コッツウォルズ 2

Cotswolds


日本で予約し、ヴィクトリアにあるハーツで借り受けた赤い車。
友(Yukoさん)いわく、「新しくて、燃費がいい!!」
(ChippenhamのB&Bの前にて)

 2度めのコッツウォルズは、車で回ることにした。
 とはいえ、無謀だったこと、その1:ロンドンからコッツウォルズまで車で乗りつけた(ロンドンの、あの激しい交通状態のなかを走るのは、運転に慣れた友にもかなりのプレッシャーだったらしい)、その2:コッツウォルズ地方の詳細な地図を持っていかなかった。そして、その3:間抜けだったことに、土日にひっかけて旅行したものだから、店がお休みでショッピングもできず・・。あーぁ、ロンドンなら、お店が開いてるのになーって感じで、ちょっと失敗。
 とはいえ、失敗は成功の母、と申しますから・・ね。



第1日め:ヴィクトリア→Chippenham→Castle Combe→Lacock
 ロンドンのヴィクトリアのハーツから、コッツウォルズへと繰り出した。
 でも、ロンドンを抜けるのに一苦労。ハーツの人から、教えられたとおり、まず、ハイドパークコーナー、そしてナイツブリッジをめざしたのだけれど、なぜか、ハイドパーク内に入り込んでしまい、どうやったら抜けられるの?、と右往左往して約15分。ようやく抜け出し、M4という標識に従い、ロンドン脱出! ふぅー、と一息ついてほっとしたのだが、何だか雲行きが怪しくなってきた。
 「コッツウォルズで雨に降られなきゃいいけど・・」、と、二人で祈るような気持ちになった。
 最初の目的地、そして、その晩、泊まる予定だったChippenhamに着いたのは、1時ごろのこと。まずは、tourist information centreを探し、地図をゲットしてから、予約していたB&Bに。インド人のアンナが、にこやかに私たちを招き入れてくれた。
 「これからどうするの?」、と聞かれ、「まずはCastle Combeに行ってみようと思います」と私たち。「地球の歩き方」で見たCastle Combeの景色は美しく、この旅の目的は、Castle CombeとBiburyだったと言っても過言でない。「あそこには、おいしいスコーンのあるティールームがあるらしいから・・」と、アンナも、それは、いいアイデアだわ、と、言ってくれた。お昼は、着いてから食べることにして、車をCastle Combeへと走らせた。
 どうやら着いたようなので、車を路上駐車して、村の中心部へと歩き出したのだが、なんだか、閑散としている。
 向かい合っている、2軒のパブらしきものをみつけ、ランチを食べようとしたら、ランチタイムは終わった、という。時計を見ると、すでに、2時半を回っていた。ティータイムは3時からだったので、それまで、村のなかをぶらぶらしてみたが、とにかく閑散としていて、活気が感じられない。
 「うーん、こんなはずじゃなかったんだけれど・・」と、つぶやきながらも、気を取り直し、パブに戻って、スコーンと紅茶をいただくことにした。
 ところが! サーブされた紅茶をカップに注いでみると、何やら黒いものが飛び出してきた。「そういえば、茶漉しがないねぇ」、と言いながら、さきほどの黒い物体をよくよく見ると、お茶の葉かと思いきや、なんとそれは、ハエの死骸だった。おいおい。。
 というわけで、Castle Combeの印象は、期待外れもいいとこの、最悪! うーん、なんだかなぁ・・。
 

Castle Combe:実はかなり期待していたのだけれど、夏だというのに、人気があまりなく、閑散としていた。ホームメイドのケーキが食べられるというお店も閉まっていて、何のためにここに来たの??って感じ。期待していただけに、残念!

 見るものもあまりなさそうだったので、早々に、Castle Combeを引き上げ、Chippenhamを通ってLacockまで。写真術の祖と言われているTalbotの博物館とLacock Abbeyに入ることにした。敷地がものすごーく広大で、ちょっとワイト島のオズボーン・ハウスを彷彿とさせるものがあった。私の思い描く、コッツウォルズのイメージとは、かなり違っていたけれど、全然、期待していなかったわりに、なかなか満足のいく訪問となった。

Lacock。写真術の祖といわれているTalbotの博物館とLacock Abbeyがある。Lacock Abbeyは何となく、ワイト島のオズボーン・ハウスを彷彿とさせた。Lacock自体も、海はないけど、かわいいコッツウォルズのイメージというより、何となく、ワイト島に似ているように思った。

 そして、Chippenhamに戻り、村見物を兼ねて、夕食を食べに出た。ちょっとぶらついてみたのだが、もう夕方であったせいか、あまり活気が感じられない。観光もそこそこに、B&Bのアンナが「リーズナブルでおいしい」と勧めてくれたニコ・カフェというイタリアンレストランに入り、赤ワインとミネストローネ、ピザにキノコのリゾットをオーダー。でも、うーん、これって、おいしいの?、と、ちょっと疑問符のつく夕食であった。
 というわけで、特に、食的には、とほほ・・の1日だったかなぁ?

