The virtual Thomas Edison

The virtual Thomas Edison
(12.4.HP.2000)

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今回は INVENTORS & INVENTIONSから  原文はここ
  これは面白い。だけど、英文はなんとも読みにくく書いている

仮想空間の発明王


語彙は主に『英辞郎』Ver.38から抜粋

By RAY KURZWEIL
 

大意

語彙

HP 創造力の過程で機械はすでに一役を担う。やがては対等のパートナーとなる だろう。 equal partner : 対等のパートナー
1 ロボット──MITのキスメットよりも知的なロボット──がやってくる、それ は加速する技術革命の必然の結果だ。計算、通信、脳スキャンそして脳の「リ バースエンジニアリング」の爆発的成長が、急速な小型化と相まって、30年 以内に人間の知性に匹敵するかあるいは凌駕する機械を生み出すだろう。 M.I.T. :Massachusetts Institute of Technology マサチューセッツ工科大学 Kismet :Kismet is an autonomous robot designed for social interactions with humans.、 inevitable result : 当然の結果 technological revolution : 技術革命 exponential growth : 指数関数的成長 brain scanning : 脳スキャンニング reverse engineering : リバース・エンジニアリング,逆行分析,解析調査 miniaturization : 小型化,縮小化 human intelligence : 人知
2 これはいいニュースなのだろうか?それとも進化の頂上にいる人類にとって これは脅威となるのか?創造の世界を機械に委ねるのではないかという、ま だ現実のものではない恐れが、科学界のみならず一般の場でも議論を沸き立 たせている。サンマイクロシステムズの共同設立者であるビル・ジョイは、 いわば「コンセント」の操作権限をもはやもたなくなったときに生じる様々 な危険について書いている。 perch : 高い地位 superiority : 優越,優位性 specter : 幽霊,亡霊,妖怪 cede : 引き渡す control over : 制御 catapult :勢いよく放つ co-founder : 《名》共同創立者 Sun Microsystems : サンマイクロシステムズ,ワークステーションを専門に急速に 伸びてきたコンピュータ・メーカー wide range of : 広範囲の〜,幅広い〜 metaphorical : 隠喩的な
3 こうした哲学的な懸念を弄ぶ前に、機械がどれほど知的で創造性に富むよう 進化しているか調べるのは価値があろう。コンピュータにおいて創造性を測 る有力な方法は自然のやり方を真似することである。特に説得力を持つもの に「生物学的」アプローチがあるが、これは実際にコンピュータ内部で進化 の過程をシミュレートすること。 indulge : 耽る inventive : 発明の才のある,工夫に富んだ paradigm : 模範,実例 emulate : と競う,まねる simulate : 擬態する,シミュレートする
4 ブランダイズ大学教授のジョーダン・ポラックとホッド・リプソンは、最近 単純なロボットを設計するのに「遺伝的」アルゴリズムを利用した。そして その設計されたロボットは別のロボットによって組みたてられた。GEも遺伝 的アルゴリズムを使ってジェット機のエンジンを設計しているが、その進化 シミュレーションでは、人間の設計家だけで作られたものよりも優れた設計 をする。聞くところによれば、マイクロソフト社は、システムリソースの釣 り合いをとるソフトをいくつか、プログラマーだけにプログラムを作らせる のではなく、機械に作らせたという。 Brandeis University : ブランダイス大学 genetic algorithm : 遺伝的アルゴリズム algorithm : 算法,演算手順 assemble : 組み立てられる General Electric : ゼネラルエレクトリック(社)《世界最大の米国の総合電機 メーカー》 jet engine : ジェット・エンジン,噴射推進機関 reportedly : 伝えられるところでは,聞くところによれば system resource : システム・リソース,システム資源
5 もう一つの方法が「神経ネット」を作ること──これはニューロンとその膨 大な相互接続を模倣したもので、非常に単純化されたものであるが、現実世 界の設計上の問題を解決したり、予想もしてないがしかし適切な解答を考え 出すことができるものだ。こうした方法とかそれに関連した方法が、「自動 的に」絵や音楽それに詩を作るコンピュータプログラムに用いられている。 このような模倣の結果は驚くほど有効で、難しい技術的問題や設計上の問題 を解決することもある。しかしながら、これらの技術をいつも使っている発 案者としての人間として、今でも自分がそうした過程を担っているとずっと 感じていると言える;それらは強力ではあるが、単にもうひとつの道具のよ うに思えると。 neural : 神経の neuron : 神経単位,ニューロン interconnection : 相互接続 simplified : 簡易化した design problem : 設計上の問題 come up with : 思い付く,考え付く emulate :まねる design problem : 設計上の問題 in charge of : を掌握して powerful tool : 強力な道具
