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| HP | 遺伝子治療の先駆的子供たちに対する審判はこれまでのところ良好 | verdict : 判決,判断、 gene therapy : 遺伝子治療,遺伝子療法 |
| 1 | 外見はどう見ても、アシャンシー(アッシー)・デシルバは、スポーツ好きで、 宿題よりもバスケットをするほうが好きといった12歳の健常児だ。だがアッシ ーは医学誌に独自の位置を占めている。アッシーは遺伝子治療の最初の成功例な のだ。 | outward appearance : 外観、 would rather : むしろ〜したい、 unique : ユニークな,唯一の、 medical history : 医学史,病歴,身体歴、 recipient : 受容者 |
| 2 | アッシーは稀な遺伝病のアデノシン・デアミナーゼ欠損症をもって生まれた。 1984年にあの有名な'バブルボーイ' の命を奪った病気だ。 誤った遺伝子の ため、アッシーの免疫系のT細胞にはADA(アデノシンデアミナーゼ)という酵素 をつくる能力がなかった。ADAはT細胞が生き残るのに必要なのだ。アッシーのT 細胞は死滅し、免疫系はほぼ止まってしまった。そして数しれぬありふれた子供 の病気への抵抗力が失われた。そのような何でもない病気の中にもアッシーにと っては命取りになるものもあった。 | inherit : を遺伝で受け継ぐ、 disorder : 障害, 疾患、 ADA deficiency : アデノシンデアミナーゼ欠乏(症)、 faulty : 欠陥のある、 immune system : 免疫機構,免疫系、 enzyme : 酵素、 shut down : 活動を停止する、 vulnerable to : 〜に弱い |
| 3 | 1988年、2歳の時、アッシーはPEG-ADA を使い始た。これは、新しく開発 された薬で、欠損しているADAを化学シースで保護したものだ。 化学シースが ADAが血流中で数日間機能することを可能にする。 週に1度の注射が必要で、年 に6万ドル以上もかかるが、この薬のおかげで、あまりいないが、アデノシンデ アミラーゼ欠損症のほとんどの子供は生き延びることができた。だがアッシーに はわずかの助けにしかならず、弱り始めた。 | missing : 不足している、 enzyme : 酵素、 chemical : 化学の、 sheath : 覆い,鞘、 bloodstream : 血流(量),血液循環、 injection : 注射、 for life : 死ぬまで,一生、 annual cost : 年間コスト、 marginal : 最低限の,取るに足りない |
| 4 | アッシーは具合が悪化してしまったが、そのおかげで国立衛生研究所が研究中 だった画期的な実験を受ける機会を得ることとなった。1990年9月、W.フレ ンチ・アンダーソンとR.マイケル・ブレースが率いる実験チームは、アッシーか らT細胞を取り出し、 それをヒトの遺伝子を挿入しておいたマウス白血病ウイル スにさらした。遺伝子を全て除去して無害にしたウイルスは、T細胞に侵入し、 DNAへ潜り込んだ。ウイルスはADA遺伝子を運んだのだ。最後に約10億のアッシ ーのT細胞--その多くは、正常なADA遺伝子を装備している--は点滴により静脈へ 戻された。4ヶ月後国立衛生研究所のチームは、シンディ・カットホールにも同 じ治療を行った。シンディはオハイオ州キャントンの9歳の女の子だ。 | deteriorate : 悪化する、 eligible : 資格がある、 landmark : 画期的な出来事、 extract : 抽出する、 mouse leukemia viruses : マウス白血病ウイルス、 splice : つなぎ合わせる,重ね継ぐ、 render : にならしめる、 burrow : 潜伏する |
| 5 | 続く2年間遺伝子治療はこの二人の小さな患者に12、3回繰り返さ れた。アッシーの場合は、この治療は血液中のADAが標準値の25パーセント-- アッシーを防護するのに十分以上--になるまで続いた。 FDAが規定する予防措置 に従い、遺伝子治療の間も、毎週のPEG-ADA 注射は行われた。 | more than enough : 十分過ぎる、 precaution : 予防(策),用心、 mandate : 命令する、 FDA : 食品医薬品局、 weekly dose : 週線量 |
| 6 | ここ6年間は、二人とも自分の改造したT 細胞を点滴するという遺伝子治療は もう行っていない。PEG-ADA の量も減った。定期的な検診は、二人とも改良され た細胞が生き延びADA酵素をつくっていることを確証する。 | infusion : 注入、 periodic : 定期的な |
| 7 | アンダーソンはアッシーに行われた歴史的遺伝子治療は治癒をもたらしたわけ ではないと認める。何故なら、アッシーの骨髄でつくられるT細胞には依然とし て正常なADA遺伝子が欠けているからだ。「それにもかかわらず、患者の十分な 数の細胞に正常な遺伝子を導入すれば病気を治せるという原理をアッシーの例は 間違いなく証明しているのです。」とアンダーソンは強調していう。 | concede : 認める、 gene therapy : 遺伝子治療,遺伝子療法、 bone marrow : 骨髄、 functional : 機能の、 proof of principle : 原理証明 |
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