Made in Japan

Made in Japan
(10.18.P25.1999)

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今回は ASIA から
  Jayさんのサマリーです。ソニー盛田氏の話題は亡くなっても繰り返し語られるほど ですが、それほど素晴らしかった人ということでしょうか。
この記事は、TIMEのホームページには載ってないみたいですね。雑誌だけかも

日本製


語彙は主に『英辞郎』Ver.17から抜粋

By FRANK GIBNEY JR.
 

大意

語彙

P25 新たに語られるソニーのサクセスストーリーは,盛田昭夫の市場における天才 ぶりを,折よく思い出させるものである  
1 ソニーが1962年,ニューヨークに初めてのショールームをオープンした とき,そのかけだしの家電メーカーにとって展示するものはほとんどなかった。 「日本製」はまだおしゃれなマンハッタンという場所にはなじまない,安っぽ く目新しいだけの商品を意味していたのだ。しかし,市場の天才が持つひらめ きで,盛田昭夫はショールームの入り口に大きな日本国旗を掲げた−それは真 珠湾奇襲攻撃以来,ニューヨークが目にする初めての,昇る太陽(日の丸)であっ た。その後噂は広まることとなる。このことが報道されると,数多くの潜在的 消費者が集まり,新しい13センチの小型テレビに見とれていた。それからまも なく,その小型の新製品は展示場から,アメリカの各家庭のリビングへと広ま って行った。それは,その後のソニー製品がたどる,ヒット商品への道筋とほ ぼ同じといえるものであった。トリニトロン,ウォークマン,ディスクマン, 現在ではプレイステーションが私達の生活を変えてきた。それらは,もはやコ カコーラやGEではなく,ソニーをアメリカで最も人気のあるブランドへと作り 上げたのであった。 語彙 fledgling: かけだしの若者,青二才 barely: ほとんど〜ない rinky-dink: ちゃちな,安っぽい gadget: ちょっとした目新しい道具[装置] deserve: 値す る tony: 上品な,粋な,ハイカラな an early stroke: 初期のひらめき marketing wizardry: マーケティングの妙技 Pearl Harbor: 真珠湾 Hawaii 州 Oahu 島南岸 の軍港; 1941年12月7日,日本海軍の奇襲攻撃をうけた buzz: 噂 potential: 潜 在的な gawk: ぽかんと見とれる pretty much: ほとんど recognize: 認める, 受け入れる
2 盛田−演出効果を心得た人物で市場の天才−は,10月3日,78歳で肺炎 のために亡くなったが,ビジネス界において彼ほどの偉業を成し遂げた人間は あまりいない。ソニーの技術面での大きな成功は共同創立者である井深大に負 う部分が多いが,「日本製」を再定義したのは盛田であった。朝,テニスの試合 中に脳卒中で倒れてから6年経った後に訪れる彼の死は,注目すべき時代に象 徴的な終わりを告げるものである−それはソニーだけでなく,日本にとっても 同様である。 語彙 master: 優れた,名人芸の showman: 演出上手なひと pneumonia: 肺炎  claim: 値する legacy: 遺産 triumph: 大成功 co-founder: 共同創立者  redefine: 再定義する passing: (詩)死 fell: 打ち倒す stroke: 脳卒中  symbolic: 象徴的な remarkable: 注目すべき era: 時代
3 盛田と井深が戦後,東京に設立した会社は,年商500億ドル以上を売上げ, 世界規模の家電及びメディアエンターテインメントの巨大企業となった。しか し,ソニーに関しジョン・ネイサンが「ソニー・プライベートライフ(ヒューテ ィン・ミフラン出版;347ページ)」の中で指摘するように,その会社の驚くべ き成長ぶりは−日本のそれと同様に−その将来性を保証するものではない。事 実,ソニーの成功は技術面における洞察力と革新的技術,そしてすばらしいマ ーケティングの力によるものであった。しかし,(人類が成し遂げた偉業や日本 ビジネスの偉業が失敗に終わった点について今までにない視点を与える)この本 は,ソニーがビジネスセンスではなく,創業者達のふっとした思いつきや人的 関係にしばしば動かされていたことをも教えてくれているのだ。 語彙 establish: 設立する postwar: 戦後の consumer electronics: 家電 giant: 巨大企業 stunning: すばらしい guarantee: 保証する innovative: 革新的な  brilliant: 優れた unprecedented: 先例のない glimpse: おぼろげな感知  triumph: 業績 poignant: 強烈な preeminent: 抜群の whim: 気まぐれ
