺にも家族にも通じるでしょうけど、海晴姉さんとのツイスターゲームとなると……あわわわわわ。
……
ああ――
やっぱり、サイアク!!!!!!!!!
家の中にオトコがいるなんて。
もう、死にたい。
そして麗の反応も、あまりにも予想通りすぎるほどに。ああ、どうしましょう。
のち?
のち――
のちのち。
のち!
あのね、おにいちゃん。
のち、って――
……
なぁに?
鉄火場のあとには青空やあさひさんの日記ターン比率が異様に高いトゥルー日記! これはもちろん、話を引っ張って俺たちをやきもきさせようという神の意思があるのでしょうが、それと同時に、ヒートアップしすぎてしまいそうな俺たちの心に癒しを与えてくれようという見えざる配慮もきっと働いているに違いありません。
ええ、昨日の日記ではえらい事態になってしまいましたが、すぎたことはおよばざるがごとしであり、今じたばたしても仕方ないので(そもそもトゥルー俺はじたばたできない立場でもあり)、今はこの青空の無垢さに癒されようかと。
さて、唐突に幼児ならではのピュアな疑問を投げかけてきてくれる青空。この「……なぁに?」という尋ねの間が、首を傾げたりしてるであろう姿などを想像するだけで大層かわいらしいわけですが、なぜに唐突に「のち」が疑問なのかというと、海晴姉さんの天気予報を聞いたのですね。
みはがいってた。
てれびのなか。
にこにこ、にっこり――
おどってた!
とーっても、ごきげんさん。
「きょうのおてんきは
はれのちくもり♥」
うんうん。たとえプライベートで動揺してようと(してないない、という可能性のほうが高そうな気もしますが……どっちかというと、ブルーデー気分のほうが影響しそう)、お仕事ではつねに朗らかなお天気お姉さんしてくれているであろう海晴姉さん。にっこり笑顔でお天気のことを話してくれている姿が想像できますが――ってちょっと待って。
……「おどってた」?
……これは、青空ならではの表現なのでしょうか。それとも、誰が見ても明らかに踊りと認識できるアクションを交えつつのお天気コーナーなのでしょうか。どっちもありそうといえばありそうですが、恐ろしいことに、海晴姉さんの場合、後者のほうがより似合っているというか可愛らしいせいで、そっちに期待を持ってしまうこと。
ともあれ、青空の言うことですから、今すぐには検証しようがないので、その真偽は明日以降にとっておくとして、青空のくちずさむ「おてんきさん」に心を安らかに。
あと――
のち、さん♪
おにいちゃん――
のちさんって――
なに?
こわいおかお?
そら、のちさんに
あいた〜い!
……と、和みつつも無茶ぶりをされてしまうのでした。……新手のトゥルークリーチャー「のち」さんが現れたりしないだろうかと軽く怯えつつ。
冷たい麦茶が――
美味い季節に
なったな!
うん。
ぬおっ、霙姉さんの日記がのっけからやたらテンション高っ!?
ええ、霙姉さんは終末論者ではあるものの、必ずしもダウナー系の人というわけではないというのは良く知っていることではありますが、しかしこれほど率直にポジティブな好感情を表すのは、餡子のこと以外ではあまり見られないというか、それにしたって、話題の冒頭から切り出すというのはなかなかにレアケースという気がいたします。
とはいえ、嗜好の方向としては、実にうなづける組み合わせではありますよね。ええ、餡子好きということは、お茶とかの飲み物も好きというのとほぼ同意義みたいなものですし。なんとなく黒系で暑そうな服装が多そうな霙姉さんですから、麦茶の清涼感そのものもこの季節を過す上では非常にありがたいものなのでしょう。
なんといっても、
おいしいものは――
冷やした麦茶に、
つるつるじっとりの――
水ようかん♥
そして、案の定の名前が出てきました。ええ、水ようかん。霙姉さんでなくとも、夏のスイーツ界における王者の一人。そりゃあ思わずハートマークも飛び出してしまいますよ……とは言ったものの、やはり今日の霙姉さんのハイテンションさはどこか一味違う気が。
そんなハイテンションな勢いに任せて、好みだという薄い水ようかんのよさについて力説しまくる霙姉さん。
冷たくシャリつく
いくらでも食べられそうな
さっぱり薄味の水ようかんを
3切れぐらい一気に食べた後に――
ごくごくと飲む――あの麦茶!
ああ――喉が鳴るな。
うむ。
やはり、ようかんの味の濃淡は――
どんな広大な宇宙よりも
大きな問題をはらんでいる!
……ううむ、今日はなんだか本当にすごいなあ。うまいものを食べてるときの井乃頭五郎でさえ、これほどの喜び方はしないというか、この宇宙をたとえた表現はある意味至高と究極の領域かも。
ここまで元気すぎると、何か他に原因があったりするのではないかという思いも沸いてくるのですが、とりあえずそうではなさそうな様子。純粋に麦茶&水ようかんのコンビネーションをお喜びになっておられるご様子です。
そしてそのついでとばかりに、今大変なことになってしまってる麗の問題に言及し――
また――どうせ、あの3000系とかなんとか
いうヤツに会えなかったとかそんな話か?
麗がいらないなら――
これ。
食べてしまってもいいだろうか?
水ようかんは寿命が早いんだ。
…………うん。まあ。今回は原因が原因なので、あまりトゥルー俺としては大きなことを言えない立場ではありますが、麗がおかんむりになるのはわりといつもの話でもあるので、このぐらい突き放したリアクションのほうが自然というか、彼女のためにもなる……のでしょうか。ここでとりあえず、「それでも麗に残しておかなきゃ」って主張して霙姉さんをガッカリさえるべきか否か、少々悩みどころです。
幼稚園のお友達が――
この週末。
田植えに行ったんですって。
ああ――
平民はタイヘンよね?
いきなりの田植え話もさることながら、とうとう記号のみになった日記タイトルにまず注目が。音符マークということで、いかにも楽しげな雰囲気が漂ってきますが、この田植え話だけを見れば、そんな感じでもなさそうな話ですが……?
