Following Our Noses

Following Our Noses
(3.23.P44.1998)

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今回は BEHAVIOR から
  この記事に載っていることは既に常識としては言われていることではないでしょうか?ま、それが 改めて論文に載ったということに驚きを感じますね。なぜって、調査対象が多いならまだしも、 かなり少ないからね。

鼻に頼って


語彙は主に英辞朗から抜粋

 

大意

語彙

P44 動物たちは臭いで様々に伝えあっている。私たちにもできるかもしれない communicate : 伝える,伝達する
1 動物なら、嗅覚ほど大事なものはない。言葉のない世界では、よそ者が交尾を したいのか困っているのか、襲ってきそうなのか退却するつもりなのかは 臭いでしかわからない。こうした無臭の情報を伝える化学物質はフェロモン と呼ばれている。ほとんどの動物はこのフェロモンを作り出すが、人間は そうした原始的な臭覚による情報は必要ないと考えられてきた。 valuable : 価値のある、 scent : 嗅覚、 in the mood : その気になって、 be in distress :遭難する,困って,苦しんで、 distress : 悩み,遭難、 retreat : 退却、 chemicals : 薬品、 odorless : 無臭の、 pheromone : フェロモン、 crude : 生の、 olfactory : 嗅覚の
2 先週全てが変わった。雑誌ネイチャーで発表された論文で、シカゴ大学の 生理学者マーサ・マクリントックは、人間のフェロモンの証拠と思えるものを 報告した。他の女性の汗を嗅ぐという単純明快な実験により、実験グループの 女性の月経周期を早めたり遅らすことができたのである。排卵指示はフェロモン で伝えられると彼女は信じている。 psychologist : 生理学者、 best evidence : 最もよい証拠、 elegantly : 優雅に、 straightforward : 簡単な、 speed up : 促進する、 monthly : 月経、 expose :さらす、 whiff : ひと嗅ぎ、 ovulatory : 排卵の
3 マクリントックが正しいとすると、その意味するところは大きい。人間の 情報伝達に対して新しい見方を提供するばかりか、実際の医療への適用 も可能だ。「一旦、フェロモンが存在することがはっきりすれば、次は それがどの程度の効果があるかということになる」とマクリントックは言う。 sweeping : 大きな、 insight : 洞察、 practical : 実際的な,実用的な、 medical application :医療用,貼薬、 far-ranging : 広範囲に渡る
4 科学者にとって、フェロモンは新しいものではない。最初に気づいたのは1930年代 のことで、雄の蛾が雌の蛾を見ることも聞くこともできないときでも、雌の蛾に よって雄の蛾が興奮することを昆虫学者が気づいたのだ。雄は雌を「嗅ぐ」 ことが分かった、極めて敏感なアンテナで空気中の芳香を捕まえるのである。 臭いが特定されてみると、その効果は抜群。3億分の1オンスの量で何百万もの 雄を興奮させることができることがわかった。 entomologist : 昆虫学者、 fragrance : 芳香、 exquisitely : 極めて素晴しく,優美に、 sensitive : 敏感な,敏感に反応する、 stimulate : 興奮させる、 concentration : 濃度、 ounce :オンス《米では1/16pint(=29.6 cc);英では1/20pint(=28.4 cc)》
5 この強力な物質が単純な動物の感覚系に触れると、行動に多大な影響を与える。 女王蜂から発せられるフェロモンは他の雌蜂の性的成熟を妨げ、女王の遺伝子 を安泰にする。魚の場合は、雌から出された臭いにより、雄の精子の数が一夜に して5倍に増える。両性類の中には、襲われて傷つくと、危険な場所を避ける ように種族に警告する物質を発するものもいる。 substance : 物質、 potent : 効き目のある、 sensory system :感覚系、 unsophisticated : 単純な、 behavioral : 行動の、 pack a wallop :すごい効き目がある、 gene : 遺伝子、 dominant : 支配する,主要な、 scent mark :臭痕《動物が自分の存在を他の動物に知らせるために尿その他で地面 などに独特のにおいをつけるもの》、 sperm : 精子、 quintuple : 5倍の量、 overnight : 一夜のうちに、 predator :食肉動物、 amphibian : 両生類、 compound :化合物、 keep out of : を避ける
