The Hardest Trick of All

The Hardest Trick of All
(2.22.P25.1999)

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今回は ASIA から
  マジックというのは日本でも最近は見ないような気がします。少し前まではテレビでも やってたようだけど、今はどうなってるのでしょう?

最も難しいトリック


語彙は主に『英辞郎』Ver.17から抜粋

 

大意

語彙

P25 インドでは忘れられている魔術師達が集まり互いに芸を披露、そしてお客を 集める方法を語り合う magician : 魔術師、 dazzle : 人の目を驚かす,眩惑させる,驚嘆させる、 conjure up : 呼び出す
1 スパンコールのジャケットにシルクのターバン姿の魔術師が柳細工の籠の上 で指を素早く動かす。観衆は彼が熱っぽくつぶやくと魅入られたように見つ め、昔のヘビ使いがコブラを呼び出すときのバンシーの泣き声のような音楽 に合わせて体を動かす。躊躇するかのように太いロープが籠の縁から出てく る──そしてゆっくりと空に伸びていく。そのロープが、重力を無視してど んどん高く伸びていくのを観衆は固唾を飲んで見ている。子供が走りよって きて、そのゴワゴワとしたロープを登る。子供が飛び降り、魔術師が手を叩 くとロープはだらんとして地面に落ちる。長い間伝説と思われて来た偉大な インドのロープ魔術がうまくいったのである。魔術師パドマラジャンはにっ こり笑いお辞儀をする。 sequin : スパンコール、 turban : ターバン、 wiggle : 小刻みに動かす、 wicker :やなぎ細工の,枝編み細工、 transfix : 立ちすくませる、 feverishly : 興奮して,熱狂して、 sway : を動かす、 soundtrack : サウンドトラック音楽、 banshee :バンシー,アイルランドの民話に出てくる泣き叫ぶ姿をした妖精、 wail : 泣き叫ぶ声、 invoke : 呼び出す,行使する,求める、 charmer :ヘビ使い、 peep over : 上から覗く、 creep : 這う、 gasp : ハッと息を飲む、 defy : 平然と無視する、 stiff : こわばった,ゴワゴワする、 limp : だらりとした、 dismiss :簡単に片付ける、 myth : 神話,伝説、 take a bow :お辞儀をする
2 魔術はインドの神話では大切な場所を占めているけれど、ほとんどの人達が 見るマジックは、最近ではクラブや誕生パーティで行われる安っぽいショー だけである。そこでは、シルクハットをかぶった男達が布切れから発育の悪 いハトを取り出したり、空の箱から卵を取り出したりするのだ。マジックの 技術を復興させようと、先週150人以上のマジシャンがコーチンという南の都 市で開かれたオム・フリーム'99に集まった。オム・フリームという会議は インドの言葉でアブラカダブラにちなんだもの。 wizardry : 魔術,魔法、 cherish : 大切にする,胸にしまっておく、 cheesy : 低級の、 top hat : シルクハット、 scraggly : 発育の悪い、 dove : ハト、 piece of cloth : 布切れ、 in a bid :試みで,努力で,〜しようと、 revive : 復興させる、 craft : 手技、 Cochin : コシャン,コーチン,インド、 convention : 会議、 abracadabra : わけのわからない言葉,呪文
3 この都市の一番大きな公会堂で会議を開くに際し、出席者はマジックの最新 の道具を持ってきたり、新しい技を披露したり、一緒になって技術が消えて いくのを嘆いたりする。IBM(国際マジック協会)の長老B.ダヤナンはこう自 慢する:「マジックは世界で2番目に古い職業です」出席者は大きな問題を議 論する」生きた動物を使うのはいいのだろうか?マジックの道具を商品化す るのは悪いこと?国は落ちぶれたマジシャンに福祉給付を与えるべきだろう か?この最後の問題は、インドのマジシャンがピンポン玉を増やしたり、 色の変わる長い羽毛や、トランプとかポンド札といった飽きられた技などの 決まりきったことしかしなくなってくるにつれ、ますます重要となってきて いる。「発展も工夫もありません」と嘆くのは、この会議を主催したアンソ ニィ・ジョセフ。「マジシャンは新しい工夫を公表しません」 hold court :御前会議を開く,崇拝者と話し合う、 auditorium : 公会堂,大講義室、 bring out : 持ち出す、 show off : 誇示する,自慢して見せる、 collectively : 集団で、 mourn : 悼む,悲しむ、 vanish : 消える、 boast :を誇りにする、 senior member : 古参党員,党長老、 brotherhood : 組合、 practitioner : 熟練家、 commercialization : 商業化,商品化、 welfare benefit : 福祉給付、 down-at-the-heels :みすぼらしい,尾羽(おは)うち枯らした、 relevant : 適切な,関連性がある、 trickster : 手品師、 rut : 決まりきった型、 multiply : 増える、 ping-pong ball : 卓球のボール、 feather duster : 羽ぼうき,長い羽毛、 stunt : 妙技,見事な演技、 playing card : カード,トランプ、 currency note : 1ポンド、 lament : 嘆く、 come out with :公表する,思い切って〜する