どうやらお友達の家での話みたいなのですが、家庭菜園とかならまだしも、田んぼとはまた本格的な。しかし、水田での作業は、いかにも小さい子供にとっては楽しげな経験だよなあと大人視点では思ってしまうのもまた確か。
――とはいえ、そこはそれ。マリーの前世たるマリー・アントワネットともっともかけ離れたものだというのもまた事実であり。まあ、それを出しこそしませんが、やはり単純に大変そうなのと泥まみれになるあたりで、マリーとしては敬遠してしまう様子。そんなわけで、一応お断りしたようなのですが……
そりゃあ、私だって
砂場のドロ遊びは
子どもっぽいから、
もうそんなにしないけど――
もとはすごく嫌い――
っていうわけじゃないし。
ほんのちょっと――
ホントにホントに
ほんのちょっぴりだけは――
行ってみたいかな、って
思ったんだけど――
……やはり、マリーの中の「子供」な部分が、そのあたりに強く強く惹かれていたことは間違い無さそうですね。
とまあ、行きたい気持ちと行きたくない気持ちとが入り混じっていた状況のようであり、その決め手になったのが、
断ったの。
休日は愛人と
過ごすことに
なってるからって。
ウフフッ♥
嬉しい?
やぁね、フェルゼンたら♥♥♥
……と、トゥルー俺としては嬉しいことを言ってくれておりますが、これが本当に決め手になったのか、断るダシにしているのかは、ちょっぴり判断が微妙なところですね。どっちもあるといえばある気がします。
さすがにドレスを着ていくつもりはないのでしょうが、そこはそれ、やはり真璃のおしゃれ女子属性が子供らしい欲求を凌駕したってことなのでしょうね。
さてさて。それを断ったことでそのお友達が気を悪くしたかは定かではありませんが――その子からなにやらギフトが。それも――「おたまじゃくし」とな。
青空が大喜びで突ついてるわ。
死なないうちになんとかしてよ、
フェルゼン――
おたまじゃくしさん逃げてー! って、逃げようもないわけですが、青空のトゥルークリーチャーキラーっぷりは相変わらず過ぎるので、トゥルー裏山に池とかあるなら、そこに逃がすのが良作でしょうか。……ピンク色になって再登場したら困りますが氷柱とかトゥルー俺とかが。
さて、おたまじゃくしを渡されたマリーですが、とりたててビックリはしていないものの、やはり困惑はしていますね。マリーの強さも子供らしさも、「キャー!」ってリアクションをさせるほどではないのでしょうが、さすがに無条件で喜ぶほどでもないわけですし。
しかしそれにしても、その友達もどういうつもりでおたまじゃくしなどを……といぶかしく思ったら、ちょうどいいタイミングでその答えが。
あ、もちろん――
その友達っていうのは、
バカ男子よ♥
……………………ほう?(←眼光が鋭く)
友達の女の子にこういうものを押し付けてリアクションを楽しむという男の子心は良く分かるのですが、トゥルー兄としてこれは……まあ、マリー本人が動じているわけではないので、良しとしましょう。
むっむ〜♪
あんまっ!
おっぱぱおおお――
うんぱっぱ!
うぱっぱ!
にゃーにゃ、おばばばばぉ――
月曜日からご機嫌あさひさん! まあ、あさひさんがご機嫌でないときなど、それこそお腹がすいてるときとオムツの中が大変なことになってるときぐらいではないかな……とも思ってしまう子育て経験のないリアル俺ではありますが、実際にはそれほど簡単なものでもないのだろうなあ、とも。まあ、あさひさんは普通の赤ちゃんの範疇に納まらぬトゥルー家の赤さんでありますがゆえに、その理解でもいいということにしておきましょう。
さて、そろそろあさひさんとの付き合いも3年目ということになりますが、未だにこの赤さん言語は翻訳を通さないと理解しきれないまま。……いや、そもそも赤ちゃん状態の相手と3年も過すということ自体がアレなわけですが、まあそれはそれとして翻訳を。
くるくるむし♪
はっけんっ!
にじいろのおはなのはっぱにいるの――
かわいいじょ!
あ、くるくるおうちをしょってないのもいる!
めずらしいから、おにいちゃんにもってかえってやろうっと――
OH、あさひさんがそろそろ青空にレベルアップしようとしておられる!? ええ、青空といえば、お庭などに住まうカエルなどの一般クリーチャーにとって最大の脅威であり、トゥルークリーチャーキラーの名前をほしいままにする暴虐の覇王なわけですが、そのすぐ下の妹なだけあって、あさひさんにもその素養は十分すぎるほどに備わっていそうです。
くるくるむし――すなわちカタツムリでしょうか。しょっていないものは単なるナメクジかな。彼らを見て喜んでいるリアクションは素直にかわいいなあって感じなのですが、あさひさんの場合、ヘタをするとこいつらを即座に捕食しかねないので、ちょっとヒヤヒヤものでもございます。いくらあさひさんでも、食べたらマズいですよねこいつら。毒があるかはわかりませんが、少なくともそこいらにいる個体であれば、体によくない原虫寄生虫やらを抱えているでしょうし。
とまあ、そういう類の生命体なわけでして、いかにあさひさんのご好意とはいえ、ギフトしていただくのは少々遠慮したいところ。
梅雨入りした、
と思ったたんに――
今日はユキたちの街は
ピカピカの晴れ!!
天気予報って――
本当に難しい、
たいへんなものですね。
のっけからユキがえらい! いい子! そしてかわいい! いやまあこの3つは、ユキって子にはいつだってついてまわっている要素ですが、季節の移り変わりの話題だけでこういう謙虚かつ勤勉な受け止め方をできるのはさすがユキだなあと言ってあげたい兄心でして。
とはいえ、全くの素からこういう発想に至ったわけではもちろんなくって、これはすなわち、お天気お姉さんである海晴姉さんという姉の存在があればこそ。ええ、海晴姉さんは姉妹の中でただ一人、社会人として世の中に出て働いているわけですから。職業柄、そうして頑張っている様子を家にいながらにしてよく見ることができるわけで、そういう尊敬を抱きやすいのだろうなあと。
ユキも、大きくなったら
あんな風にいつも
キラキラの笑顔で
活躍する女の人に
なりたいなって
思うけれど――
そんなわけで、ユキのキラキラした憧れを受ける海晴姉さんのお仕事姿。ええ、ユキが大人になった暁には、ルックスはそれこそ海晴姉さんばりの、今の天使っぷりを大人の女として見事に昇華したかのようなお姉さんになってくれることは間違いありません。テレビにでようものなら、親衛隊的な存在もたやすく発生することでしょう。
とはいえ、いかにユキの体がずいぶん良くなってきたとはいえ、まだまだ丈夫な体とは言い難く――そして、テレビの仕事というのは非常にタフさを要求するわけでして。そういう意味でも海晴姉さんは尊敬に値するわけですが――
その代わりに、今日は
とっても暑くって――
ふぅふぅ……
今日はちょっぴり
バテ気味のユキなのです。
うおおおおユキが疲れてしまっている! ……いや、体調を崩したというほどではないのですが、こういう状態が悪いきっかけになってしまうことは当然のように危惧せねばならず、すなわち要注意状態。
そんなわけで、すぐさま全力での保護モードに突入しようと思うトゥルー俺の心境なのですが、それを察したかのようなこんなセリフが……「お兄ちゃん、ごめんなさい――
こんな――
こんな――弱いユキで」うおおおおおおおおおおおおおおおっ!
