THE TINIEST TERRORS

THE TINIEST TERRORS
(12.22.P50.1997)

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今回はUNITED STATES から
  ちょっと恐ろしい話です。テロの仕業か?と思われていたものが、実は企業の怠慢の せいだったとは?でもこういうことって多いような気がしませんか?会社の下のほうは 色々倫理的なことから作業態度までやかましく言われるのに、上の方は結構いい加減 な人が役職についていることがあります。いい加減でないと会社を切り盛りしていけ ないのかもしれませんけどね。

極小の恐怖


語彙は主に英辞朗から抜粋

 

大意

語彙

P54 一つの火花がTWA800の運命を決めたようだ−−それに関しては他の747機も例外 ではない spark : 火花、 doom :運命づける、 immune : 免疫の、
1 ミリジュールほど微少で無害に思えるものはないだろう。このエネルギー というのは、5cmの高さから10セント硬貨を落としたときの衝撃ぐらいだ。 だが、先週のNTSBの公聴会で、微少なエネルギーが災害の原因となりうる ことが示された。SBの爆発専門家メリット・バーキィは、1996年ロング アイランド沖で爆発したTWA800の燃料タンクを引火させるには4分の1 ミリジュールのエネルギーで十分だと説明した。 joule :ジュール(単位)、 unit of energy : エネルギーの単位、 denote :意味する、 wallop : パンチ力、 dime : 10セント銀貨、 National Transportation Safety Board :連邦運輸安全理事会、 reveal : 明らかにする、 hearing :審問,公聴会、 minuscule : 極小の、 sinister : 不吉な,悪意のある、 ignite : 点火する、 fuel tank : 燃料タンク
2 ミサイルもいん石も弾丸も鳥さえも必要ではなかった。TWA800の燃料タンクは 多くの飛行機と同じく乗客の足元にあるのだが、当時ほとんど空っぽだった その燃料タンクに何が引火したかは正確には分かっていない。だがそれは 問題ではない。1週間にわたる技術的問題にかんする証言では、予想以上 に懸念されるものがあった。SB議長ジェームス・ホールは以下のことを 明らかにしたのである。7月の暑い夜、機体を冷やすためのエアコンからの 俳熱で、その機の燃料は安定な液体から不安定な気体に変わっており、 なにから引火してもおかしくはないこと、現在使用されている970機の (ボーイング)747機も同じ危険を抱えていること、特にエアコンに過負荷が かかっているときは。さらに、航空業界はそうした危険や燃料タンクの設置 方法には無頓着であるとも指摘した。FAAによると、1959年から、民間機13、 軍用機13の計26機で燃料タンクが爆発している。週末までにその件に関して 公聴会を開くことを院内総務のトレント・ロットは約束した。 meteorite : 隕石、 presumably : おそらく、 slosh : パチャパチャ跳ね回る、 identity : 正体、 moot :議論の余地がある,問題解決とならない、 testimony : 証言,証明、 transform : 変える、 stable : 安定した、 liquid state : 液体状態、 volatile : 不安定な,揮発性の、 vapor : 気体、 exhaust heat : 排熱、 combustible : 可燃性の,燃えやすい、 touch off :引火させる、 at risk :危険な状態で、 catastrophe : 大災害、 remiss : ぞんざいな、 Federal Aviation Administration : 《米》連邦航空局、 majority leader : 院内総務,多数党の議会内指導者
3 ロットが多数のアメリカ人の意見を代表しているのに比して、マッキンタイヤ は自分の立場からのみ意見を述べる。飛行機事故調査員である彼は、TWAの ニューヨーク−パリ間を空っぽに近い燃料タンクで飛ばしていた元パイロット でもある。こうした事実が明らかになっても操縦するかどうか聞かれて、 「問題はないでしょう−−冬には」と慎重に答えた。 participate in : に参加する、 drain :流出する、 disclosure :発表
4 3週間前、ミサイルなどの可能性を調査していたジェームズ・カールストロム が、そういった可能性を否定し、この火曜日に引退を表明した。今や、この 災害は公式に事故となり、公聴会で注目すべきは犠牲者の身内の反応であった。 ボイスレコーダーのテキストを読み、余りに詳細な爆発シミュレーションや、 「図表4.7−−気体断片」とマークされたスライドに耐えてきたが、検屍官が 謝罪もせずに証言したことに抗議して数十人が退席した。検屍官の仕事が遅く しかも無神経だと考えていたのだ。 jumpiness :? dogged : 頑固な,根気強い、 rule out :除外する、 relatives : 身内、 peruse : を精読する、 transcript : 写し、 cockpit voice recorder : ボイスレコーダー,操縦席会話記録器、 voice recorder : ボイスレコーダ、 at one point : ある個所で、 tough out :耐え忍ぶ、 excruciatingly :耐え難く、 slide :スライド、 chart :図表、 fragmentation :断片化、 unapologetic : 謝罪もしない、 medical examiner : 検死官、 insensitive :無神経な
