Misery Loves Company

Misery Loves Company
(9.4.P25.2000)

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今回は ASIA から
 

不運は続く


語彙は主に『英辞郎』Ver.33から抜粋

By TAKASHI YOKOTA Miyake Island
 

大意

語彙

P25 もう勘弁!日本の伊豆諸島は次々起こる信じがたいほどの災害に揺れ動いて いる。 Give me a break! :(冗談・悪ふざけ・嘘は)もうやめてくれ,勘弁してくれ mind-boggling : 肝をつぶすような series of : 一連の,重ね重ねの natural disaster : 自然災害
1 いつもは三宅島には自然の恵みがある。東京から飛行機で45分、伊豆諸島最 大のこの島は、サファイア色の太平洋の海、サンゴ礁、イルカ、それに温泉 に惹かれて毎年何千人もの日本人観光客がやってくる行楽地だ。しかし今年 の夏、自然は気が変わったらしい。ありとあらゆる災害がこの島を襲った: 地震、火山の噴火、台風、土石流──ないのはイナゴの大発生だけ。立て続 けに起きる災害に島民は疲れ果て、経済は悲鳴をあげている。先月、最悪の 事態は終わったと地元民が思ったまさにそのとき、再び災害が起きた。異常 に活発な雄山が4回爆発し、爆発はこの夏6回となった。「みんな後始末で 疲れているんだよ」と27歳になる食料品店の店員Go Asanuma。「心配はなく ならないよ」 playground : 行楽地,活動の場 sapphire : サファイア色(の) coral reef : サンゴ礁 dolphin : イルカ hot spring : 温泉,温泉場,温泉地 swing : 回転,旋回 pummel : さんざんに打ちのめす,猛撃する natural calamity : 自然災害,天災 earthquake : 地震 volcanic eruption : 火山爆発,火山噴火 mud slide :土砂崩れ,土石流、 plague of locusts : イナゴの異常大発生 hyperactive : 異常に活発な outburst : 噴出 aftereffect : 後遺症 free from : 〜がない
2 火山のふもとで生活するというのはこんなものだろう。6月の末から火山活 動によって13,000回以上の地震が伊豆諸島を揺さぶっており、島民は不安で 夜も寝られない。活動が始まったのは6月で、小さな揺れがあったが、伊豆 諸島の三宅島他6島ではいつものことであった。約2,200人の住民──島民 の58%──が、2時間以内に大爆発が起きそうだという当局の警告があり避難 した。数日後、それは当局の過剰反応だと思われたため、避難した人たちは 家に戻ったが、さらに大きな揺れがあった;7月8日、雄山の山頂が吹き飛 んだ。 tremor : 弱い地震 volcanic activity : 火山活動 jolt : 急に揺さぶる anxiety : 懸念 insomnia : 不眠(症) archipelago : 群島 evacuate : 避難する authorities : 当局 overreact : 過剰反応する evacuee : 疎開者,避難者
3 次週も噴火が続き、野球場の8倍の広さに一杯になるほどの噴煙と灰、それ に岩屑を吐き出した。「灰の世界に住んでいるようだった」とAsanuma。10日 後に大雨が降り、堆積した灰が膨大な土石流に変わって、森林、電柱、それ にガードレールを帯状に破壊し、海岸まで巨礫を押し流した。そして8月10日。 島民がやっと土石流の後始末をつけたそのとき、さらに大きな爆発が起こり、 またもや634人が避難を余儀なくされた。 spew : 噴出する fume : 煙,煙霧 debris : 岩屑,崩壊堆積物 baseball stadium : 野球場 heavy rain : 豪雨 mud slide :土砂崩れ,土石流 swath :一区画,帯状を成すもの,特定の地域 telephone pole : 電柱 guardrail : ガードレール wash away : 押し流す boulder : 巨礫,岩石 resident : 在住者 clean up : 後片付けをする