……と、思わず吼えようとしたタイミングで、
……
あ、でも、こんなこと
言ってちゃあ、もっともっと
イケナイ――ですよね。
……またこの子は、何度俺を、ユリアを前にしたラオウのように泣かせれば気が済むのですか。こういう強さを見せ付けてくれるだけで、兄の涙腺が緩むと知っての健気さですか。
さらには、自分の体の弱さを受け入れつつ、なお前向きに将来の夢を語る姿が、これまた兄心を打ってくれるわけです。ご本を書きたい、というのは、以前にどこかで聞いた覚えがありますが――
それは――
子どものための本を書く人と――
お嫁さんっ♥
頑張る気持ちさえあれば、少しくらい
身体が弱くてもいいよって言ってくれる
優しい優しい――
お兄ちゃんみたいな人のお嫁さんになりたいの♥
……「お嫁さんっ♥
」という、はつらつと言い放ったであろう言葉を聞いた瞬間、トゥルー俺の脳にどれほどのアルファー派が走ったかは大体ご想像いただけることでしょう。天使すぎる……。「少しぐらい体が弱くてもいいよって言ってくれる」って言い方には、兄の優しさに甘えようとする気持ちもバッチリ出ていて、ニヤケが止まらず、このままユキ天使にあちらへ連れて行ってもらえそうな気分であります。すなわち天国。
うわぁ〜〜!!
どうしましょう♥
今日の春巻きは、
ホントにホントに――
傑作です!!!!!!!
立夏ちゃんじゃないけれど――
本当にマジでやばい、かも♪
クスクスクス――♥
ホタのテンションがいきなりMAX! いや、ホタの普段の言葉遣いからして、あらかじめ例えって言っているとはいえ「マジでやばい、かも♪」とか言っちゃってるのがやたらと新鮮でドキッとするような可愛さだと感じてしまいますね。
さてそんなホタのご機嫌のもとは、いつも作っているはずのお料理のクリティカルヒット。春巻き――いかにもホタらしい家庭の味って感じのお料理ですが、その出来がホタ的にはまさにマジヤバ……と。普段から相当美味しい料理を作ってくれているだけあって、ちょっと想像しにくいぐらいですね。味皇様が食べたら思わず大阪城を破壊するぐらいでしょうか。
たしかに、その美味しさを説明するホタの言葉をかみ締めていくと、そのたまらない美味さも口の中に広がっていくかのようですが……ああ、説明しているホタ自身がすっかりトロトロ状態。すなわちホタトロ……なんかいやらしい響きに聞こえますが、そのつもりで発言しました。後ろめたさはともないつつも、後悔は微塵も。
その最初のひとくちが、
もうあんまり――
あんまりにもおいしくて――
パリパリ、もぐもぐ。
ああっというまに――
ペロッと1本、食べちゃった!
ああ、女の子が美味しさについつい食欲全開してしまう様というのは、どうしてこうも可愛らしいのか。「普段はあんまりそんなことはない」ってホタ自身は言ってますね。確かに、美味しいものはまずみんなに食べさえてあげたいという点はまごうことなくガチなんでしょうけど、実はホタって、自分で思っているよりも食いしん坊って気もするんですよ。意識してなくとも、自然と口の中に美味しいものが入っているというか。なにせお料理担当なわけですから、無意識のうちに試食などで、摂取カロリーはわりと多めになっているのではないかと。
その証拠が、あの大きく美味しそうなお尻。本人自身も気にしてますし、リアル俺など、あのお尻を想像しただけで、即座に圧迫祭りしてほしい欲求がとめどなく沸き起こって来てしまいます。プニプニ! ホタトロをプニプニ! ……ええ、ここでいうホタトロというのは、ホタの実に美味しそうに柔らかな体のお肉のことです。
……とはいえ、ここで思っているようなことは、ホタ自身に言うのはタブーもいいところなので、全トゥルー俺の心のうちにだけしまっておく思いということで是非。なにより、こんな嬉しそうなホタの姿を見ているだけで、こっちもそれ以上に幸せですから。
本当に今までで1番の傑作な出来映えです!!
