アガサ・クリスティーはお好き?

Agatha Christie

 私がクリスティーに出会ったのは、大学を卒業して働き始めたころのこと。短編から読み始めた私に、会社の先輩から、長編も面白いわよ、と、本を何冊か貸してくれたのがきっかけだった。以来、週に2,3冊、彼女から本を借りるのが楽しみとなり、あまりに面白すぎるので、すっかりのめり込んでしまった。
 私のいちばんのお気に入りは、作品数はさほど多くないが、ミス・マープル・シリーズである。片田舎に暮らすマープルおばさんが、他の人が何でそんなことを気にするの?、と、一見、ピンと外れに思われがちな小さなことに目をつけて、次々と事件を解決していく。なかでも面白いのは、彼女が人物のキャラクターに目をつける点。彼女は、昔知っていただれそれに似ているわ・・、と、知人の誰かと犯人の性格に共通点を見いだして、しっかりと真実にたどり着く。
 そして、マープルの魅力には及ばないながら(?)、エルキュール・ポワロの魅力もまた素晴らしい。あの独特な歩き方。何か不自然なものがあると妙にひっかかってしまう几帳面さ。彼は、その灰色の脳細胞で、ジャップ警部やヘイスティングズが思いもよらない事件の真相を突き止めていく。
 このマープル・シリーズとポワロ・シリーズが、NHKでオンエアされ始めたとき、原作の世界を再現する、その緻密なドラマづくりに、私は驚嘆し、興奮した。

 クリスティーは、晩年になっても、年に1冊、新作を発表し、ファンにプレゼントし続けたという。死ぬまで現役。アガサ・クリスティーのもつバイタリティーは私を惹きつける。彼女は、私の尊敬する人の1人である。
 そんなわけで、そのうち、アガサ・クリスティーにまつわる土地を訪れてみたい、というのが、私のイギリス旅行における野望の1つである。まずは、彼女の生まれたトーキーをはじめとする南西イングランドを旅したい。トーキーは、「英国のリビエラ」と呼ばれるほど、太陽の色が鮮やかなところ。彼女がハネムーンを過ごしたというグラント・ホテルや、生誕100年を記念してつくられた「アガサ・クリスティー・メモリアル・ルーム」があるというトア・アベイ、彼女が春、夏の休暇を過ごしたといわれるグリーンウェイ・ハウスがある。そして、トーキーの背後に広がるダートムーアには、彼女が処女作である「スタイルズ荘の会事件」を執筆したというムーアランド・ホテルがあり、サウス・デボンの南端には、「そして誰もいなくなった」や「白昼の悪魔」を書いたというバーアイランド・ホテルがある。
 そして、アガサ・クリスティー・ワールドの旅の仕上げは、彼女の小説の舞台となった町や村や、TVシリーズのロケ地となった場所である。
 というわけで、ここでは、TVシリーズのポワロ・シリーズとマープル・シリーズをもとに、物語のあらましと舞台になった場所についての情報をまとめてみた。言ってみれば、いつの日かは果たしたい、ミステリー旅行のための、私の備忘録ってわけ。そして、ご覧いただいたあなたの旅の何がしかの参考にもなれば幸いです。

エルキュール・ポワロはお好き?
シリーズ 1 (1989)
シリーズ 2 (1990) ※作成中
シリーズ 3 (1990-1) ※作成中
シリーズ 4 (1992)
 ※作成中
シリーズ 5 (1993) ※作成中
シリーズ 6 (1995-6 ) ※作成中
シリーズ 7(-2000) ※作成中


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イギリスへ行こう!


(2003.8.19)