A Bridge To Peace

A Bridge To Peace
(1.8.P20.2001)

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今回は WORLDから  原文はここ
  ミルクさんの訳です(^o^;

平和への架け橋


語彙は主に『英辞郎』Ver.38から抜粋

BY DOUGLAS WALLER/WASHINGTON
 

大意

語彙

P20 クリントン大統領、最後の調停の内情:任期切れが迫るなか強硬な態度で臨む stab:企て hard line : (政治の)強硬路線、強硬派路線
1  大統領の任期も残すところあと3週間。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮) 訪問は断念せざるを得なかった。これが実現していればクリントン大統領の外 交上の手腕は後世に語り継がれることになっただろうが、ピョンヤンとのミサ イル交渉の機が熟していなかったのだ。そこでクリントン大統領は中東和平交 渉で最後の調停に臨んでいるのである。 scratch:(線を引いたりして)(掻き)消す、取り消す legacy:遺産、遺物、形見、先祖伝来のもの foreign policy:外交政策 cement:強化する/cement an alliance : 同盟を強固にする ripe:熟した/ripe for : 〜の機が熟して shot:make a shot at : 〜を試みる、〜を当て推量する
2  2週間前の土曜日、大統領に招かれたイスラエル、パレスチナ両交渉団は、 ホワイトハウスの閣議室の長テーブルに座り、慎重に練り上げられた最終仲介 案の説明を受けた。その前の週、両交渉団は近くのボーリング空軍基地にこも りっきりだった。パレスチナ側の民衆蜂起――3ヶ月で約350人の死者を出 した――により中断していた和平交渉再開に向け、多少の進展はあったもの の、大統領に花を持たせたいある側近は「クリントン大統領の最終交渉開始の 決断がなければ、彼らは今でも不毛の議論を続けていただろう」と語る。 cabinet:私室、閣議室、内閣 ultimatum:最後の申し出、最後通牒 sequester:〜を隠退させる、隔離する/sequester oneself in one's room : 部屋に閉じこもる rupture:{名} : 決裂、国交断絶/{他動} : 破裂させる rioting:暴動 aide:補佐官、側近 give the credit to someone : (人)に花を持たせる
3  パレスチナ、イスラエル両交渉団が着席すると、閣議室のドアが開いた。ク リントン大統領は部屋へ入るとテーブルの方へ椅子を引き寄せ、ノートを開い て言った、「できるだけ正確を期すため、ゆっくり読み上げます」 大統領は 調停弁護士然として静かに、和平交渉の最終合意を目指すアメリカの「仲介 案」を説明し、特使らはノートパッドにメモをとった。パレスチナ国家の樹立 を認め、その領域はガザ地区とヨルダン川西岸の95%とする(残り5%はイ スラエル人居留地とし、その代償としてパレスチナはイスラエル領ネゲブの一 部を得る)。パレスチナ自治政府のアラファト議長は、中東戦争で故郷を失っ た数百万人のパレスチナ難民が、イスラエル領にある故郷へ帰還する権利を放 棄しなければならない。イスラエルのバラク首相も同様に譲歩すべき点があ る。すなわちイスラエルは、東エルサレムと「神殿の丘」――ユダヤ人、アラ ブ人双方の聖地であるこの地のイスラエル側呼称。イスラム側呼称は「ハラム ・シャリーフ(高貴なる聖域)」。――の地表面についてはパレスチナ側の主 権を認めなければならない。クリントン大統領はノートを閉じ、顔を上げて 言った、「合意成立を望むなら、この仲介案を受け入れることが唯一の道だと 思います」 lay out: 明確に述べる、説明する
4  バラク首相もアラファト議長も、この米仲介案に基づいて交渉する意志があ るかどうかを、週半ばまでにクリントン大統領に回答しなければならなかっ た。バラク首相は、パレスチナ側が交渉に前向きなら、米仲介案を「交渉のた たき台として」受け入れる用意があると語った。一方アラファト議長の対応は といえば、パーム・ビーチ郡の弁護士を喜ばせるようなものだった。水曜日、 26項目にわたる質問、説明および反対意見を記した長文の手紙をホワイトハ ウスに届け、交渉に先立って回答するよう求めたのである。クリントン大統領 はこうした引き延ばしのための口実に苛立ち、回答しようとはしなかった。 「私が提示した条件を両者が受け入れない限り、これ以上交渉を続けても意味 はない」と大統領は冷淡に言った。「両者ともこのことはしっかりわかってい るし、今後何をなすべきなのかもわかっている」 stall:口実、方便 There is no point in : 〜しても意味がない、〜しても仕方がない parameter:項目