ホタ、もうとーってもとーっても
幸せ♪
ああもう、他の人の幸せに奔走する天使なホタもいいけど、こうして等身大の女の子として幸せを貪るホタも可愛すぎる。いわゆるホタの「妹」的な魅力の面ですよね。
とはいえ最後にはやはり、トゥルー俺にも召し上がれ、と持っていくホタはやはり天使。天使にしてお母さんにして、最高に可愛い妹って、出来すぎにもほどがあるので、春巻きを食べた後にホタには褒め殺しの刑ということで。ええ、刑ではありますが100%本音でもあり。
梅雨ですね。
梅雨といえば――
細菌繁殖の季節。
そう――
食中毒の季節です。
吹雪と行う繁殖行為の季節! ……と即座に思ってしまった自分の脳にはひとつ、強烈な制裁を加えなければなりますまいて。ええ、リアルHOKKAIDOは大変過しやすい日でしたが、ここはトゥルーに準拠して、じめじめとした梅雨の中ですごした一日を脳内再現することに。
そんな梅雨時の話題といえばやはり、食中毒にご用心、的な。お料理する人にこそもっとも気をつかわせる話題ではありますが、そこはそれ、吹雪が語るとなると、細菌の名前などなど科学的な方向に。
シャーレの中で繁殖する菌類や、
その顕微鏡写真を見るのは、
なかなか楽しいことですが――
……うむ、さすがは吹雪。いざやってみるとなればわりと楽しげな理科実験ではあるんでしょうけれど、率先して発案するところまではなかなかに。
ところで、人数の多いトゥルー家ですから、いかに清潔に気を使っていようと、それでもなお食中毒のリスクからはそうそう逃れられなさそうですよね。しかしそこはそれ、対食中毒のエキスパートが、
いくら立夏姉が、匂いだけで
細菌の繁殖状況を嗅ぎ分ける
黄金の鼻を持っていると言っても――
いつも立夏姉がそばにいるとは
かぎりません。
キミも十分気をつけて下さい。
……そろそろ、YASEIの範疇を超えた能力になってきてますね。これは根本的な五感の鋭さもさることながら、もうYASEIというよりは、純然たる食べ物への愛着と、驚異的なまでの集中力のなせる業ではないでしょうか。そもそも本当にYASEIなら、食べても平気、って方向に行きそうですし。
とまあ、そんな立夏の超トゥルー能力に頼りきることもできないので、汎用的な食中毒に対する注意点を語ってくれる吹雪。……カビ部分だけ除去して食べたこと、あります。大反省。
もしキミが――
食中毒になったら悲しいことです。
吹雪が「悲しい」って、言葉だけとはいえ、ダイレクトに感情を言い表す表現を用いるのって、珍しい……わけではないのかもですが、ちょっとドキッとしますよね。普段がクールで論理的な分、こういう感情部分を真正面から見せてくれると、なかなかに心に来るものがあります。ええ、吹雪を悲しませないためにも要注意ですね。
さて、そんな吹雪がなにやら、梅干作りのお手伝いなどを。うーむ、どこかの小鳥遊くんちを思わせる家庭的なノリですね。なんと良い家庭。梅干といえば古来から伝わる傷みを止める万能食材であり、吹雪としては純粋なお手伝い意識のみならず、有意義な行為としての思いもあるんでしょうね。
すっぱいのが嫌いだから手伝ってくれる子が少ない、っていうのも、良い子ぞろいながらもやはり小さな子の多いトゥルー家ならではって感じの光景でほほえましいです。なんとなく観月あたりは好みそうですが、それ以外の幼児〜小学校低学年組の子はあまり好まなさそう。手伝うとしたら星花や小雨あたりが頑張ってくれそうな印象かな。
キミのために――梅干し。
フフ。
不思議ですね。
どこかこのシチュがツボに入ったらしく、微笑む吹雪。こういうちょっとした感情が出ているリアクション、なんともたまりませんね。
週末の楽しみの1つ。
それは――もちろん、
朝のテレビ番組よね。
ヒイッ麗ごめんなさいッ!……と、思わずタイトルを読んだ時点で全面降伏の体制をとってしまいました、が……あれ、なにやら麗の様子が朗らかであらせられる??? いや、その……ホラ。麗に対しては、先日のその、ツイスターゲームの一件があったわけでして。……許された? もしくは、もう忘れた?
いやまあ、このぐらいの間が空いていれば、ちょっとした怒りごとならば忘れていても全然不思議ではないんですが、あの一件はなんというか……取り方次第ではありますが、かなり深刻なことになりかねない誤解(……なのだろうかリアル俺にすら疑問なところがありますが)を招く事態だったわけでして。まあ、相手が海晴姉さんだったということが、「あの人なら仕方ないな」的な認識をさせてくれたのかも知れませんね。そして麗って、わりと単純というか、子供らしいというか、引きずることは引きずるけれど、すぐに忘れるってところもありそうですからね。今目の前にある楽しいことに夢中になってほかの事を気にしなくなってしまうしまうタイプというか。
とまあそんなわけで、今の麗の意識は、その朝のテレビ番組とやらに全力で向いているようですが……うむむ、リアル俺があまりテレビを見ないせいか、当該番組に今ひとつ心当たりが。なんかそんな感じの番組もあったような的な記憶しかございませぬ。
あなたも――子どもの頃、
ちゃあんと見てた?
フフ。
当然よね?
私みたいな小学生が――
週末の朝に見るものって
言ったら決まっているわ!
それは、もちろん――
あの番組。
……そんなわけで、なにやらたいそうご機嫌な麗の話題に乗ってあげられないという不覚に陥ってしまった次第。ま、まあ、リアル俺が知らなくとも、トゥルー俺ならきっと知ってますよと、こういうときにだけ便利にトゥルー俺を扱うわけですが。
それにしても、話してくれている内容そのものは、相変わらず知識がないせいで、きっと彼女自身が感じていることの十分の一にも満たない程度にしか頭の中に描けていないのでしょうが……それでもなお、こうして麗がご機嫌かつノリノリに話してくれている姿だけで、俺の満足というか幸福感は満たされる次第です。ああもう、言葉多く好きなことを語ってるときの麗は、父性をくすぐるところさえありますね。いとおしい。
さて、そんな大好きでノリノリに語っている鉄道番組の中でも、なにやら「許せない」ということがあったようで。……うーむ、いずれにせよ、海晴姉さんと深夜ふたりきりでツイスターゲームをしていたことに比べればまだ許せる事柄なんじゃないかって気もするわけですが、そこはそれ、こだわりの世界ゆえに。たとえるなら、ゲームのアニメ化で声優が変更されるみたいな類の不満みたいな? ……すいませんよくわかりません。
……
どうなったと思う!?
なんと――なんと――
10−000形になってたの。
しかも、サイアクなことに、
私の1番嫌いな車内が黄色いやつ!!!!
……
信じられない。
こういうことするのって。
都営新宿線に対する冒涜だわ!!
……とまあ、語っている口調だけを見ると、かなり激しく怒っているようにも見えますが、よくよく聞いていれば、「なんと――なんと――」とか、否とはしながらも、非常にハッスルしている様子だというのが客観的には非常に見て取れますよね。ええ、好きなことに関しての不満ですから、たとえば同年代の男の子に対する嫌悪を語るときとはそもそものテンションが違うわけで。……要するに、これもまた、好きなことに夢中になっている姿の一つであって、見ていて非常に可愛いなあ、とトゥルー俺がにんまりしてしまう類のリアクションであります。
あーあ。
今日はせっかくネックスとロマンスカーと長野電鉄の事を
書こうと思ったのに台無しよ!