6 今後  
7 では、自分がコントロールしているという確かな気持ちが変わるはいつだろ うか?また、人工知能が、本当の意味で何か創造的なものを作ることができ ると考えるのはいつであろうか? apparent : 明白な machine intelligence : =artificial intelligence originator : 創作者
8 私が考えるには、完全に創造的な機械が一夜にして出現するのではなく、人 工知能が熟練の階段を登っていくように、段階的に進化し続けるのだろう。 最初のコンピュータは第二次大戦中に設計されたのだが、その設計は紙の上 にペンで書かれ、ドライバーと配線道具を使って手で組みたてられた。今で はコンピュータのデザイナーはグラフィックターミナルに座り高度の設計パ ラメータを指定する。回路図、ボードの配置、それにチップ自体に関して、 何十もの設計段階をコンピュータが行う。そして別のコンピュータが実際に これらの部品を作り組みたてて動くようにする。機械が行っているこの仕事 は20年前なら熟練した技術者や専門家を必要とした。こうした「コンピュー タが補助する設計」ソフトは、現在あらゆる技術部門で用いられているが、 それは建築とか服飾デザインでも同じ。これはオートメーションの歴史の最 新の状況を示しており、このオートメーションはまず人間の筋力の増加から 始まり、最近では精神力を増加させている。2世紀前英国の繊維産業で、自 動繊維機械とともに産業革命が始まって以来、熟練の段階の下位部分の職が 失われ、熟練の段階の上位の新しい(そしてついでながらより興味深くかつ 収入の良い)職が生み出されてきた。この過程が以下のような状況になった のである。つまり、私たちは機械を補助として利用するが、その機械は創造 の過程でさらにいい機械を造るのである。 advent : 出現,到来 overnight : 一夜のうちに in stages : 段階的に progression : 発達 assemble : 組み立てる screwdriver : スクリュードライバー,ネジ回し wiring : 鋼線締結,配線 graphics terminal : グラフィックス・ターミナル parameter : パラメータ,変数 intermediate :中間にある design stage : 設計段階 circuit : 回路 schematic : 回路図,配線略図 layout : 配置 highly skilled : 高度に熟練した skilled engineer : 熟練した技術者 software package : ソフトウェア・パッケージ discipline :専門分野,専門領域 clothes designer : 服飾デザイナー amplify : 増幅する textile machine : 繊維機械 incidentally : ちなみに,付随的に harness : 利用する
9 この10年のうちに、技術的教育を受けてない人でも、複雑な電子的かつ機械 システムを作り出すはるかに洗練された世代の設計ツールを使うことが可能 となるだろう。多くの製品が研究開発部門(少なくとも直接的ではない)に よるものだけではなく、ますます知的になっているWeb調査ツールの助けに よって市場のニーズを理解する専門家によっても設計されることとなるだろ う。消費者でさえ、自分の衣服から家に至るまで、自分自身の製品を設計す るようになる。私たちはこれらの機械を道具とみなしていくだろうが、それ は人間の創造の過程を驚くほど増幅するものとして現れてくる。 technical training : 技術教育 sophisticate : 洗練させる complex : 複雑な mechanical system : 機械システム,機械系 emerge as : 〜として現れる remarkably : 著しく powerful amplifier : 強力な増幅器
10 対等のパートナー  
11 2020年までに、機械は本当の意味でのパートナーとなる。機械は人間の言葉 と文化を十分に理解し、自分自身で流行をチェックするようになる。おまけ に世界の文学とウエブサイトのほとんどを読むスピード(それに忍耐力)を 持っているので(完全なる人の知性をして始めて可能となる識別能力はまだ ないが)、機械は自分で市場の機会を認識し、私たちの注意を促し、自らの 設計を提示する。そのとき私たちがやることは、機械が作り出したものを、 仮想現実でシミュレーションするかもしくは迅速に見本を作る機械によって 作られた実際の現物で試してみること。こうなれば、人間と機械の創造性の 境界は確実に曖昧になる。 collaborator : 協力者 trend : 流行 on one's own : 自分で literature : 文学,文献 albeit :たとえ〜でも discernment : 識別 try out : 試してみる physical product : 物的生産物 prototype : 試作(品) blur : にじむ