4 そのようにリーダーシップを取ることは,多くの場合うまく行った。ネ イサンの本にあるように,井深の技術的な部分に関する直感は事実,完璧と呼 べるくらいのものであり,盛田はヒット商品に対して大いなる才能を示した。 次のようなことが例として挙げられる。1979年,ソニーのほとんど誰もが,録 音のできないテーププレーヤーなど売り物になるわけがないと信じて疑わなか った。しかも,日本におけるヘッドホーンは暗に聴覚障害をイメージさせ,耳 が聞こえないことは受け入れがたいほどの弱さを示すものであったのだ。盛田 は,ソニーは新しい「ヘッドホン文化」を築き上げるのだと反証し,その結果, ウォークマンが生まれた。 語彙 instinct: 才能 practically: 実際に infallible: 全く誤りのない gut: 勇気  hit product: ヒット商品 marketability: 売り物になること moreover: その上  signal: 間接的に示す impaired hearing: 聴覚障害 deafness: 耳が聞こえないこ と unacceptable: 受け入れがたい counter: 反証を挙げる establish: 確立する
5 しかし,創業者達が時折発する極端な意見は,何度もソニーを法人危機 へと追い込んだ。井深の完璧なカラーテレビへのこだわりはこの会社を倒産寸 前まで追い込んだが,危ういところで1人の優秀なエンジニアがトリニトロン 技術の基礎を見つけ出しその危機を乗りきった。ソニーは世界全体でVHSが優 勢を示しているとき,ベータ方式のビデオに固執することがなければ,1970年 代に非常に大きな損失を出さずにすんだことであろう。さらに,しばしば語ら れる話に1989年のコロンビア・ピクチャーズ・エンターテインメントの50億 ドルでの買収がある。ネイサンはその買収を興味深い話で再び話題にしている− リスクを好まぬソニーの最高経営層はハリウッドの映画会社買収に反対の意向 を固めたものの,次の日の朝,盛田が「残念だなあ。ハリウッド映画のスタジ オを手に入れるのが私の長年の夢だったんだがね」と言った翌朝には,意見を 変えることとなったというものだ。 語彙 founder: 創立者 occasional: 時折の impetuousness: 激しさ derail: 脱 線させる more than once: 何度も pursuit: 追い求めること bankrupt: 破産さ せる at the last minute: 土壇場で basis: 基礎 Trinitron: 【商標】 トリニトロ ン 《三色ブラウン管機構の一; 電子ビームを精確にピクセルに入射させるのに SHADOW MASK でなくワイヤ格子を用いる; 周辺部での輝度低下がない; ソ ニー社が開発》 millions: 非常に多くのお金 format: 方式 prefer: 好む  dominant: 優勢な oft-told: しばしば語られる tale: 話 disastrous: 災いを呼ぶ, 損害の大きい acquisition: 買収 Columbia Pictures Entertainment: コロンビア映 画 《米国の大手映画制作・配給会社; 1924 年 Harry Cohn によって設立された; 1981 年 Coca-Cola に, さらに 89 年 Sony により買収された》 freshen: 新し くする revealing: さらけ出す nugget: 面白い情報 risk-averse: リスクを嫌う  top executive: 最高経営層
6 「プライベートライフ」は,ソニーについてのさまざまな神話を明らか にする一方,個人に関する,内容が豊富で細かい記述をも伝えている。一例を 挙げると,盛田は単なる国際主義者ではなく,自らの文化的帰属意識と,しば しば不得手と感じる厳しいビジネス世界が求めるものの狭間で苦しんでいた日 本人なのだ。「昭夫会長」は,気まぐれな指導者でもあり,父親としては思いや りのない人物であった。事実,盛田や井深,そして彼らの仲間達にとって,ソ ニーが唯一大切な家族であったのだ。ネイサンの本は家族の歴史である−製品 が成功をおさめたとき井深が流した喜びの涙から2人の創業者の強烈な描写に いたるまで描かれているのだ。井深は心臓発作から,盛田は脳卒中から回復し, 車椅子でお互いの病室を行き来し合い,病室では何も語らず手を前に組み,一 緒に座っていた,という話である (井深1997年,死去)。 