……結局、言っていることの具合的な内容は、最後までほとんど全くわかりませんでしたが、この思い込んだら一直線な麗って子が、趣味に向けて大変リアルに充足した日々を過せていることが嬉しいなあ、と思う次第です。
今日も――
暑かったですね♥
おまけに湿度もたっぷりで――
疲れちゃいますね♥
……なんだろう……ごくごく普通の会話なはずなのに、どうしてこうも性的な雰囲気が漂ってくるというのは……。春風さんという人格をこの数年の間で骨髄に刻み込んできたがゆえの条件反射という気もするのですが、しかしながらもし、今初めてトゥルー家族と出会って、この日記を読んだのだとしても、きっと同じように、「うわ、なんだろうこの性的なオーラ」って思うんじゃないかと思えてなりません。
まあきっと、湿度たっぷりという言葉から、汗ぐっしょり、すなあち湿り気、みたいな感じで連想が可能なのと、「一体何に」疲れるのかという発想の飛躍、そして言うまでもない「♥」マークの魔力の賜物だとは思うわけですが、それらの連想を含めての春風さんだよなあと、この3年目の夏に改めて思う次第です。
さて、そんな前置きをしつつ、今日の話題は――そう、夕凪さんをこないだ苦しめた梅干しのお話。ちょうど春風さんから食べることを薦められていたと話していましたが、今日の反応を見れば、どんな勢いで言っていたかが手に取るように想像できますよね。
夕凪さんから話を聞いたときには、春風さんとすっぱい梅干しがあまり頭の中で結びつかなかったのですが――
あの中身がもし、もう
梅干しになっていたら
パクッて1つ食べて、
すっぱ――♥
たちまちクエン酸効果で、
ぱっちり元気になっちゃうのに、
なんて――♥
なるほど。本当に好きみたいですね――って、ここでもまた桃色の性的オーラがほとばしっておられます。春風さんが「元気になっちゃう♥」って言うだけで、どうしてこうも特定方面の妄想を掻き立ててくれるのか。答え、春風さんだからです。これ以上ないってぐらいに納得の解答。
まあ、そういうノリはさておき、すっぱいものが疲労回復に良いというのは間違いありません。家族みんなの体調を気遣うがゆえに、これだけ梅干しにこだわっておられるのでしょう本質的には。さすがは春風さん、みんなの優しいお姉ちゃんだよなあ……という思いもある反面、いわゆる「たぁんと精をつけて♥」的な思いと同列のものだという確信めいた思いもあって、トゥルー俺としては色々と複雑です。
ほら、先日仕込んだ梅干しは来年にならないと食べられないと言及したあとのこのリアクション――
タイヘン!
春風の――
大事な王子様が
いっぱい汗をかいて――
干からびちゃったら困るぅ♥
――きゅん♥♥♥
……うん。やっぱ春風さんの言葉というか頭の中には、ある種の湿り気がきわめて大事というか、湿り気的なことで満ち溢れているのでしょう。トゥルー俺、汗をかかなくても、春風さんにいずれ直接搾り取られてしまうような気がしてなりません。
という心配とはまた別に、これまた繰り返しになりますが、ごくごくまっとうな意味での心配もしっかりとしてくれるのが春風さんという女性。塩分補給と糖分補給のために、心のこもった手作りの梅干しは、ありがたく頂戴いたしましょう。
……って、塩分だけじゃなく糖分も――?
春風がそんな王子様に
差し上げられるものは――
しょっぱいものは、
去年の梅干し
そして――
甘〜いものは――
……
ちゅっ♥
春風の甘〜い
花のくちびる♥
蜜の味よ?
きゅぅぅぅん――♥♥♥
………………………………、……今、食べられてしまった!?
いや、この間と、その後の「ちゅっ♥
」って!? ……それも、その「蜜の味」を味わえるほど濃厚なやり方で、むしろトゥルー俺がご賞味されてしまったよう……な……?
まあ、なんといいましょうか。今年のバレンタイン後といい、小説版といい、なにやら最近、トゥルー俺の唇がいよいよ直接奪われてしまう展開が多く、いよいよトゥルー家での生活も、色々な意味で極まってきてしまったのでは……と思えてなりません。
さくら、しってる。
まっくらのよるの
お空をひゅーって、
とんでいくのは――
ながれぼし!
おお、さくらは物知りさんだ! ……と、幼稚園入りたての子にしてはなかなかのものなんじゃないかな、と思うのですが一般的にはどうなんでしょうねと気にしつつ、なにやらロマンチックなお話から始まりました。ああ、この元気いっぱいに「ながれぼし!」って言ってる姿が実に可愛らしく。いつもくすんくすんしてるイメージの強いさくらですが、こういう朗らかで快活な様子はやはりいいなって思えますよね。大人視点からしても。
さて、流れ星といえばお願いごと。小さい子にしてみればなおさらそうですよね。当然さくらもその例に漏れず、「何でも願い事を叶えてくれる」というところが気になるようで。「ほんとう?」とか「かなう?」とか、なんどもきっと首を傾げつつ純真な眼で尋ねてくれる様子を見て、可愛いって思わない人類は存在しないんじゃないかって思うわけですけれど、
どうかどうか――
今日ねるとき、
さくらが、おねしょ
しませんように!
とか――
どうかどうか――
明日お空がお天気になって、
ようちえんのプール、
入れますように――
とか。
えへへ♥
さくら、よくばりさんかな?
……もうね。この最後のはにかみの可愛らしさの前では、誰がどう思うとか関係なく、ただひたすら至福な思いに浸るのみ。ああ、ぐずりも屈託もないさくらはまさしく純真無垢な天使そのもの。またお願い事の可愛らしさも父性直撃なわけですが……
ながれぼしって、
ちっちゃなちっちゃな――
あかちゃんの
おほしさま。
お空で迷子になっちゃったのかな――
かわいそう。
はやく、みんなのまってる
おうちに帰れるといいのにね。
単なる可愛さに加えて、この純真な優しさまでが加わって…………あ、すいません今ちょっと意識が飛んでました。ある種のトリップ状態だったというか。
この優しさ。優しさですよ。さくらって普段、自分が泣いてばかりで、なかなかその優しさを発揮できないわけですけれど、実はこうして、繊細な感受性と、他者への思いやりに満ち溢れているんですよね。まるで普段家族のみんなから注がれた優しさがそっくりそのまま蓄えられているかのような。
そしてそんな優しさが、
おねがい、決〜めた!!
