Island Fever

Island Fever
(7.9.P18.2001)

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今回は ASIAから  原文はここ
 

沖縄病


語彙は主に『英辞郎』Ver.400から抜粋

BY TIM LARIMER OKINAWA CITY
 

大意

語彙

P18 またもやレイプ告訴によって沖縄がアメリカと日本との最大の頭痛の種 となる rape : 強姦
1 沖縄の中心部に広がる嘉手納空軍基地周辺に夜が訪れるとき、通りはぐでん ぐでんに酔っ払った人たち、騒がしい音楽、耳障りで汗まみれのダンスなど でお祭り騒ぎに変貌する。米軍人は酒と楽しいひと時を求めてうろついてい る。地元の女の子たち、沖縄県人も日本人もいるのだが、彼女たちも筋骨隆々 で金離れがよくしかも女に飢えているアメリカ人と楽しもうとやってくる。 袖なしのTシャツとカーゴパンツを着て刺青をした男が、Tシャツとぴったり したジーパンでヘソだしルックの女性に身体をこすりつけている。そして人々 がバーから通りへと溢れ出すころ、夜はホルモン過剰の状態となる。「ヘイ、 俺たちゃ19歳だ、国からは離れているし、身体は鍛えているし、おまけにや る気十分だ」とカリフォルニア出身の若い海兵隊員は話す。「セックスのこ とばかりなのは当然だよ」乱れて、騒々しく、気紛れだ。そういう状態では、 次に何が起きるかといった細かいことは翌日の二日酔いのもやのかかった頭 には消えうせていることが多い。 night falls : 日が暮れる sprawl : 不規則に広がる bacchanalian : どんちゃん騷ぎの,飲み騷ぐ人 loud music : 騒がしい音楽 raucous : 騒々しい on the prowl : うろつく buff : 筋肉隆々とした muscle shirt : 袖なしのTシャツ rub against : 身体をこすりつける hormonal : ホルモンの影響を受けた overdrive : 暴走させる pump up : 筋肉を鍛え上げる horny : 性的に興奮してムラムラする marine : 海兵隊員 volatile : 気紛れな what happen : 何が起っているのか haze : もや hangover : 二日酔い
2 いつもそうとは限らない。先週、小泉純一郎首相がキャンプデービッドで初 めて米大統領ジョージブッシュと会談するちょうど36時間前のこと、誰もが 気の重くなるような醜悪な事件が沖縄で起きていた──そして、複雑な日米 関係においてまたもやそれが厄介な問題のひとつになっていく。金曜の朝早 く、20代の女性が、嘉手納基地から遠くないショッピングモールの駐車場で 外国人にレイプされたと警察に訴え出たのである。米空軍の二等空曹を容疑 者と認定していたとのちに警察は語っている。主張されている犯罪の詳細は 大雑把なもので、根拠のないマスコミの報道は混乱し互いに矛盾し明らかに 扇情的なものだった。初めはその事件は集団暴行事件と報道された。その後、 レイプのとき数人のアメリカ人が側にいたという報道がいくつかされたが、 いずれも本当ではなかった。だが週末にかけて警察は何人かの空軍兵を尋問 した。土曜日遅くまでに起訴されるということはなかったし、その二等空曹 も拘留されなかった。「尋問のために私たちがかれを連行していった。もし 彼が起訴されていれば拘留のために沖縄県警に彼を引き渡します」と米国沖 縄軍事機構の広報官である海兵隊大佐クリフ・ギルモア。「言われているよ うな行動は絶対に容認できません」と、沖縄軍事機構アール・ハイルストン 中将は声明を出した。 Camp David : キャンプ・デービッド,大統領の別荘(presidential retreat) がある,外国要人との会談によく使われる tricky : 扱いにくい parking lot : 駐車場 technical sergeant : 三等曹長,二等空曹 allege : だと主張する sketchy : 大雑把な unsubstantiated : 根拠のない contradictory : 矛盾した downright : 徹底的な inflammatory : 扇動的な gang rape : 集団暴行,輪姦 over the weekend : 週末にかけて technical sergeant : 三等曹長,二等空曹 detain : 拘留する indict : 起訴する custody : 拘留 public affairs : 広報業務 military command : 軍事機構 Lieut. General :中将
3 警察と米軍がこの刑事事件を収拾しようとする一方で、両国の政治家たちは これによる影響に対処しなくてはならなかった。陸軍、海軍、空軍および海 兵隊およそ26,000人が2,300平方キロの熱帯の地に駐留している沖縄は、アジ アにおける米国防衛戦略のかなめである。だが第二次大戦後アメリカがこの 島を軍事要塞に変えて以来、沖縄は扱いにくい同盟者であった。沖縄県人と しては、戦時中この島を植民地化してひどい仕打ちをしてきた本土の人たち からすでに心は離れており、軍事防衛における将棋の駒として利用されるこ とを長く憤慨してきた。レイプと言われている先週のような事件はこうした 感情を煽るだけである。1995年に12歳の少女を3人の軍人がレイプしたとき、 85,000人の沖縄県民が平和であるが怒りの抗議行動を行なった。長年にわた る一連の法外な性犯罪をみると米軍人は完全に手に負えなくなっている。 「これを終わらせるまでどれほど待たなくてはならないのか」と沖縄最大の 都市那覇の議員Suzuyo Takazatoは憤慨する。「軍人と基地を引き払って、 どこかほかで訓練をできないのでしょうか」 sort out : 収拾する criminal investigation : 刑事事件,犯罪捜査 fallout : 副産物 sailor : 水夫,船員 cornerstone : 肝要なもの defense strategy : 防衛戦略 military fortress : 軍事要塞 alliance : 同盟 estrange : の仲を裂く mainlander : 本土人 brutalize : に残忍な仕打ちをする resent : 憤る pawn : ポーン military defense : 軍事防御 inflame : 〜に火をつける series of : 一連の,重ね重ねの outrageous : 言語道断の sex crime : 性犯罪 out of control : 手に負えない legislature : 議会