5  おそらくその通りだろう。しかしだからといって交渉がスムーズにすすんで いるわけではない。先週バラク首相は、密室での10時間に及ぶ閣議の末、1 0対2で仲介案の原則受け入れを決定した。「痛みも伴うが、このチャンスに かける」とバラク首相は述べたが、イスラエルはクリントン案を全面的に受け 入れることはない、と閣僚らには明言した。「「(神殿の)丘」の主権をパレ スチナに譲り渡すような合意に調印することはない」 シャウル・モファズ参 謀総長も、「米仲介案には許容できない点が多々ある」と閣議で警告したが、 中でも最大の懸念は、少なくとも現在も潜在的な敵と考えねばならないパレ スチナと国境を接している、イスラエル東側の治安確保の問題である。イスラ エル軍筋は、エルサレムの国会議事堂(クネセト)も首相府も「パレスチナの 迫撃砲の射程内に入るだろう」と指摘する。 haggle : 押し問答する、言い争う、論争する morter fire:迫撃砲
6  その後パレスチナ側は「国際的な枠組みのもとで」交渉する用意があるとい う曖昧な声明を発表したが、アラファト議長は内々では、実質的にはアメリカ −イスラエル案とみなすべきクリントン案は、昨年7月のキャンプ・デービッ ト会談で拒否した案より少しばかりましなだけだと考えている。アラファト議 長がホワイトハウスに宛てた詳細な回答を求める手紙いいかげんなものではな かった、と彼の側近は主張する。アラファト議長はバラク首相を信頼していな い。パレスチナ側は、バラク首相が公式に大胆な提案をしておきながら、交渉 が始まると手のひらを返すことがままあることに不満を抱いている。 murky:曖昧な sponsorship:under the sponsorship of : 〜の主催で、〜の肝煎りで marginally:わずかに、かろうじて、少しばかり frivolous:取るに足りない、不真面目な
7  バラク首相は自らが調印した合意内容を実行に移すことができるのか、アラ ファト議長が懐疑的になる気持ちも分からないではない。2月6日のイスラエ ル首相公選に関する世論調査によれば、バラク首相はリクード党のタカ派、ア リエル・シャロン氏に18ポイントの後れをとっている。もしシャロン氏が勝 利すれば、バラク政権の成果は確実に水泡に帰すだろう。「イスラエルは和平 交渉から自由に手を引くことができるのに、アラファト議長は身動きできない でいる」と、あるパレスチナ高官は心配する。 deliver on : 〜を果たす stuck, be : 行き詰まる、手も足も出ない、立ち往生する fret:苛立つ、イライラする、心配する
8  クリントン大統領はパレスチナ側に圧力をかけたり、アラブ諸国の支持を取 りつけたりするため、何本も電話をかけた。先週の電話で大統領は「この最高 のチャンスを逃せば、あなたの名が歴史に刻まれることもなく、将来にわたっ てパレスチナ人から恨まれるでしょう」と、重々しい口調で述べた。アラファ ト議長は受話器を置くと、側近に向かって、「まるで脅しだ」と、軽蔑しきっ た表情で唇をゆがめた。クリントン大統領が電話をかけた他のアラブ諸国の指 導者らは、クリントン案への支持を表明した。しかしアラファト議長の上級顧 問らがタイム誌に語ったところによると、こうした指導者の多くが非公式には、 自国での国民デモを恐れ、米仲介案についてバラク首相と交渉しないようアラ ファト議長に求めているらしい。 curse:悪口を言う、のろう adviser:顧問
9  しかしクリントン大統領は、バラク首相とアラファト議長の時計が最後にピ タッと合いさえすればと、希望をつないでいる。5ヶ月前キャンプ・デービッ トでバラク首相は合意する用意があったのに、アラファト議長はこれを受け入 れなかった。今バラク首相は、和平合意を勝ち取らないかぎり再選は無理だと の計算から、一層の譲歩をする気になっている。今こそアラファト議長は ア ル=アクサ・インティファーダで払った重い代償の果実を国民に示さねばなら ないと信じるアメリカ政府は、彼が今回の交渉を、彼の悲願であるパレスチナ 国家が国際社会に即時承認される最高の機会ととらえているものと考えてい る。 cling to:〜にしがみつく/cling to power : 権力にしがみつく/cling to someone's sleeve : (人)の袖にすがる synchronize: 〜を同調させる、合わせる/synchronize exactly with : 〜と正確に一致する crave:熱望する、切望する
10  ジョージ・W・ブッシュ次期大統領も、クリントン大統領の和平合意仲介努 力にゴーサインを出している。しかし合意に至らないまま1月20日を過ぎれ ば、ブッシュ次期政権の外交チームが交渉仲介の準備を整えるまでには時間が かかるだろうと、アラファト議長も了解している。またもしシャロン氏がイス ラエル首相選で勝利すれば、和平合意が達成される日は決してこないだろう。 アラファト議長はそんな事態を望んでいるのかもしれない。しかしクリントン 大統領が先週の記者会見で慎重に語ったように、「我々はみな期限付きで交渉 に臨んでいる。しかしその期限が何を意味するのかを知っているのは、一握り の人間だけなのだ」 muse:考えにふける、熟考する、物思いにふける、よく考えて言う


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