あかちゃんのながれぼしさんが、
早く早くお家にかえれますように――
大切なお願い事そのものを使ってあげようとさえ思えるこの心の美しさを作り出してくれているわけですよ! ……まあ、お願いってそもそも、その流れ星さんの力なんじゃっていうツッコミどころもあるわけですが、それをわざわざ指摘するような不心得者はトゥルー界隈には存在しますまいて。
あと、お願い事に「プールが中止になりませんように」っていうのがあって、さくらはプールが嫌いなわけではないんだなあという発見も。この子の場合、水を飲んだりするのを怖がったりするんじゃないかなってイメージもあったので、これはちょっぴり意外であり、同時に嬉しい発見。ええ、泣いてるさくらもいいけど、元気に喜んでいるさくらこそがやはりいいなと兄としては。
梅雨まっただ中。
暑さと湿気で――
なんだかお家の中の空気も
どんより――
重たいくもり空のよう。
ここのところ大変蒸し暑い一日が続いていますが、これにどんより雲まで加わってしまっては、それはもういかにトゥルー世界とはいえ不快指数高めな日々といわざるを得ないでしょう。
さて、小雨といえば、この梅雨の季節には自分の名前がらみでちょっと憂鬱になるのが通例でしたが――どうも今日はそんな感じではなく、むしろテンション高めって雰囲気が漂っております。なにやらここ最近のトゥルー家には、全体的に強めのポジティブオーラが漂っているような……?
とはいえ、小雨が語る今日のトゥルー家の中の様子は、全体的にだるく、沈みがちで元気がないとのこと。それは天気を考えれば無理もないのですが――
小雨、思ったんです。
いけない!
こんなのって
イケナイですよね?
こんな――梅雨の湿気に負けたら
だめです!
おおおおお!? 小雨がなんだかいつになく力強い! あれで案外、かなり前向きな子っていうか、後ろ向きになりがちな自分を自覚してるからこそ、むしろ表層意識が意識的にポジティブな方に向かおうっていう風な力が働いてるわけで、小雨=うじうじっていう図式は成り立たないと思う次第です。
……などということをきちんと頭に入れつつも、この反応は予想外というか――
昔から言いますもの。
病は気から!
心頭滅却すれば火もまた涼し!!
あれ?
ちょっと――違うでしょうか?
ウフフフフフ――♥
……このポジティブさ。このはにかみっぷり。そして勢いに任せた無茶理論……! 小雨に一体何があったんでしょう。いや、もともと、このぐらいの素養があったといえばあったのかも知れませんが、それにしてもこの不快指数の高い時期に唐突に目覚めてしまったというのは……やっぱあれですかね。今まで梅雨時期にうじうじしていたことを思い出し、むしろこの時期だから元気を出そうっていう考え方なのかも。ともあれ、元気でパワフルな小雨っていうのは、実にいい感じですよ。
その勢いは言葉のみに留まらず、みんなのためにお花を買ってきたという小雨。……このイケイケなノリとお花というワード、そして眼鏡という要素の組合せから、今年のプリキュアな人をちょっと連想させますね。あちらも後ろ向きな性格から、思い切ってイメチェンを志そうとしている女の子ですし。なんだか姿が重なります。
それはさておきこのお花、小雨のお小遣いから買ったんですか! ……ううむ、こないだから、トゥルー姉妹の心の清らかさというか、人のために尽くすって気持ちに当てられっぱなしです。リアル俺もこの清らかさで大いに癒される次第ですよ。
甘くてさわやかな百合の花の
香りに包まれて――
今夜はお兄ちゃんもよく眠れるといいな♥
そしてこのなんだかビシッと決まったセリフといい、今日の小雨は一味違います。このノリであれば、朝8主人公だって立派に勤まりそうですよ小雨さん!
……さて、日記の締めに、いい感じの時事ネタがトゥルー家に。ええ、そりゃあもうリアル生活もワールドカップで大いに沸いているわけですが、トゥルー家で夜更かししてまで視聴したいっていうのは、ヒカルと小雨に限られるようで。あの時間帯だと、むしろ早起きして見るほうがトゥルー家的には適しているんじゃって気もしますが(海晴姉さんはこのぐらいの時間には起きてなきゃいけない日が多そうですし)、そこはそれ、やはりテンションを高めて見たいということなのでしょう。
ネムイ…
……
ネムスギるよ…
……はい。徹夜しましたね立夏さん。もうなんというか、お約束を見事なまでに守るというか、期待を裏切らないというか……とまあ、そういう嬉しさもあるわけですが、しかしそれにしても立夏のこれほどダルい様子というのは、少なくともこのトゥルー日記で見るのはなかなかに珍しいような。よく寝そうな子ですから、実生活的には、わりと眠そうな立夏を見る機会も多いのでしょうけれど、これほどまでに決定的な状態はやはり相当レアでしょうね。
……
どーしよ、
オニーチャン……
立夏、なんかモウ――
ボーっとするっていうか、
ネジがユルんでるっていうか――
まぶたがオモクて――
とりあえずここで「おまたがユルくて」などと最初に読みかけてしまったトゥルー俺は猛省するとして、ネジに関してはわりと普段からユルんでいるっていうか締められてないというところもありますよね。ええ、主に後退のネジとか。
自分の手でまぶたをあげてないと目すら開けていられないというのは、かなりの状態ではありますが……この様子を想像するだけでなんかある意味可愛くて微笑ましくて。当の立夏にはそれどころではないのでしょうけれど。
さて、トゥルー俺はネムくないのかと尋ねてくる立夏ですが、トゥルー俺にも立夏と近い状態の人も多いことでしょう。かくいうリアル俺は早起き組だったので、そこまで辛いってこともないのですが、やはり少々だるいです。
一方、きっと完全に徹夜して、勝利後のおおはしゃぎまでフルに堪能したであろう立夏は、生まれて経験したことのないほどの眠さに襲われているようです。状況からして、学校から帰ってきて、即寝たいところだけど夕ご飯にありつけなくなるので、視力を振り絞って起きつづけてやっと今この日記を書いている、といったところでしょう。なんかもう、色々な意味で可愛らしくって、すぐにでも眠らせてあげたいような、この様子を見ていたいような。
それにしても――
昨日の試合は――
本当に最高のだったネ!!!