Chippenhamで泊まったB&B。古い建物で、listedされているらしい。


第2日め:Chippenham→Cirencester→迷子になりグロスターまで→Burford→Bibury→Burford
 ChippenhamからCirencesterまでは順調だった。
 コッツウォルズの中心地と言われているだけあって、Cirencesterは、とっても大きな町、といった印象。まずは、ここのtourist information centreで、その日に泊まるBurfordのB&Bを予約した。
 スコッチウイスキー好きというYukoさんは、この旅で、日本ではあまりお目にかかれないスコッチウイスキーを購入するのを、旅の目的の1つにしていた。地元の酒屋さんに入ったYukoさんは、このCirencesterで、お目当てのウイスキーを早くもみつけ、2本、購入。興奮気味になっていた。

Cirencesterは、その昔、規模といい、重要性といい、ロンドンに次ぐ、大都市だったらしい。その起源は、ローマ時代にまでさかのぼることができる。
6世紀になって、サクソン人が町を破壊し、名前を"Coryn Ceastre"、すなわち"Cirencester"と改めたのだという。

 「BurfordのB&Bにチェックインしてから、どこに行こうか。。Burfordを見て、車だから、Biburyに行ったあとで、別の場所にも行けるかもね。」
 そんな私たちの楽観的な目論みは、すっかりぶっ飛んでしまった。なんと道に迷ったのだ。
 英国観光局で以前もらった簡易地図しか持っていかなかったのだから仕方がない。ルートNo.をみて、OK!と思い込んでいたのだが、ラウンド・アバウトで、実は反対方向へ進んでしまったらしい。グロスターってどこ? こっち方向でいいの?と、不安になった私たちは、道を聞くため、途中のファミリーレストランでランチを食べ、オーマイゴーッド!といった気分で、後戻りした。
        
 BurfordのB&Bにチェックインしたのは、2時ごろだったか、3時ごろだったか。。Burfordの街並みはとてもかわいらしく、いろんなお店が建ち並んでいた。ひとまずお店を見てみようか、とも思ったが、まずは、この旅のメインになるはずの、期待のBiburyに行くことにした。ウイリアム・モリスが、英国でいちばん美しい村、と形容したという所。私たちの期待は高まった。
 とはいえ、残念かな。この旅は概してあまりお天気にめぐまれなかった。なんとかもってくれー、という願いもむなしく、期待のBiburyでは雨に見舞われてしまった。それでもBiburyの村の美しさは噂に聞いたとおり、格別だった。

Bibury。お天気にめぐまれず、雨天の中での撮影となったが、それでも、この美しさはどうです!! とはいえ、ある家の前に、「写真を撮った人は撮影代を支払うこと!」という立て看板があったのはがっかりだった。


第3日め:Burford→Chipping Norton→Woodstock(Blenheim Palace)→オクスフォード→ロンドン


BurfordのB&Bの近くの風景。Burfordの町のメイン通りは、こんなふうに、なだらかな坂道になっている。建物の多くは、チューダー朝やジョージ時代に建てられたものだとか。もう少し、下っていくと、両側に、アンティークショップを主として、かわいらしい品物を扱った店が立ち並んでいる。

 この日は朝から、あいにくの雨だった。Burfordの町をぶらぶらし、ちょっと買物でもする予定でいたのだが、日曜日だったので、開いている店はほとんどない。雨もパラパラと降り出してきて、ウインドーショッピングもそこそこに、あきらめて、Chipping Nortonへ向かうことにした。

Chipping Norton

 Chipping Nortonに着いたときには、かなりの降りになっていた。日曜日であるうえに、雨が降り、ここでも、町は閑散としている。観光もそこそこに、私たちは、次の目的地であるWoodstockをめざした。

 Woodstockの目玉ともいえるBlenheim Palaceでは、ようやく雨もあがり、この日はじめて、観光らしい観光ができた。
 かの有名なウィンストン・チャーチルは、1874年11月30日、このBlenheim Palaceの一角で生まれた。彼が、プロポーズをしたのも、このPalaceの中だったという。
       
 この旅で、私たちは、美しくて素晴らしい村や町を旅したのだけれど、きまぐれなイギリスのお天気のせいで雨に見舞われ、ちょっぴり残念。
 あなたが訪れるときには、幸運にめぐまれますように!


(2001.10.19、2002.2.9、2003.6.19更新)
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