12 30年もすれば、機械は人間と同程度の知性を持つようになる。2030年までに、 ハードの面では、人間の脳の記憶及び処理能力の1000倍もの能力をもつコン ピュータを利用できるようになる。容量が大きくなればがたちま人間の知性 の水準になるわけではないが、その頃には人間脳のリバース・エンジニアリ ングも完了しているだろう。人間の知性の様々な面を基にして、強力でかつ 生物学的アプローチで作られたモデルは、人間の思考過程をシミュレートで きるだけではなく、詰まるところコンピュータの補助がない場合の人間の思 考よりもはるかに速く、はるかに高い能力をもって思考できる。 hardware : ハードゥウェア exceed : 〜を凌ぐ process capacity : 工程能力 level of intelligence : 知能程度 reverse engineering : リバース・エンジニアリング,解析調査 biologically : template : 鋳型 simulate human thought : 人間の思考をシミュレートする thought processes : 思考過程 overall capacity : 全能力,総耐荷重
13 では、1000もの作り出された科学者や技術者、それを作り出した現在の発明 者よりも1000倍の能力をもち、1000倍の速さで思考できるそれらは何を成す ことができるのか?何を発明するのか?恐らくまず第一に、自分たちをさら に知的にする技術を発明するだろう(というのも、それらの知性にはもはや 限界というのがないのだから)。「より大きく」より複雑な思考をするため に──そして速く考えるために──、自分たちの思考過程を変えるだろう。 それら「発明者」が100万倍知的になり、100万倍の速さで処理できるように 進化したとき、あるいは進化すれば、1時間に相当する時間が今の1世紀の 進歩に相当するようになる。 inventor : 発明者 accomplish : 成し遂げる for one thing : 例えば thought processes : 思考過程 result in : 〜という結果になる
14 次なる疑問  
15 無論これによって、単なる人間である発明者の私たちがどうやってそれにつ いていくかという問題が生じる。発明者として、私はこの問題につかの間の 興味以上のものを感じている。しかし私の考えでは、こうした発展というの は、なにか未知のものが知的機械に入り込んでくるのではない。それらは私 たち人間と機械の文明の中から現れてくるものであり、私たちが作り出す知 性は、私たち人間の知性から派生したものでありまたその延長でもある。私 たちの体や脳には既に現時点での知的機械が埋め込まれている。取り立てて 言うと、障害を持つ人(例えば、耳の聞こえない人には人工耳)とか、病気 をもつ人(例えば、パーキンソン病の患者には神経系の埋め込み)など。 2030年までに、手術のいらない神経系の埋め込みが広く脳に行われるように なるが、それは何十億もの「ナノロボット」(微小だが知性をもつロボット) が毛細血管を移動して行う。このような無害の神経系埋め込みは、非生物的 知性と直接つながりを持つことで、私たちの精神を絶えず拡大する。 bring up : 持ち出す keep up :遅れないでついて行く alien : 異質な invasion : 侵略 intelligent machine : コンピュータ emerge from : 〜から出現する derivative : 派生した extension : 延長 human intelligence : 人知 cochlear implant : 人工耳,蝸牛殻人工内耳 implant : 埋め込み neural : 神経の,神経系の ubiquitous : 至る所にある,遍在する nanobot : ナノボット microscopic : 微視的な,微細な noninvasive : 健康な組織を冒さない nonbiological :非生物学的な
16 これらは膨大な利益、例えば豊かになるし長生きはするし、また知識は増え るといった利益をもたらす。ほとんどの病気が治るだろうし、環境は綺麗に なり、文盲とか貧困を多少解決することもなる。しかし、こうした恩恵と深 く関わるのが奥深くかつ新たな危険である。新たなる懸念とは次のような疑 問である。「誰がナノロボットをコントロールするのか」とか「ナノロボッ トは誰に話すのか」といったこと。例えば団体(例えば政府とか過激組織な ど)が何兆もの検知されないナノロボットをばらまき、私たちの考えや行動 をモニターし、影響を与え、おまけにコントロールするかもしれない。自己 複製能力のあるおかしくなったナノロボットは非生物学的ガンを生み出す可 能性もある。知的ロボットに関していえば、それらがずっと私たちの忠実な しもべであるとかあるいは友人であると、どう確信できようか? longevity : 長寿,長生き clean up : 浄化する alleviate : 軽くする,多少とも解決する illiteracy : 文盲 intertwine with : 絡み合う extremist : 過激派 undetectable : 気付かれない,検知されない self-replication : 《名》自己再生,自己複製 run amuck : 怒り狂う nonbiological : 非生物学的な intelligent robot : 知能ロボット