立夏はモウ――
このまま――
あのイナズマな
フリーキックの夢を、
立ったまま――
見ることがデキソウだよ――
グウ……
……それにしても、この眠気をかろうじて抑えていたのは、この試合の興奮が続いていたがゆえなのでしょうね。例のフリーキックについてはここで言うまでもない素晴らしいものでしたが、「イナヅマな」って単語はやはり、イレブン的な?
ともあれ、立ったまま眠れるYASEIを発揮する立夏を、そっと抱きかかえてベッドまで運んであげる仕事こそがトゥルー俺にとってのフリーキックかな、などと無理やり時事ネタに絡めて締めさせていただきたく。
きょうのおやつは
いなりずし。
うすちゃいろの
だしのしみた
あまから味の
おあげさんに、
中のごはんは
ふんわり白く――
ほんのりお酢の香り。
それはわたしのおいなりさんだ……と、リアル俺の世代的につい思わず単語レベルで条件反射が出てしまいましたが、今日の話題はトゥルー食生活の一面が。ううむ、文面をぱっと見ただけで涎が出てきそうな。
とはいえ。今日のこの日記を書いている観月ならばバッチリ好みなのでしょうが、お酢の味がするおいなりさんですから、小さい子の中にはちょっと苦手な子もいるのではないかと思ったわけですが、そこはそれ、ショウガの代わりにかんぴょうを用いたりと、きちんと配慮がされているようです。ううむ、ホタにしろ春風さんにしろ、さすが。
兄じゃも――
好きか?
おいなり♥
……と、ここまでの語り口とこのハートマークだけで、観月もおいなりさんが大好きだってことは伝わってきますね。かくいうリアル俺とて大好きですが、観月的にはつけあわせにミニおうどんがあるのが更にお好みの様子。そして……
そのあとにさらに
あんみつをつけるのが
好きなのは――
霙姉じゃじゃ。
――じゃじゃ♪
クフフフフ♥
いつものように霙姉さんが食いしん坊&餡子好きネタで用いられてますが、それはさておきこの「じゃじゃ♥」がツボに入ったと見える観月の喜び方が可愛い! 超小さい子的に可愛らしい! ちっちゃい子って、こういうちょっとした言葉に本当すごく反応しますよね。大人びた風情を解するとはいえ、観月もこういうところは歳相応の幼児らしさを見せてくれるので、ギャップもあってひどくいとおしいなあと。
しかしながら、そこはそれ。おいなりさんというからにはお稲荷様に、ということで、トゥルー裏山に稲荷様へとお供えに赴く観月。…………って、あの裏山、そういうごく通常のものも備わっているんですか。なんとなく個人所有の(それもトゥルー家ならではの)って印象があったのでちょっと以外でしたが、さしあたってもっと気になるのはやはり、このお稲荷様がトゥルー的な何かに侵食されていないかと言う点。ええ、ここんちの裏山がクリーチャーなども住まう猟奇的トゥルースポットであることは、今までの日記を見ても明らかでして。
そういう意味でちょっと心配だったのですが、そんなところに赴いた観月を迎えたのは――いわゆる「狐の嫁入り」と、お稲荷さんがいつの間にかなくなっていたと言う不思議現象。
おいなりさんとお稲荷様、そして狐ということで、色々繋がっているなという部分はあって、それらの要素だけでなんとなく納得もできるのですが――それとは別に、観月に常にくっついている公式認定トゥルークリーチャー・キュウビの存在のことを思わずにはいられませんね。ぶっちゃけ、キュウビが食べちゃったんじゃないかっていう風にもトゥルー俺としては思えるわけですが、そういう普通の食べ物に手をつけたりはしないモノなのかなあ。観月が疑いすらも抱かないところを見ると。
とまあ、そんな疑念もありますが――
フフフ――わらわもあんな
嫁御行列をいつかしてみたいものじゃの♥
こんな観月のリアクションもあって、ちょっと不思議ながらも微笑ましいエピソードでありました。
ごめん。
ちょっと――
今、それどころじゃない
――っていうか。
余裕ない。
日記なんて――
書いてられる
状態じゃないんだ。
だから――
明日にして。
ヒカルさん、120%ワールドカップ鑑賞モードに! まあ幸いと言うべきか、かなり多くのトゥルー俺も、この夜はわりとこんな感じの気持ちであって、すなわち今のヒカルとはこの盛り上がりを分かち合っていた状態だったというべきでしょう。ええ、こないだのデンマーク戦は深夜過ぎということもあって、立夏あたりはもう大変なことになってましたが、この試合ならば――少なくとも試合開始の時刻であればそう問題なかったといって良いでしょう。……実際には、延長PKにまで持ち越されて、立夏がリアルタイムで見ていたとしたら、前回ほどではないにしろ、翌日は眠気を堪える事になっていたでしょうが……。
さて、ただでさえスポーツ観戦などではヒートアップすることの多いヒカルさん。今回のこのワールドカップ、それも決勝リーグ進出とあっては、興奮しないほうが無理ですよね。しかしながら、いくら興奮してるからといって、これは――
……
ああ――
どうしよう!
私、もう――
興奮して――
……
興奮して――
……
もうどうにも――
……
興奮する!!!!!!
……今のヒカルがもし現地のスタジアムにいたら、興奮のあまりトップレス姿になりかねない気がするのは俺だけでしょうか。いや、「暑い! 応援するのに服など無駄だ、脱ごう!」とか言って乗せたら、本当にそうなってしまいそうな。
それはさすがに穿ちすぎな見方だとしても。この興奮っぷり……ヒカルって、ただでさえ、言葉で気持ちを表現するのが下手な女の子ですから、これほど興奮している状態とあっては、もうこう表現するしかないのかも知れませんね。いやしかし、これはちょっと、よその男の子にはちょっと見せたくない姿というか……「スポーツカフェに行って観戦しよう!」とか言い出してなくてよかったですよ。まあ、未成年だからこんな時間にそういうところには赴けないわけですが。
ともあれ、ヒカルにとってはそれこそ、初体験――いやまあ、日韓のときにもここまでは来れたわけですが、それはそれとして。興奮のあまり、ちょっとエッチな雰囲気にすら見えるこのヒカルの様子……サッカー会場などでしばし見る、ラテン系の美女が興奮してる様子ともまた違う、日本女性の滲み溢れて来る類の興奮って感じです。こんな様子見せ付けられたら、トゥルー俺試合観戦どころじゃありませんよ。
ああ――なんかもう
背筋がゾクゾクしてきて――
快感、かも♥
……ほら。まあ、ここの家の人たちは、わりとみんな「快感」って表現を好んで用いるわけですが、それを差し引いても今のヒカルは……うーむむむ。つくづく、家の中での観戦で良かったなあ、と。
……いや、果たして「良かった」のかというと、ちょっとどうかなと思わざるを得ない事態が発生してしまったわけですが!
