Who Owns Our Genes?

Who Owns Our Genes?
(1.11.HP.1999)

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今回は The Future Of Medicine から
  金野さんのサマリーです。雑誌には載ってなかったかな。US版です
雑誌は3月22日号P41です

私たちの遺伝子を所有するのは誰なのか?


語彙は主に『英辞郎』Ver.17から抜粋

 

大意

語彙

1 科学者たちがかくも激しいゲノム地図作製競争をするにはそれなりの動機があ る。かかっているのは学問だけではなく、つまるところそれは金の問題なのだ。 誰が戦利品をさらうのかは、研究室や大学ではなく、法廷や特許許可局て決定さ れるだろう。 not for nothing : 理由のないことではない、 footrace : かけっこ,徒競走、 human genome : ヒト遺伝子、 at stake : 〜が賭けられて、 walk away with : 〜に楽勝する,〜を持逃げする、 booty : 戦利品,略奪品、 lab : 研究室、 in court : 法廷で、 patent office : 特許庁,特許局
2 ヒトの遺伝子の完全解読はまだ何年か先のことだが、科学者たちはすでに自分 が暗号解読に成功したDNA の権利を主張し始めている。ここ何年か、科学者たち は、米特許及び登録商標登記所に何千もの遺伝子や遺伝子断片の申請を洪水のよ うにしている。そしてその過程で多くの論争を巻き起こしているのだ。 decipher : 解読する、 genetic blueprint : 遺伝子の青写真、 lay claim to : 〜の所有権を主張する、 DNA : デオキシリボ核酸、 crack :解決する,理解する、 controversy : 論争
3 遺伝子の特許を認める際、一番問題なのは、科学者たちが、特定のストランド の遺伝暗号付けがどのような役割を果たしているのか大体のことはわかっていて も、それはあくまでも大体にすぎないということがよくあることなのだ。実際研 究者達が、時々、特許の申請された一つの機能に対しただ一つの遺伝子の分離に 成功することもある。しかし、遺伝子地図をつくろうとしている研究者が、何千 もの塩基を含む遺伝子の断片を区別する以上のことができないということも珍し くない。このいわゆる明示シーケンスタグ(EST)の中には、 遺伝情報が埋め込 まれている可能性もあるのだが、その大事な情報の位置と構造を決定するにはさ らなる発掘が必要なのだ。 have at : 攻撃する、 general idea : 一般観念,概念、 isolate : 分離する、 crisp : 細かく縮れた、 mark off :区別する、 fragmentary : 断片的な,破片の、 genetic information : 遺伝情報、 embedded : 埋め込まれた、 nugget : 貴重なもの
4 ともかくも最近遺伝学者たちは、このEST で特許を申請している。先ずは自分 のなわばりを確保しておくことが肝要で、詳細な探求は後でやれば良いと考えて いる。何よりも正確さを重んじる化学にあっては、これは奇妙なやり方だ。「多 くの場合、科学者たちはそのもの全部の見当さえしていないように私には思えま す。」と特許局長官ブルース・リーマンは言う。 geneticist : 遺伝学者、 patent application : 特許出願、 protect one's turf : 縄張りを守る、 spelunk : 洞窟探検をする、 precision : 精密、 in many cases : ほとんどの場合、 commissioner : 検査官,審議官
5 そのような申請は遺伝学の研究としてはずさんだし、商売としても失敗だろう。 est の申請はいわゆるサブマリン特許につながる。その権利主張は早晩消えてし まうのだが、世事にうとい科学者が、その特許の中に隠れていた遺伝子に関連し て何か有用なものを発見した時に再浮上してくる。このような事態を防ぐため、 リーマンは、ESTの申請は、 含まれる遺伝子のシーケンスは10までとし、シ ーケンス10毎に一つの申請を義務づけている。そして申請ごとに別々に手数 料を課すのだ。「これからは、企業の側でももっとえり抜かれた特許が必要と なるのです。」とリーマンはいう。 sloppy : ずさんな,粗雑な、 genetics :遺伝子(学)、 submarine : 潜水艦、 vanish : 姿を消す、 unsuspecting : 疑うことを知らない、 no more than : 〜しか〜ない、 genetic sequence : 遺伝子の配列、 filing fee : 出願料、 incentive : 動機
6 ゲノムの特許の決め方以前に、そもそもヒトのDNAに対して権利を主張するこ となどできるのかという大問題がある。これは一面においては経済問題だ。もし 全遺伝子概略図が今それを研究している研究チームによって先買的に所有されて しまえば、今後は、これまで大革新の原動力となってきた個々の科学者の活躍の 場が奪われてしまう。特許使用料は、医学の進歩を人質にとることができると、 ミネソタ大学生命倫理センター長ジフリー・カーンは警告する。特許権擁護者た ちは、それと同じくらい説得力のある議論ができると強く主張する。ゲノム地図 作製チームは、彼らの業績を経済的にも価値あるものにするためには特許権の保 護を必要とするのだという。 genome : 生物の生活機能を維持するための最小限の遺伝子群を含む染色体の一組、 lay claim to : 〜の所有権を主張する、 schematic : 概略図、 pre-emptive :先制の,先買の、 hostage : 抵当,入質、 proponent : 提案者,擁護者、 persuasive argument : 説得力のある議論、 patent protection : 特許権保護
7 経済的問題よりももっと厄介なのは倫理的問題だ。私たちはほとんど皆、誰か が人体の一部分にたいし所有権を有するという考えには反射的にしりごみする。 さらに、例えば膵臓を最初に発見した解剖学者にその所有権は与えられなかった ではないか。どうして、現在のゲノム地図作製の科学者たちが、たとえ遺伝子1 個にたいしてでさえ所有権を主張できるだろうか?カーンが指摘するように、 「原鉱から金を採掘する機械の特許はとれる。しかし金そのものに特許を与える ことはできない。」この種の議論の論拠を、法律におくことはできない。人間で あることが何を意味するかが問われているのだ。連邦最高裁でも決着はつけられ ないだろう。 sticky :厄介な、 economic question : 経済問題、 ethical : 倫理の、 reflexively : 反射的に、 shrink from : (人)を嫌がる、 anatomist : 解剖学者、 pancreas : 膵臓、 mine gold : 金を採掘する、 ore : 原鉱,鉱石、 federal court : 連邦裁判所


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