語彙 offer: 与える detail: 詳細 debunk: 正体を暴く various: 様々な  myth: 神話的通念 struggle: 苦闘する,骨を折る conflict: (心の中の)葛藤  cultural: 文化的 demand: 必要となるもの chairman: 会長 mercurial: 気が変 わり易い insensitive: 思いやりのない cohort: 仲間 matter: 重要である  poignant: 心を痛ませる,強烈な description: 記述 recover: 回復する heart attack: 心臓発作 stroke: 脳卒中 wheel: 車輪の上で動かす clasp: 握り締める
7 この本がこれほど多く,詳細を語れる一つの理由は,カルフォルニア大 学サンタ・バーバラ校教授(日本文化)のネイサンは,ソニーの重役と特別に面会 する機会が与えられていたからだ。大賀典雄,音楽家,ジェットパイロットで 車好きの彼は激動の約10年の間ソニーを導いてきたのだが,出井伸之(現社長) は予期せぬ後継者であったことを認めている。その一方で,出井は盛田や大賀 はこのデジタル時代で会社を導くための抜け目のなさに欠けると強く主張する。 今日,ソニーの重役は株主や市場のニーズに導かれる必要があるのだ。出井が 法人改革を追い求めることを「不可能なこと(ミッション・インポッシブル)」と 称するくらい日本ではいまだ難しい目標といえる。 語彙 grant: 認める extraordinary: 特別な executive: 経営者 tumultuous: 荒々しい decade: 10年 current: 現在の CEO: 大会社の社長 successor: 後継 者 contend: 強く主張する hard-nosed: 不屈の shareholder: 株主 imperative: 必要 objective: 目標 elusive: 理解しにくい label: 分類する quest: 探求  mission impossible: 「スパイ大作戦」 《米国 CBS テレビのスパイアクションド ラマ (1966-73); 米政府のスパイ組織 IMF (Impossible Missions Force) が自由世 界を守るために緻密な作戦計画とみごとなチームワークで敵スパイ組織と戦う; 番組の始めでいつもテープで指令が送られてくる; その中で 'Your mission, should you choose to accept it, is…. This tape will self-destruct in five seconds.' が有 名なせりふとなった; 主役の Jein Phelps には Peter Graves が扮した》;ここで はimpossible goalを表している
8 この本に問題があるとすれば,法人改革の話で再度盛り上りを見せよう とするとき,そこでほぼ話が途切れてしまう点である。内容がその部分で終わ ったも同然であることだ。ソニー・アメリカ社長ミッキー・シュルホフ解雇と いう興味深い話は別として,私達が興味を持って読んだ創業者達の話ほど内容 が濃いわけではなく,ネイサンは社長としてまもない出井については触れてい ない。新生ソニーは,明らかに進行しつつあるが,ソニーの「ネットワーク」 戦略のような将来の目標は本文では明らかにされていない−例えば,世界規模 で広がるネットワークの世界で誰が法人としての競合相手となるか,である。 プレイステーションのような重要視されるべき製品の開発はあまり関心が向け られていない。とはいえ,これは結局のところビジネス書ではない。これは, なぜソニー(そして日本)が,想像を絶する変貌に直面しているのかについて多く のことが語られる良く練られた文化史なのだ。出井はネイサンに次のように述 べている。「今日我々が知り得るソニーは消えて亡くなるべきかもしれません」 語彙 all but: ほとんど〜も同然 come alive: 活気付く aside from: 〜はさて おき juicy: 面白い,きわどい account: 記事 firing: 解雇 strategy: 戦略  competitor: 競争相手 wired: 通信網で張り巡らされた development: 開発  critical: 重大な short shrift: 粗末な扱い ultimately: 最終的に well-textured: うまく織り込まれた cultural history: 文化史 unimaginable: 想像を絶する  disappear: 消える


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