ヒカルさん、興奮のあまりなのか。
それとも、もともと胸に秘めていた事が興奮のせいでうっかりこぼれてしまったのか――?
いよいよ、だな――
運命の一戦。
私とおまえの運命も
これにかかっているような
気がしてきたぞ――
日本が勝ったら――
ケッコンしよう!!
……………………………………………………………………え?
…………い、いや。お、落ち着きましょう俺。ヒカルも落ち着くべきですが、まずは大概トゥルー俺が落ち着かないと。……って言ったって、その……「ケッコン」???
まあ。この「ケッコン」という結論もさることながら、「私とおまえの運命もこれにかかってる気が」とか、なんというかよく分かりませんが、多分間違いなく気のせいっていうか……ヒカルにとって大事な試合すぎて、同じぐらい大事な事とを思わず結び付けてしまったとか、そういうこと……なのでしょう、か。
いや。まあ。小説版を読んでも、今年のバレンタインデーを見ても。ヒカルがさりげに、トゥルー俺のことを相当特別に意識しているんではないかとは思ってはいました。ヒカルはあの性格ですから、それが形としてはなかなか見えてこない(性差を考えずプロレスして遊んだりする子ですし)ところはあったんですが……この「ケッコン」という結論が突然出てきたところを見ると、やはりそういう方向への意識は、大分強く持っていたのかなあ……と思えてなりません。
さてさて。不幸にというべきか、それとも……まあともかくとして。昨日の試合の結果は、みなさんご存知の通りでして。たとえ言葉通りのことを真っ正直に行うと誓っていたのだとしても、とりあえずそれは回避……されることになったわけですが。……っていうか、多分興奮のあまり放った言葉なので、試合が終わって興奮が冷めた後に、ヒカルが今更ながらに自分の発言を冷静に理解して、とんでもないことになってたんじゃないかって思うわけですよ。
とにかく、次の日記で、どんなリアクションが返ってくるか――楽しみなような、怖いような。
ついに――
力尽きたな。
でも、立派だったよ。
――うん。
本当に――
立派だった。
なんというトゥルーと現実とのリンクっぷり。今のヒカルに対しては、色々とそれどころではない状況もあるわけですが、今ばかりはそれは気にせず、この感覚を共有しようかと。
……などと言いつつも、やっぱ昨日の「ケッコンしよう!」発言は、気にしないわけにもいきませんよね。リアル俺としてはてっきり今頃、ヒカル的にもその発言に対していっぱいいっぱいになっておられるのではって予想していたのですが、今はまだまだサッカーの余熱のほうが強いようで。
もう、最後の――
PK戦のときは、
青が目に染みて。
目が――
よく見えないくらいだった。
ああ――
……
思い出すと――
なんか今でも
泣けてくる――
ううむ、気持ちはよく分かりすぎる――分かりすぎるのですが、それはそれとして、何かに対して涙ぐんでいるヒカルというのが、サッカーから離れた1人の男子視点からして刺激的すぎるというか魅力的すぎるというか! いやまあ、泣いてる動機そのものは、わりと男の子的な感情なんですけどね。
「あんなに熱くなれるものがあって――やっぱり、オトコって――うらやましい」という言葉からは、なんだか星花が普段思い悩んでいる姿にも重なるところがあって、やっぱこの二人は、そういう部分で共通しているのかなあ、と。星花みたいに「男の子的な世界への憧れ」を、歳を重ねても純粋に守り続けてきたのがヒカル、っていう気がしますよね。
とまあ、サッカーについては、トゥルー世界の外でも大いに盛り上がったわけで、このへんにさせていただきまして――ええ、昨日の爆弾すぎる発言に対して、ちょっと。個人的には、ヒカルがこれをどういうスタンスで発言したかが超気になっていたわけですが――
――ん?
昨日言ったこと??
ああ、なんか――
「運命の一戦」って思ったら――
急にオマエの顔が浮かんできてさ。
なんか――言っちゃったんだ。
なんでだろうな?
やっぱり、勢い――かな。
あ、あはははははは♥
……なんというか。ヒカル的には、思い悩んでいるような感じではなく、ただただ本当に素で出てきてしまった言葉のようで。……まあ、これはトゥルー俺に対して言ってることで、ヒカルの内面でどう思っているかは、ここからだけでは窺い知れないわけですけどね。
とはいえ、小説版などを見ても、ヒカルはなんというかやはり、考えるより体が動く女の子なんですよね。トゥルー俺に対しても、表層意識ではほとんど「男の子なんだ」って考えに捕らわれてはいないでしょうし。ただし、内面というか本能みたいな部分では、間違いなく男子と女子としてのベクトルが働いてもいるわけで。そのあたりのことを考慮すると、昨日のあの発言と、今日のこのわりとカラッとした態度も納得できるかな。
まあ、いずれにせよ。あの発言はもう無効になっちゃったわけで、「忘れてくれ」と言われてもやむなしなわけですが――
……
ま、どうしてもって
いうなら――
約束は約束、だからな。
それは、また4年後の――
お楽しみっていう
ことになるのかな。
フフフ――
これがヒカルにとって、一番望ましい状態なんでしょうね、きっと。まだまだ「異性」というものに対して意識しきれないところのあるヒカルですが、4年後ならば――って。年齢的にも、ちょうど20歳になっているわけで……いやまあ、トゥルー世界年とらない問題はこの際置いておきますが、家族としても過ごしている間柄である以上は、これが自然な形かなあとも思う次第です。
……もっとも、ヒカルのこの言葉通り、あと4年間、その方面のことを意識しないままでいるのは難しいでしょうが――なにせ、とっさのこととはいえ、「ケッコンしよう」なんてことを思いついてしまえる相手なんですから。
……さて、日記の内容そのものへの感想はここまでとして。今回の日記って、もし日本が勝っていたら、どんなことになっちゃったのかなあ――と。そのパターンの世界というのも、ちょっと見てみたかったですね。
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