4 Takazatoの願いに対する返答は、この問題は沖縄をはるかに超えたものだと いうものであり、沖縄県民には不満でかつおしつけがましいに聞こえるだろ う。戦後日本の名目上の平和憲法のおかげで米国は第二次世界大戦の敵国の 地に軍事的橋頭堡を築くことができた。朝鮮半島にもアジアの他の地域にも 近いという地理的利点により、沖縄はアメリカの目的にかなっている。日本 政府には次の2点において利にかなっている:米軍の存在によって日本は防 衛の必要性が減じること、米軍が沖縄にいることで、日本本土の軍事力をか なりの程度で減ずることになること。沖縄での最近の演説では小泉首相はこ の島の「負担を軽減」したいと語り、ビル・クリントン前大統領は昨年夏、 沖縄におけるアメリカの「基地」を縮小することを示唆している。だがアメ リカの新政権は、アジアは安全保障の中心であり、それには沖縄が欠くこと ができないと主張している。「沖縄における米軍の存在はこの地域の安全保 障に極めて重要である」とワシントンの国務省職員は話している。 plea : 嘆願 patronizing : おしつけがましい nominally : 名目上 pacifist : 平和主義者 pave the way for :〜への道を開く constitution : 憲法 beachhead : 橋頭堡 by virtue of : 〜によって geography : 地形 Korean peninsula : 朝鮮半島 fielding : 守備 segregate : 分離する substantial : 実質的な military machine : 軍事機構 administration : 政権 integral : 欠くことのできない State Department : 国務省 vital for : 〜に極めて重要な
5 しかし2国間の関係は転換点にあり、実際この週末に予定されているブッシュ 小泉首脳会談での最重要項目に新防衛協定があった。まだ答えの出ていない 大きな問題:どのようにしてもっと意見のいえる日本にしていくか。去年、 日本の国会では、戦争放棄をうたった憲法第9条を含め日本国憲法の再考を 始めるという法案を可決した。理論上この動きは変化へのほんのわずかな1歩 である。しかし日本での状況──再軍備をほのめかしただけでも厳しく非難 されたものである──からすると、この法案化の1歩は劇的変化であった。 本格的軍備への法的障害が一旦なくなってしまえば、日本はたちまちにしか も容易に世界最強の国家のひとつになる──なぜなら、「防衛」という足か せはあるにしても、その軍事力はすでに世界で最強最上の部類に入る装備を もっているからだ。 undergo : 経験する transition : 変わり目 arrangement : 協定 unanswered question : 答えられていない質問 make room for : 〜のための場所を作る assertive : 自分の意見をはっきり言う parliament : 国会 on paper : 紙の上では,理論上は context : 事情 rebuke :非難する legal barrier : 法的な妨げ full-fledged : 本格的な muscle-bound : 筋肉が発達した tag : 決まり文句
6 アメリカは自国の軍隊と要員を他に移動できるという意味で、この軍備増強 という考えを密かにだが奨励している。アジアの他の国、特に中国はそうは 思っていない。小泉はすでにその保守的国家主義の徴候を示しており、近隣 諸国は不安を抱いている。彼は論議を呼んでいる靖国神社参拝を行うことを 表明している。この神社は戦争犯罪人を含む戦没者が奉られている戦没者記 念碑である。さらに彼は、第二次大戦における日本の侵略を取り繕う教科書 出版を差し止めることも拒否している。 military build-up : 軍備の増強 shift : を移す hardware : 機械設備 perturb : 不安にする nationalist : 国粋主義者 streak : わずかな兆候 controversial : 議論の的になる war memorial : 慰霊塔,戦没者記念碑 war criminal : 戦争犯罪人,戦犯 entomb : 墓に入れる whitewash : ごまかす aggression : 侵略
7 沖縄において、地政学というのは抽象的な響きがあるが、米軍の存在を常に 意識する生活は不思議とも言える異常さを産み出している。レイプと言われ る事件が金曜日に起こりそれに対して沖縄県民が憤慨した次の土曜日と日曜 日には、色々な乗り物やお化け屋敷、ホットドッグ、ハンバーガー、バーバ キューのリブなどがある「アメリカ蔡」のために嘉手納基地が訪問者に開放 された。その訪問者の1人であるKaori Teruya(27)は巨大な輸送機に乗り込 んだが、レイプの事件は心のどこかにあった。「私も私の女友達もみんな、 米軍人が悩みの種なの」とTeruyaは話し、「怖いのよ」気になる疑問とは: Teruyaのような沖縄県民は米軍とともに生活していてどうして不安を感じる のか──彼らの義務は沖縄そして日本を守ることなのに。 geopolitic :地政学《一国の政治, 特に外交政策に及ぼす地理・経済・人口など の影響を研究する》 in the shadow of :〜のすぐ近くに,〜の保護を受けて,常に〜の存在を意識して anomaly :異形 furor :激怒 haunt : お化け menu : 料理 barbecue ribs : あばら肉を直火で焼く transport plane : 輸送機


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