4 どの組合にもあることだが、ここにも派閥間の小競合いがある。一方は手品師 達で、トランプを隠したりする巧みな指捌きに優れているが、絶え間ない努力 を要する。もう一方はショーマンで、幻想を生み出す人達──象を消したり自 分の妻を浮揚させたりする。サムラジュは後者に属する。彼のショーは太った 女性の助手にナイフを刺し、そのあと体をのこぎりで半分に切ったり、頭を切 り落としたりするものである。「人を惹きつけるには派手にしなくては」と、 元技術者のサムラジュは言い切る。「大変高くつく芸術なのです」確かに、だ がそんなのはちっとも技術がいらない、と鼻で嘲笑うのはゴパル・ナイル、か つてはマハラジャのために芸を披露したことのあるマジシャンだ。「たくさん のマジックを知っているんだよ。教祖とかにも簡単になれるんだけどね。だけ ど純粋すぎてね」金があれば誰でも幻想を生み出すことができる、と言って、 例えば自由の女神を消すことができるといった魔術の話を一笑に伏す。「私は ね、本当に危険なことをやったんですよ。剣を飲み込むとか炎を飲み込むとか ね。英雄だったんだ」 factional : 徒党の、 squabble : 小競合い、 conjurer : 魔法使い、 excel in : 〜に優れる、 palm :〈手品などでカードを〉掌中に隠す、 clever : 上手な、 entertainer : 芸人,芸能人、 levitate : 浮揚する、 performance : パフォーマンス,上演,公演、 shove : を突っ込む、 plump : 肉付きの良い,丸々太った、 saw : のこぎりで切る、 make it : うまくやり遂げる、 assert : 主張する、 scoff : 嘲笑する、 maharajah :《インドの》大王,《特に》インド主要土候国の王、 guru : 教祖,第一人者、 laugh off : 〜を笑い飛ばす,一笑に付す、 wizard : 魔法使い、 Statue of Liberty : 自由の女神、 swallow : 〜を飲み込む、 blade : 刀身
5 ずいぶん昔、映画やテレビができるずっと前、マジシャンは恐らくインドで 一番の娯楽であった。ぼろをまとった男が村に現れ、汚れた耳から硬貨を取 り出し、村の犬と話しをしたり、観客を楽しませたり時には驚かせたりする と、子供たちはキャーキャー言って喜んだものだ。偉大なインドのロープ魔 術のような技は、貴重な遺産として父から息子へと受け継がれた。今では、 息子は事業家になるべく勉強しており、その技はマジシャンとともに消えて いっている。老いぼれたファキルディン、50歳になるこの路上のマジシャン は、ほとんどの時間を酒を飲んで過ごしている。ファキルディンの才能はあっ という間にマンゴの木を育てることで、ここに集まったエリート達さえ煙に 巻く技であるが、ここでは一番貧しい部類に入る。彼が寝る場所は、ヘビと ペットのマングースと一緒に寝る自転車の駐車場。「みんなストレスが多す ぎるのです」と減少する観客を嘆いている。「立ち止まって見ていこうにも 時間がないのです。立ち去っていくだけ」 screech : 甲高い声を上げる、 with joy : 喜びのあまり,喜んで、 tattered : ぼろを着た、 amuse : 楽しませる、 alarming : (警戒感・恐怖・不安などを)抱かせる,憂慮すべき、 spectators : 観衆,観客、 heirloom : 家宝,先祖伝来の家財、 trickster : 手品師、 decrepit : 老いぼれの、 mango : マンゴ,ねっとりして甘い果物、 baffle :煙に巻く,困惑させる、 mongoose : マングース、 dwindle : 減少する,衰える、 walk away : 立ち去る
6 仕事をしないきも、テレビを見ないときも、誰もこの民衆芸術であるマジック をみる時間はない。かくしてマジックはアマチュアのものとなる──技術者 や学校の先生が暇つぶしにちょっとマジックを練習するのだ。だがそれでも まだ魔法を感じる瞬間というのがある。薄汚い楽屋で若い男女が仕事着から 趣味のために着る輝く衣装へ着替えるときだ。書こうとしたたグニャリと曲 がってしまうペン、硬貨を消したり、布からリスを取り出す。この技術で嫌 いな政治家を消すことができれば、というジョークもある。「私たちがやり たいのはこれなんです」と、経済学の教授のA.A.バーギーズ:「この技術で 楽しみたいし、驚かせたいのです」「本物のマジックはインドの観客の注意 を引きつけることだろう」 tear away :無理に引き離す,引きはがす、 folk art : 民芸,民衆芸術、 alleviate : 軽減する、 tedium : 退屈、 enchantment : 魔法、 dingy : 薄黒い,薄汚い,ぼろぼろの、 dressing room : 楽屋,更衣室,支度部屋、 enthusiastically : 熱心に、 glittering : キラキラ輝く,キラキラ光る、 disguise : 仮装,偽装,変装、 avocation : 気晴らしの余技,趣味、 show off : 誇示する,自慢して見せる、 squirrel : リス、 economics professor : 経済学教授、 pay attention : 注意を注ぐ,注目する


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