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| P37 | 日本人唯一のタイタニック号の生存者の子孫が汚名を晴らそうとする | descendant : 子孫,末裔、 Titanic : タイタニック号 《1912 年処女航海の途中 北大西洋で氷山と衝突して沈んだ英国の豪華客船》、 clear one's name :汚名をそそぐ、 sully :(名声・功績など)に傷をつける |
| 1 | タイタニック号が85年前に沈んで以来何百もの本や映画が公開されたが、 日本と結び付けるものは何もなかった−−現在までは。2億ドルをかけた Titanic!が先週土曜日東京で公開されたとき、聴衆の中には日本人唯一の 生存者の子孫がいた。 | frigid : 極寒の、 epic : 叙事詩,叙事詩のような、 premiere :初公開する,(映画の)特別封切り |
| 2 | Masabumi Hosonoの日記が再発見され、タイタニックの熱烈なファンは興奮している。 内容はRMSの便箋に書かれたもの。706人を救助したカーパシア号に乗ってニューヨーク に行ったときに書かれたものだ。先週公表された内容を読むと、その悲劇により 被った心の屈折がわかる。 | rediscover : 再発見する、 in a frenzy :逆上して,血眼になって、 scrawl : 走り書きする,なぐり書きにする、 R.M.S. :Royal Mail Service,Royal Mail Steamer[Steamship]、 stationery : 文房具,便箋、 bureaucrat : 官僚,官僚主義者、 liner : 定期船、 survivors : 遺族、 documents : 文書、 wreckage : 挫折,残骸 |
| 3 | 当時42歳で運輸省の役人だった細野はヨーロッパの鉄道網を調べていた。そして タイタニックに乗船したのだ。「ドアを叩く音」で目を覚ました。初めは 三等船室の乗客と共に三等船室のデッキに集められたが、船員に阻まれながらも なんとかデッキに到着。救命ボートが下されているのを見た。炎は船を蓋って おり人々は黙っていた。「誰一人わめいたりするものはいなかった」と書いて いる。 | en route :途中で、 via : を経由して、 second-class cabin : 2等船室、 herd :集める、 steerage : 三等船室、 feign :のふりをする,を装う、 eerie : 不気味な,異常な、 howl : うめく |
| 4 | だが細野は心の中では叫んでいた。女性は救命ボートに、男性は残された。 「動揺せずに日本人として恥ずかしくないようにと心に決めた。だが 生き延びるチャンスを探してもいたのだ。」「あと二人」と船員が叫んだ とき、「心の底の底で、もう妻や子供に会えないと考えていた。」 彼は救命ボートに飛び乗った。 | agitation :動揺、 disgraceful : 不面目な、 desolate : わびしい,孤独の |
| 5 | 2ヶ月後東京に戻ったとき、人を押しのけて生き延びたのではないかと疑われた。 戦前の日本では恥じの文化が尊ばれ、新聞に酷評されて役人の地位を追われた。 彼は死ぬまでタイタニック号のことを話題にしなかったと孫達は言う。 | prewar : 戦前の、 bad press :新聞での悪評 |
| 6 | 死んでも悪評は家族につきまとった。新聞や教科書で、細野は日本の恥じと された。1956年にはリーダーズ・ダイジェストがその傷口に触れた。 A Night to Rememberの要約を載せたのであるが、そのベストセラーには、 「アングローサクソン」を勇敢と書き、「日本人などを恥じ」と書いて あった。細野の息子の一人が、父親の日記を元に名誉回復の運動をしたが 日本人は誰も気にかけもしなかった。 | haunt : しばしば訪れる,とりつかれる、 denounce : 糾弾する、 disgrace : 恥辱,不名誉、 abridge : 要約する |
| 7 | その日記が、去年の夏再び表に出てきた。タイタニック号関係品の展示を 日本で計画しているアメリカの財団の代表者が、細野の名前を乗客名簿に 見つけたのだ。調査の結果、細野の孫娘を見つける。彼女は細野の日記を 持っていた。「参りました。これは沈没に関する新しい見方を与えます。 また、惨事直後にタイタニック号の便箋で書かれた唯一のものです」と 米国のTitanic International Societyの共同設立者、マイケル・フィンドレイ は言う。 | resurface : 再び姿を現わす、 representative : 代表者,代理人、 artifact : 加工品,工芸品、 be floored :仰天する,降参する |
| 8 | この情報により、歴史的な細目に変更がなされる。恐るべきは、船員が 外国人や三等船室乗客を、確実に死ぬであろう下のデッキに閉じ込めようと したことがこの文章からわかることだ。日記が不正を正すことはできなくても、 細野家は名誉が回復されることを願っている。タイタニック財団は、展示が 成功するように日記と映画にお金を出すだろう。Haruomi Hosonoは来月の Titanic!の初日に挨拶するように頼まれている。無論、日記が映画の筋と どうこう関係するわけではないが、少なくともMasabumi Hosonoの名誉 回復は始まったと言える。 | rearrange : 再整理する、 minutiae : ささいな[細かい]点,細目、 chilling : 恐ろしい、 ensure : を確実にする、 clear one's name :汚名をそそぐ、 capitalize on :費用を出す、 upcoming : やがて近づく,近づきつつある、 premiere : 初日、 fictionalize : 脚色する,小説化する、 intrigue : 芝居などの筋 |
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