6 哺乳類においてそのフェロモンの効果は最高となる。多くの種が境界に放尿 することで縄張りを主張している。言ってみれば臭いの芝生立ち入り禁止の 標識である。雄のハタネズミは強力な催淫薬として尿を使うのだが、尿の中 には48間以内に雌に排卵させる物質が入っている。「動物にとって生物学的に 重要なものを同定すれば、それには通常臭いが仲介している」とラッチェル・ ヘルツは言う。 mammals : 哺乳類、 pheromonal : フェロモンの、 musk ox :ジャコウウシ、 urinate : 排尿する、 olfactory : 嗅覚の、 vole : ハタネズミ、 urine : 小便、 aphrodisiac : 催淫薬、 excrete : 分泌する,排泄する、 ovulate : 排卵する、 mediate :仲介する
7 似たようなものを人間に求めることは簡単ではない:マクリントックが探し 始めたのは30年前のこと。ウェルズリー大学生のとき、彼女は寮の女性達の 月経時期が驚くほど一致していることに気づいた。他の動物の場合で言えば、 この種の一致は生きていくのに有利である。「他人が子供をうまく育てて いるのを見たら、あなたにとっても(子供を育てる)良い時期だということ」 とマクリントックは言う。 undergraduate :大学生、 dormitory : 寮、 menstrual : 月経の、 synchrony :共時態[相]、 rear :育てる
8 その現象に興味を持ち、マクリントック達は排卵を観察するだけではなく制御 しようと寮を訪れた。29人の女性を募り、そのうち9人に排卵前後のとき 数時間脇のしたにパッドを当てるよう頼んだ。他の女性がそのパッドの臭いを 嗅ぐと効果はてきめん。排卵前のパッドだと、68%の女性で14日間も 月経周期を短縮。排卵期のパッドでは別のグループの68%が12日間も周期 を延ばした。明らかに、グループに同期をもたらすものがあったのである。 intrigue : 好奇心をそそる、 ovulation : 排卵、 manipulate : 操作する,操る、 recruit : 募る、 pad : 詰め物、 wipe :こすりつける、 menstrual cycle :月経周期、 as many as : 〜ほど(も)、 ovulation phase :排卵期、 synch : 同調
9 科学者の間でも、この研究への反応はおおむね肯定的である−−疑問は残る けれども。人間にフェロモンがあるとしても、体のどこで感知するのかが わかっていない。哺乳類や爬虫類はVNOと呼ばれる鼻腔でフェロモンを感知 する。解剖学者によると、人間にはVNOはなく、フェロモンを感知するため のVNOが必要とも思われていない。鼻孔内にそれとおぼしき穴を見つけたと 考える研究者もいるが、感知するかどうかは不明である。 reptile :爬虫類、 detect : 検出する、 nasal cavity : 鼻腔、 vomeronasal organ : じょ鼻器官,鋤鼻器、 anatomist :解剖学者、 telltale : 証拠となる、 pit : 穴、 nostril : 鼻孔
10 一方で、マクリントックはこの先のことを考えている。排卵調整用のフェロモン 療法は、子供が欲しいカップルの受胎促進剤としても、また、妊娠したく ないカップルの避妊薬としても使える。気分を変えるフェロモンはうつ病や ストレスの軽減に使えるのではないかと考える研究者もいる。その化学物質 は男性の前立腺の活動を制御し、癌のリスクを減少させるかもしれない。 体の仕組みへの新しい洞察は、どうやら鼻先にあるのではなく、鼻の中 にあるらしい。 push ahead : どんどん進む,推進する、 regulate : 調節する、 serve as : 〜としての機能を果たす、 fertility : 受胎、 conceive : 妊娠する、 contraceptive : 避妊薬、 mood-altering : 気分を変える効果がある、 alleviate : 緩和する,軽くする、 depression : 鬱病、 prostate : 前立腺(の)、 under one's nose : 目の前で,人の鼻先で


疑問
第4段落
concentrations of less than one 300-millionth of an ounce.
ここでの"concentrations"は濃度というより量かな?でもここでは「凝縮したもの」、という イメージで"concentrations"を使っているのかもしれません。

第5段落
When substances this potent hit the sensory systems of a relatively unsophisticated animal,
通常は"When this potent substances hit ..."ですね。変わった表現です。

第6段落
if there ever was one.
はて、ここの"one"は何を指しているのでしょう?そのすぐ前の"sign"かな?


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