SWLカードの書き方
(アマチュア局→SWL)


SWL(Short Wave Listener)とは電波を受信して、その無線局に受信電波のレポートを報告する者のことです。そのレポートを記載したカードがSWLカードです。受信レポートによって自局の電波伝搬の状況がわかります。
昔からラジオやテレビの放送局に受信報告書を出して受信確認証としてベリカードを集めるのは根強い人気があります。それと同様にアマチュア無線局に対しても受信報告書としてSWLカードが送られてくることがあります。
SWLにも各種のアワードがあり、それに挑戦している人もおります。だからSWLカードを受取った場合は受信確認証としてカードを発行してください。
受信確認証としてのSWL向けカードは、送られてきた受信報告の内容が正しい(要するにその時間に報告通りの電波を発射していた)ことを証明するわけです。

SWLへの専用のQSLカードも市販されていますが、通常のQSLカードの一部を修正することでSWL用のカードとして使用できます。修正ポイントは次のとおりです。


QSLカードの修正ポイント

◆[TO RADIO]を[
TO SWL]に修正する。

◆[Confirming Our QSO]のOur QSOの部分を[
Your SWL Report]又は[UR SWL REPT]又は [UR RPT]に修正する。
要は英文でも日本語でも「あなたのリポートが正しいことを確認します」という旨の文言があればよい。

◆MODE欄が[2WAY]又は[2×]の場合はそれを消して[
MODE]にする。

RSTは記入しないので斜線を引いて抹消する。

記入方法
各項目の記入方法は基本的には通常のQSLカードと同じですが、いくつか注意点があります。

◆TO SWL
JARLの准員には
「JA1-12345」のようなSWLナンバーが与えられていますので、JARL転送枠にSWLナンバーを記入してビューロ経由で送ることができます。
転送枠は6個ですがSWLナンバーがそれ以上(最大8桁)になる場合は左詰に記入し、あとは右側余白部分にはみ出して記入します。
准員でない(SWLナンバーを持っていない)場合はTO SWL欄のみに報告者の名前を記入し、ダイレクトで送ることになります。


◆交信時刻


QSLカードは通常は交信開始時間を記入しますが、SWLは受信した時刻を報告してきますのでかならずしも交信開始時間とは限りません。SWLカードに記載されている時刻に電波を出していたことを証明するわけです。ですから日頃から交信終了時間もログに記載することが大切です。

 
       
◆RSTレポートは記入しない

SWLからのカードには受信した際のRS(T)レポートが記載されていますが、
SWL向けカードにはRS(T)は記入しません。SWLは電波を出していませんので当然ですが、ログをそのまま書き写すためか記入する人が多いそうです。

◆WKD/CLD
備考欄か余白部分に
WKD(ワークト=交信)として交信相手局のコールサインを記入します。
CQを出したが応答がなかった場合はCLD(コールド=呼出)としてCQと記入します。
特定の局を呼出したが応答がなかった場合はCLDとして呼出した局のコールサインを記入します。

RST欄をWKD/CLD欄に変更して使用してもよいでしょう。
このWKD/CLDは参考情報としての意味合いが強いので、SWL向けカードの記入は必須事項ではないと考えられます。
◆WKD/CLDに関連した注意点
SWLカードは交信中の電波のリポートとは限りません。ある局を呼出したが応答が無かった場合、あるいはCQを出したが応答が無かった(いわゆる空振り)場合でもSWLが受信して報告がくることもあり得ます。
よってアマチュア局には法的義務はなくなりましたが、呼出して応答が無かった場合や仲間とのラグチューでもすべてログに記載するのが望ましいといえます。



SWL向カード記入例
●QSLカードの記載事項の一部を修正して使用する場合の書き方です。

●記入事項はログと照らし合わせて、RSTを除きそのまま記入すればよい。

●WKD・・・参考情報として交信相手局を記入するとよい。
RST欄をWKD/CLDに変更してもよい。

●SWLからのカードを既に受け取っているので、必ず[QSL TNX]をチェックする。
習慣で[PSE QSL]にならないよう要注意。
[RPT TNX]としてもよい。

●自筆のサインも忘れずに!









QSLカードの書き方

QSLカード豆知識