5 だが火曜の夜には、公聴会の焦点が過去からホールの恐れる将来へと移った。 彼の不満の一つに業界の慣習がある。機体の設計者は、燃料タンクが熱せられ 空に近くなると、可燃性の気体で一杯になる狭い機体に配線を詰め込む危険性に 気がついていた。だが彼らの取った方法は火花を遠ざけるか無くすこと。 この、燃料タンクに関する用心は不必要だという態度はFAAにも支持されて きた。FAAというのは安全性と健全な財政という相矛盾する指示をだす。 そこで、1年前にSBが燃料タンクについての4つの安全施策を勧告したとき もFAAはそれらを無視した。 frustration : 欲求不満、 long-held : 長い間抱かれてきた、 FAA : Federal Aviation Adminstration,《米》連邦航空局、 inherent : 生来の,原理的な、 airborne : 空輸の、 hull : 艇体、 flammable : 可燃性の、 address the problem : 問題と取り組む、 isolate : 絶縁する、 eliminate : 取り除く、 precautions : 事前注意、 contradictory : 矛盾した、 mandate : 指令,命令
6 先週の証言でもっとも驚くべきことは、空に近い燃料タンクがTWA800程度の 熱(30cm離れたエアコンからの俳熱が摂氏200度なので、離陸時には65度) を受けるとき、引火に十分な電気というのは敷物で足をふくときにでる火花の 4分の1ほどなのだ。「爆発を引き起こす引火原がどれほど小さいかわから ないし、どうやってそれを取り除くかもわからない」とホールは言う。 結論は:引火原を取り除くのではなく、燃料タンクを爆発しないように すること。 determination : 論争の決着,判決、 exhaust : 排気ガス、 detonate : 爆発させる、 scuff :〈足を〉こすりつける、 rug : じゅうたん、 for one : 個人としては、 ignition source : 引火源,発火源、 snuff : 消す、 minuscule :極小の、 fuse : 導火線、 disarm : の武装解除する
7 引火原としては:電力の急上昇と被覆の擦り切れた配線が点火原となったという もの。自然発火の可能性もある。「私は、旅行する国民がこの件に関して持って いる懸念を自分が反映しているものと思う。この国ではFAAに安全の規制を求めて いる」とホールは言う。爆発以来、航空業界の調査官が970機のボーイング747の うち52機の燃料タンクを調べたと聞いて、それには大統領専用機が含まれている かどうかをホールは尋ねた。含まれているという返答に、「乗客はみな、大統領と 同じ安全性を享受する権利がある」と抗議した。 igniter :《n》点火器、 insulation : 絶縁体,被覆、 spontaneous combustion : 自然発火、 scorn : 軽蔑,嘲笑、 to some degree : ある程度,ある程度まで、 deceptively : 一見,外見的には、 drawl : 音を延ばして言う、 incense :立腹させる、 in operation : 操業中、 Air Force One : 《米》エアフォースワン,大統領専用機、 affirmative : 肯定的な、 harrumph :咳払いする,抗議する
8 ホールの証言が終わるときには、彼の攻撃対象は彼と意見を同じくしていた。 FAAのチェニィはSBの勧告を考慮することを決定していたというし、米国の すべての航空機に対して燃料タンクの保守についての「措置を講じる」 ことを約束した。ボーイング社は、事故以来燃料タンクの改善を研究して きており、完全な被覆と飛行中に蓄積する熱気を「掃き出す」ことを 考慮していると言う。 claiming to be : 〜と称して、 embrace : 取りかかる,処置する、 take action :処置する,措置を講じる、 thorough : 完全な、 insulation : 絶縁材、 accumulate :蓄積する
9 公平を期すために言うと、燃料タンクの解決には様々な問題がある。一見 簡単そうな2つの解答−−エアコンをタンクから離すことと、燃料を満タン にして飛ぶこと−−は料金アップを意味する。燃料の不安定さを減ずるために 非爆発性のガスを注入するという「不活性化」もそうである。民間機に それを取り付けると1機当たり8万ドルのコストとなる。だが不活性ガスに は危険なものもある。「少し経てば間違っていた、というものに飛びつく よりも、ゆっくりと注意深く正しい道を行くのがいい」とボーイング社の 燃料技師イボール・トーマスは言う。 in fairness : 公正を期して、 fraught : 充満した、 complications : 合併症、 boost : 押し上げる、 inert : 不活発な、 volatility : 不安定さ、 inert gases : 不活性ガス、 rush into : 焦って行動する
10 「公聴会があなた方に望んでいるのは危険なことに飛びつくことではない。 問題を直視して欲しいのだ」とホールは言った。この点では、彼は支持を 受けていた。「これを見ればこう思うだろう、これらが安全の問題として は既に知られているのであれば、なぜ誰かが死ぬ前に正されないのか? 私たちが欲しいのはこの答えである。愛する人は今でも飛行機に乗って いるのだから」と18歳の娘が犠牲者となったバーバラ・ジョーンズは言う。 sober :真面目な


疑問点
第4段落
jumpiness :?
意味不明

第5段落
whose sometimes contradictory mandate requires it to tend both the airline industry's safety and its financial health. 正確にはどういう意味なのでしょう?私のサマリー、ここんとこ怪しいです。


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