5 螢の光のすべて
(1)オールド・ラング・サイン/シーリス(歌とハープ)(2)コミック・オペラ≪ロジーナ≫序曲 ウィリアム・シールド作曲(ジョン・ドラモンド編) /諸岡範澄指揮 オーケストラ・シンポシオン(3)オールド・ラング・サイン ベートーヴェン編曲/フェリシティ・ロット(ソプラノ)、ジョン・マーク・アインズリー(テノール)、トーマス・アレン(バリトン)、エリザベス・レイトン(ヴァイオリン)、ウルスラ・スミス(チェロ)、マルコム・マルティノー(ピアノ)(4)バレエ音楽「ラ・シルフィード」第1幕より ヘルマン・レーズンスキョル作曲/ハリー・ダムゴー指揮 デンマーク放送シンフォニエッタ(5)オールド・ラング・サイン/オルゴール(1890年台 ドイツ・ポリフォン社製)(6)オールド・ラング・サイン/トウキョウパイピングソサエティー(7)オールド・ラング・サイン(オリジナル版)/ロニー・ブラウン(歌、ギター)、カトリオーナ・マクドナルド(フィドル)、イアン・ローシアン(アコーディオン)(8)オールド・ラング・サイン ビル・キース編曲/ビル・キース(バンジョー)、ジム・ルーニー(ヴォーカル、ギター)、トニー・ライス(ギター)、デヴィッド・グリスマン(マンドリン)(9)オールド・ラング・サイン ミルトン・バティスト編曲/ディージャンズ・オリンピア・ブラスバンド(10)モッキングバードの主題による大幻想曲 F.W.ミーチャム編曲/角聖子(ピアノ)(11)スコットランドの勇士 古謡(ノーマン・リチャードソン編曲)/野中図洋和指揮 陸上自衛隊中央音楽隊(12)ガオミィ サラーム<モルディブ共和国国歌>/アリ・アブドゥール・カリーム(歌)(13)国歌(クッガ) <韓国旧国歌、愛国歌>白石哲也編曲/合唱団「音楽のある村」(歌)、洪俊侮w揮 浅井道子(ピアノ)(14)惜春婦(春を惜しむ) <中国学堂楽歌> 白石哲也編曲/管咏梅(歌)、高梅(ピアノ)(15)朝日は昇りて世を照らせり 宮崎滋補編曲/クーネル・コエンデン(歌)、遠山祥一郎(リードオルガン)、藤井宏樹指揮(16)螢/中丸知美、鈴木真波、長登章子(歌)、木村玲子(筝)、花房はるえ(胡弓)(17)螢乃光り/紙腔琴(明治30年代製作)(18)告別行進曲 ポンユッショー編曲/海軍軍楽隊(19)螢の光/納所文子、村田操、納所弁次郎(歌)、ピアノ伴奏(20)螢の光/根本美津子(歌)、デイ・フェルナンデス(ギター)、キクチと其管絃団(21)螢の光/櫻田小学校児童(合唱)、合同管絃楽団(22)螢の光 ヤノフスキ編曲/コンラッド・リブレヒト(ヴァイオリン)、マックス・ヤノフスキ(ピアノ)(23)螢の光/東京音楽学校生徒(合唱、伴奏)、澤崎定之指揮(24)螢の光/藤本勝利(ハーモニカ)、山内五郎(マンドリン)、亀井武綱(ギター)(25)別れ/陸軍戸山学校軍楽隊及合唱隊(26)別れのワルツ(オールド・ラング・サイン)/ユージン・コスマン楽団(27)別れのワルツ(オールド・ラング・サイン) 再録音/ユージン・コスマン楽団
 [CD]  King Record    KICC-3075   \3150(込)                  
キングから出てくる『〜のすべて』とタイトルのつく一癖も二癖もあるCDは、軍艦マーチ、君が代に次いで今回が3作目だと思います。本当は卒業式シーズンの3月のうちに取り上げて書こうと思っていたのですが、果たせませんでした。でも考えてみると、この曲、パチンコ屋とかデパートとか、さまざまな場所で、今日はもう終わりだよという合図代わりに流されているわけで、いわば年中無休の曲だと気づきました。というわけでご紹介。

≪蛍の光≫は、スコットランド民謡の≪オールド・ラング・サイン≫の旋律を用いて、日本で新たに作詞されたもので、以前、テレビのドキュメンタリー番組で取り扱われたこともありました(← ずいぶん前の話です)。本CDでは、前半で≪オールド・ラング・サイン≫を、後半で≪蛍の光≫を収録しています。もっとも(9)〜(15)あたりは、そう単純ではないぞという録音で、驚きと興味をもって聴きました。

(26)の≪別れのワルツ≫は≪オールド・ラング・サイン≫のインストゥルメンタル用編曲。自信はありませんが、どこかで聴いたことがあるような編曲です。ゆったりとして、途中でヴァイオリン・ソロがきこえて・・・。(27)に再録音があるので、ひょっとしたらそちらを聴いたことがあるのかも。演奏しているのはユージン・コスマン楽団で、私は初めてきく団体の名でした。解説を読んで、大いにびっくりして腰を抜かすかと思いました(← 思っただけです、ご心配なく)。私・小関(こせき)は、ときどき自分の名字をKOS(コス)と略記することがあります。漢字は違いますが、コスマンのコスはコセキのコスだったのです。ユージンという名前の方ですが、その発音にもっとも近い日本人名を推理していくと、
         ユージン − ン = ユージ
という線が浮かび上がってきます。な〜んて自分で謎解きをしたように書きましたが、これは解説をもとに示したものです。そう、古関裕而が編曲し、楽団を組織してユージン・コスマン楽団と名付けて演奏した録音だったのですね。

≪オールド・ラング・サイン≫のオリジナル版は、これが≪蛍の光≫の原曲かと耳を疑う、でも味のある曲です。≪オールド・ラング・サイン≫の歌詞は、遠い昔からの長い親しい友達づきあいを祝ってグッと飲もう、といった内容で、≪蛍の光≫よりも私には好感がもてます。≪蛍の光≫の方は、概ね古い録音ですが、それだけに解説片手に聴いてみると興味深々といえます。
【2002年4月8日】


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