17 技術は常に諸刃の剣であり、多大な恩恵と危険を現在考える以上にさらに考 慮する必要はない。大事なことは、こうした発展が単独の研究から生まれて くるのではなく、幾多の努力と競争を経た必然の結果ということである。現 在進行中のこれら技術の発展を阻止するなら、自由な企業活動やあらゆる面 における経済競争を止めなくてはならなくなる。結局のところ、倫理基準、 技術的な「免疫機構」や法律の強化などによって、技術から生じる脅威に対 処するしかないのである。この危険は現実のものであると私は信じてはいる が、これらの危険を軽減し、人間を悩ます古くて新しい問題を私たちは克服 するだろうと楽観視している。この惑星上の知性が進化するにあたり、人間 と技術の融合が次の段階となるのは必然的なのである。 double-edged sword : 諸刃の剣,両刃の剣 peril : 危難 emerge from : 〜から現れる isolated : 孤立した inevitable result : 当然の結果 repeal : 取り消す,廃止する free enterprise : 自由企業 visage : 顔つき,容貎 economic competition : 経済競争 ongoing : 進行中の have no choice : 選択の余地がない address :取り組む ethical standard : 道徳の基準 immune system : 免疫機構,免疫系 law enforcement : 法の執行 hazard : 危険を引き起こす要因 ameliorate : 改善する,改良する age-old problem : 古くて新しい問題 distress : 苦痛 merge : 融合する inevitable : 必然的な
18 発明の才に富むカーツワイル inventive : 発明の才のある
19 MITで、レイ・カーツワイルは、発明に取り組んでいるとよく授業をすっぽ かすのでファントムというあだ名をつけられた。彼のさぼり行為は報われた。 今年初め、クリントン大統領がこの52歳になる生粋のニューヨーカーに技術 栄誉賞──ノーベルコンピュータ部門に相当──を授与したのだ。折衷的な カーツワイルの経歴、それに科学を実際的な──ときに人道的な──応用と 結びつける傾向はトーマス・エジソンと比較したくなる。 phantom : ファントム,幽霊 skip : さぼる work on : に取り組む pay off :報われる eclectic :折衷的な propensity : 傾向,性向,性癖
20 この比較はそれほど強引でもない。16歳のときにはカーツワイルは始めて自 分のコンピュータを作り、IBMにソフトを売った。彼の最初の画期的な機械、 カーツワイル読書機は、目が見えない人が、文字を認識する光学スキャナー にページを送り込むだけで、どんな文章も読めるようにするもの。そうする とコンピュータが文字を「声に出す」のである。1982年、スティービー・ワ ンダーの強い依頼で、豊かなオーケストラの音を正確に再現できる、最初の シンセサイザーとなるものを作り上げた:現在これはポップミュージシャン の間で広く用いられている。 farfetched : こじつけの major breakthrough : 大きな進展 optical scanner : オプティカル・スキャナ synthesizer :シンセサイザー《電子音響合成装置》
21 音楽教授と画家の息子であるカーツワイルはテレビのゲーム番組、私の秘密 に10代のとき登場(その番組で、コメディアンのヘンリー・モーガンはカー ツワイルの「秘密」の装置を推量した──「聴いた」ことのある音楽を基に してオリジナルな音楽を作ることのできる装置。大学ではカーツワイルは、 ピアノを弾き、詩を書き、リリアン・ヘルマンと共に創作劇を勉強した。 game show : ゲーム番組 comedian : コメディアン,喜劇俳優 Hellman :ヘルマン Lillian Hellman (1905-84) 《米国の劇作家; メロドラマ的 ではあるが, 知性的なくろうと好みの芝居を書いた; 人気探偵作家 Dashiell Hammett の愛人》
22 有名な哲学教授ジョンR・サールはカーツワイルの先見性を「途方もない」と 言ったこともあるが、1990年代のコンピュータネットワークの発展に関する 彼の予測のいくつか──コンピュータがチェスの世界チャンピオンを負かす というのは記憶の新しいかな?──ものの見事に的中した。 renown : 有名 philosophy : 哲学,哲理 vision : 先見,先見の明,洞察力 preposterous : 非常識な,ばかげた prediction : 予測 dead on : まさにそのとおりで,完全に正しく


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