4 「これがいつ終わるかわからないのでは希望も持てないよ」とHukue Hayakawa。 65歳になる彼女は、新たな不安を抑えるために夜寝るときは睡眠薬に頼って いる。泥流はHayakawaの家を襲い、裏庭は灰で埋め尽くされ、家ももう少し で押し流されるところだった。良い面はと言えば、次の災害時に備えて残さ れた泥で土嚢を何百個も作れること。8月18日、再び火山が爆発。Hayakawa は隣人と共に東京に避難することとなる。先週、教育委員会は生徒児童327人 を避難させると発表 keep up :保持する,維持する resort to : 手段として〜に訴える sleeping pill : 睡眠薬 newfound : 最近著しくなった,新発見の mud slide : 土砂崩れ,土石流 inundate : 氾濫させる backyard : 裏庭 sandbag : サンドバッグ calamity : 災難,不幸な出来事
5 島民にとって地震は珍しいものではない。また雄山は20年間という半周期的 サイクルで活動してきた。最近の本格的爆発は1983年に起こり、そのときは 溶岩が山腹を流れ落ち建物400棟を飲み込んだ。今回の火山活動では、地下の マグマ──溶けた岩──は山頂に向かって登ったものの爆発せずに沈下した。 このため山の一部が陥没。科学者は混乱し、頻繁に起きる地震と造構運動を この異常なマグマの活動によるものとした:つまり、次に何が起きるか予想 は難しいというのだ。気象庁火山部次長のHitoshi Yamasatoはこういう: 「これほど長く続く理由が分かりません。いつ終焉するか分からないのです」 act up : 再発する cycle : 周期 full-scale : 完全な,徹底的な lava : 溶岩 pour down : 土砂降りに降る,吹き出る engulf : 飲み込む volcanic activity : 火山活動 recede : 引込む,退く spill over : 溢れ出る cave in : 陥没する tectonic movement : 造構運動 deputy director : 次長 meteorology : 気象学 figure out : 理解する,見当がつく
6 三宅島の経済にとってはこれは追打ちをかけるニュースだ。普通なら今は観 光シーズンで掻きいれどき。去年までこの海岸には7月、8月で30,000人もの 行楽者を集めていた。しかし相次ぐ災害で観光客は恐れをなしてしまった。 島の観光協会によれば、観光客の減少は90%という。 rake in : (金を)かき集める previous year : 前年 as many as : 〜もの数の vacationer : 行楽客,休暇を過ごす人 spate of : 相次ぐ,続発する
7 まさかと思うだろうが、事態はさらに悪化するかもしれない。伊豆諸島で更 なる地震が起きる可能性を否定できないし、その地震は震度6という大きな ものとなるかもしれない。台風シーズンが間近であり、泥流の脅威が増して いる。これを最後に島を離れるには十分すぎるほどの理由だ。だが、三宅島 の住民は聞き入れないだろう。「私は離れません。ずっと島から出るってこ とは少なくともありません」と62歳になるKanemoto Ikedaは言う。「自分が 育ったところなんです。違う土地で一から始めることはできません」 rule out : 除外する quake : 地震 Richter scale : リヒタースケール,リヒター値,マグニチュード表示用 threat : 脅威 mud slide : 土砂崩れ,土石流 for good : いつまでも,これを最後に
8 次々と起こる災害にもめげず、伊豆諸島のひとたちは互いに助け合って苦難 を乗り越えようとしている。島の北部がもっともひどく被害を受けたのだが、 その厚く積もった粘土のような灰を取り除く手伝いをしようと、島全体から 人々が集まってきた。神津島では、住民2,277人の10分の1に避難命令がでた。 しかし実際に災害対策センターに行ったのはほんのわずか;友人や親戚と共 に、島の安全な場所で過ごしている人が多い。新島の避難民52人も大体そう である。「島というのは大規模な家族のようなものです」と神津島の村民ホ ールの職員Yoshiyuki Umeda。「お互い見捨てたりしません。どこか他の土地 で新しくやり直すのが難しいと分かっていればなおさらです」浜辺や温泉だ けで人々が島に残るのではないのである。 multiple : 複数の,複合的な make it through : 何とか〜を切り抜ける ordeal : 試練 hard-hit : ひどい打撃を受けた,被害の大きかった clay :粘土 emergency center : 非常災害対策本部 hot spring : 温泉


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