| |
大意
|
語彙
|
| HP |
Albert Einsteinが,時間は高さ,幅,奥行きと同様に一つの次元であり,さ
らにtaffy(砂糖とバターを煮詰めてつくるキャンディー)のように引っ張っ
たり曲げたりできると示した時,それは常識を逆立ちさせた。しかし,この
考えはJulianBarbourにとって平々凡々なものである。この64歳のイギリス
人物理学者によれば,時間を記述しようとする試みに意味は無いという。な
ぜならそれは単に存在しないからである。彼はこう言う。「時間の経過という
ものは我々の脳が作り出した単なる幻想なのだ。」
|
common sense: 常識
proclaim: …を示す
mundane: 平凡な,ありふれた
|
| 2 |
この型破りな理論は,やはり型破りな男から提案されている。Barbourは19
68年に理学博士号を取得した後,大学(すなわち,教鞭をふるわなければ
ならず,政府助成金を引き上げることに頭を悩ませ,終身在職権を得るため
に学部長を説得する…そんな職場)で働くとことに躊躇した。その代わりと
して彼はロシア語の記事を英語に翻訳することにより収入を得,副業として
理論物理学に従事した。
|
dean: 学部長
tenure: (大学教授などの)終身在職件
|
| 3 |
時間の謎はずっと彼を魅了していた。そして約15年前,彼はその謎に本気
で取り組み始めた。Barbourはこう思い出す。「私は自分に問うた。どうやっ
て時間を理解するのか?時間は見えないし,手にとることもできない。本当
は時間とは何なのか?」良い答えはなかった。物理学者は,いわば常に時間
を取り扱っているにもかかわらず,それが何なのか正確に定義していない。
Barbourは少なくとも,Bryce DeWittというアメリカの物理学者が,一般相対
論と量子力学の方程式から時間を取り除くことにより,その両者をどうにか
して一貫した一つの理論に融合しようとした(近代物理学の大きな目標の一
つである)ことを知っている。しかしそれは一般的に現実性に基づかない数
学のトリックであると考えられている。
|
in earnest: 本気で
as it were: いわば
meld: 融合する
general relativity: 一般相対論
quantum mechanics: 量子力学
|
| 4 |
Barbourはそうではないと考えた。彼はこう言う。我々が経験する全ての“瞬
間”は事実である。しかし,それら瞬間々々はほんの少しの時間,文字通り
静止している間しか存在しない。時間の経過というものは,連続した静止画
が動画を作り出すことと同様,錯覚なのだ。
|
literally: 文字どおり
succession: 連続するもの
|
| 5 |
ほとんどの科学者は時間を捨て去ることに慎重だが,Barbourの考えは,Penn
StateのLee Smolinやthe University of AlbertaのDon Pageといった尊敬さ
れる物理学者たちに真剣に受け止められている。宇宙は専門家が考えている
よりも多くのブラックホールや中性子星で満たされているというBarbourの理
論の結論を,実験的に試すことさえ実施されるようだ。もしそうなれば,我々
は10年以内に,Barbourの理論が天文観測によって支持されるか,また人類
史上のほとんどで我々がしがみついてきた考えが,エーテルや平らな地球と
いった考えと同様に滅びるかどうかを知ることになる。
|
clung: しがみつく
go the way of: …のように滅びる
ether: エーテル,@(古人が想像した)天空上層の空間(に満ちる精気・霊気)
,A19世紀に行われ
た光熱・電磁気の輻射現象実験の仮想的媒体
|