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| HP | スペインの征服者によってほとんど一夜のうちに壊滅した、穏やかな種族で あるタイノー族の文化が遂に明らかになる | overnight : 一夜のうちに、 invader : 侵略者、 Taino :タイノー族《西インド諸島のインディアンの一族; 現在は絶滅》、 come to light :明るみに出る |
| 1 | 初めはクリストファー・コロンブスを温かく迎えた先住アメリカ人が地上から 一掃されるにさして時間はかからなかった。およそ1,000年の間、タイノー族 という平和的な人達が、今で言うキューバ、バージン諸島、プエルトリコ、 それに大小アンティル諸島の中の島々に住み繁栄していた。だが、コロンブスが 3隻の船で大西洋を越えヒスパニオラ沖に錨を下ろして30年経たないうちに、 タイノー族は、スペインの武器や強制労働それにヨーロッパから持ち込まれた 病気により絶滅したのだろう。遠戚にあたるインカやアズテック、マヤとは 違って、タイノー族はピラミッドも寺院も残さなかった−−彼らが存在して いたという痕跡は何もない。彼らの文化の痕跡といえるものは近代英語に 残るわずかなタイノー語だけだ。バーベキューとかカヌー、ハンモック、 ハリケーン、それにタバコなど。 | native American : 先住アメリカ人、 all but : ほとんど、 thrive :繁栄する、 modern-day : 今日の、 Virgin Islands :バージン諸島、 Lesser Antilles :小アンティル諸島 (=Caribbees) 《Greater Antilles 諸島の東端からベネズエラ北岸沖にかけて連なる,西インド諸島東部および 南部の島群》、 Greater Antilles :大アンティル諸島《西インド諸島中の島々で Cuba, Hispaniola, Jamaica, Puerto Rico およびその他属島などから成る》、 anchor : いかり、 Hispaniola :ヒスパニオラ《西インド諸島の島; 西の Haiti と東の Dominican Republic とに分かれる; 旧称 Haiti, Santo Domingo》、 weaponry : 兵器、 forced labor : 強制労働、 distant cousin : 遠戚、 Aztec : アズテック族、 handful of : 一握り,ひと握り、 modern English : 近代英語 |
| 2 | しかし、工芸品が豊富に残っていないからといって、タイノー族が中央及び 南アメリカの壮大な文明より劣っていた−−学者の多くがつい最近までそう 思っていた−−と考えるのは間違っている。彼らが耐久性のない材質を 使っていたというだけのこと:タイノー族は建物や工芸品に木を使っており、 何世紀もの間にその多くは壊れてしまったのだ。だが、この2年間に行われた 2つの素晴らしい発掘のお陰で、タイノー族の複雑な社会とその精巧な工芸品 についての知識が飛躍的に増えてきている。 | artifact : 工芸品、 necessarily : 必ず,必然的に、 primitive : 原始的な、 grand :壮大な、 durable : 耐久力のある、 materials : 資材,素材、 craftwork : 工芸,工芸品、 disintegrate : 崩壊[分解・風化]させる、 remarkable : 注目すべき、 dig :発掘作業,発掘中の遺跡,発掘地、 archaeologist : 考古学者、 enrich : 豊かにする、 complex : 複雑な、 sophistication : あか抜けた性格[趣味],機械の精巧さ |
| 3 | 最初の発掘場所はタイノー族の村であり、今ロス・ブキロンズと言われている キューバの北海岸沿いのところで、浅い潟湖の粘土層のお陰で荒廃を免れてき たものである。この5月にカナダとキューバの合同チームが、ゴミに埋もれた ほとんど無傷のタイノー族の住居跡を発見した。その後40もの建物の礎石を 発見しており、恐らく公共の建物や離れ、それに一家族の家だったのであろう。 この場所は広範囲に渡っているので、「地域の酋長がここにいたことは間違い ない。タイノー族の中心部の一つであった可能性もある」とトロントにある ロイアル・オンタリオ博物館のデービッド・ペンダーガストは言っている。 | site : 遺跡,現場、 protect from : 保護する、 decay : 崩壊する,腐敗、 layer of clay : 粘土層、 shallow : 浅い、 lagoon : 潟,潟湖,礁湖、 intact : 完全な、 remain :遺物,遺跡、 dwelling : 住居、 muck : がらくた,ごみ,乱雑、 locate :の場所を見つける、 foundation :基礎,土台、 structures : 構築物、 most likely : たいがい,たぶん,十中八九、 communal : 公共の、 outbuilding : 離れ(家)、 single-family house : 1家族が住んでいる家、 extensive : 広範囲に渡る |
| 4 | 一方、ドミニカ共和国の森の奥深く、ラ・アレタという場所では、アメリカと ドミニカの共同チームがさらに重要と思われるものを発掘:240フィートの深 さのタイノーの天然井戸かまたは儀式上の井戸と思われるもので、そこには奉 げ物として投げ入れられた何百もの物体が酸素のない水の中で保存されていた。 周囲の森林を予備的に調査してみると、少なくみても10エイカーにおよぶ儀式 の場所があるのだが、この井戸はその一部であることがわかった。 | Dominican Republic : ドミニカ共和国、 cenote : 深い天然井戸、 ceremonial : 儀式上の,儀式、 preliminary : 仮の,予備的な、 exploration :探検,調査、 surrounding : 周囲の,環境,周辺地域 |
| 5 | これらは感動的なことだが、この2つの場所はまだ未発見の場所のほんの一部 にすぎないと考古学者は信じている。例えばラ・アレタはイグエイ、つまり タイノー族で最も豊かで人口も多く、政治権力を持っていた地域の一つなの だが、そのイグエイの中心部にあったのである。「どの場所がこことつながっ ていたのだろうか?」とインディアナ大学の考古学者ジオフリー・コンラッド は考える。「500年前の環境はどのようであったのだろうか?質問の一欄を持っ ているけれど、生きているうちには答えを得られないだろう。」他の学者が やってきてその謎に応えるとは思うが。それに、タイノー族を完全に理解する のに100年かかろうとも、コロンブスがアメリカを発見してから始まる歴史の 章において、脚注にちょっとだけ記載されるなどということはもうないので ある。 | Higuey : イグエイ、 chiefdom :首長,酋長,族長,chiefの統轄する地域、 populous : 人口の多い、 ignoble :追うに値しない、 status of : 〜の状態、 footnote : 脚注,補足説明 |
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