Parking Lot for UFOs

Parking Lot for UFOs
(8.21-28.P48.2000)

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今回は Japan から
  ちょっと信じられないような羽咋の話

UFOの駐車場


語彙は主に『英辞郎』Ver.33から抜粋

By SACHIKO SAKAMAKI Hakui
 

大意

語彙

P48 余り知られていない日本の町が異星人大歓迎──観光客も歓迎 obscure :辺鄙な、 put out the welcome mat :大歓迎する extraterrestrial : 地球外の,宇宙からの
1 能登半島、日本海に突き出たこぶし状の棚田、そこは本当に辺鄙な場所に思 われる──が実は異星人が来るのを待っているのだ。なぜかと言えば、ここ 羽咋では彼らを公式に出迎える建物が建てられた。人呼んでコスモアイル羽 咋。国のお金4,800万ドルで建設された巨大な金属製のドームだ。そこには滑 走路はない:ガランとした駐車場がそれに代わる。 Noto Peninsula : 能登半島 knuckle : ナックル,げんこつ terrace paddy field :棚田 jutting : 突き出た wait until : 今に見てろ〜だからな dome : 丸天井,丸屋根 government money : 政府資金 airstrip : 滑走路,小空港,空港 parking lot : 駐車場
2 この道の向こうにあるマクドナルドではなく、その場所に着陸すればいいの を異星人はどうやって知るのだろう? UFO博物館と市立図書館らしきものが 中心部にあり、その外側に長さ26mの1960年代のアメリカのロケットがある。 ドームの中にあるのは、アポロ宇宙船の複製、月及び火星の試運転に使用さ れたローバーの試作品、1967年、ソビエト宇宙飛行士が乗船した現物のヴォ ストーク号。異星人がハリウッドに詳しい場合も考えてか、トム・ハンクスが アポロ13号という映画の中で宇宙服をしまっていたトランクもある。「UFO を歓迎する場所が地球上に1箇所ぐらいあっても悪くはないでしょう」と ここの館長Josen Takano(44)は言っている。 touch down : 接岸する,着陸する technically : 厳密に municipal library : 市町村立図書館 replica : レプリカ,複製 command module : 司令船 rover :ローヴァー《英国 BL 製の中上級乗用車》 prototype : 試作(品),見本 practice run : 試運転 actual : 実際の Vostok :ヴォストーク《ソ連の一人乗り有人衛星船;第1号は1961年打上げ》 cosmonaut : 宇宙飛行士 prop : 小道具 space suit : 宇宙服
3 注意、ロズウェル空軍基地。羽咋はマチュピクチュとかデヴィル山ほどはUFO の出現場所として知られているわけではないが、なんと言ってもこの町は政 府基金で大きなUFO博物館を建てているのだ。なぜ羽咋かって?UFOマニアを 惹きつけるほど知られてはいない。5年前、空に青い火球が発見されたのは 確かで、地元の新聞にも載りはした。しかしこれは北は秋田東は水戸でも見 られた現象であり、その後天文学者によって隕石と断定されたもの。問題と すべきは、このようなプロジェクトが日本の片田舎でなぜ持ちあがったのか ──これに対する答えがまったく地球的、極めて政治的、そして非常に日本 人的なのだ。 Roswell :米国 New Mexico 州南東部の都市;Walker 空軍基地の所在地 Machu Picchu :マチュピクチュ《ペルー中南部のインカ都市遺跡》、 Devil Mountain :デヴィル山《AUYN-TEPU の別称,アウヤンテプイ 《ベネズ エラ南東部, Caroni 川の東にある 約 32 km にわたる台地》 government money : 政府資金 magnet : 引付けるもの,磁石 fanatic : マニア,熱狂的信者 fireball : 火柱,火球 local newspaper : 地方紙 phenomenon : 現象 astronomer : 天文学者 meteorite : 隕石 wholly : 完全に,全く terrestrial : 地上の distinctly : 際立って,はっきりと
4 博物館はTakanoの発案だ。彼はもともと技術者だが僧侶でもなんでもこなし てきた。早稲田の学生だったとき、Takanoはテレビの科学番組の台本を書き、 それがUFOに興味をもった最初である。また羽咋出身の彼は、興味をそそる 羽咋伝説を詳しく述べる。武士の時代に、奇妙な乗り物が町の外の山の上 を舞っていたという話だ。その伝説によれば、僧侶の使うシンバルの形、後 に円盤と言われる形状であったという。Takano自身はUFOを目撃したことは ないが、徐々に地球外知的生命体の存在を信じるようになってきた。1983年、 主なる繊維産業が絶えようとしているこの活気のない故郷に、宇宙人が活気 を与えてくれるのではないかと彼は考えた。東京でのテレビの仕事を辞め、 博物館の話を町の人々に持っていき資金獲得の活動を始めた。1993年に資金 は集まった──半分は東京の自治省から、残りは市の財源からである──そ して1996年博物館はオープン。大当たり:毎年70,000人の人が訪れている。 brainchild : 案出されたもの,発案物 by training : 教育を受けた jack-of-all-trades : 《名》よろず屋,何でも屋 by experience : =from experience,経験から monkhood : 修道士 Waseda University : 早稲田大学 script : 台本 recount : 列挙する,数え上げる intrigue : 興味をそそる legend : 伝説 craft : 航空機 hover : 空中に舞う cymbal : シンバル flying saucer : 空飛ぶ円盤 extraterrestrial intelligence : 宇宙人 give life to : 〜を活気付ける main industry : 主要産業 textile : 繊維 townsfolk : 町の住民 funding : 資金調達 come through :成功する Home Affair Ministry :《組織名》自治省、 coffer :金庫,財源
5 Takanoが展示する物は、マニア向けのものではない。「ここは知的にUFOを扱っ ている、世界でも唯一の博物館です」と強調する。展示にエイリアンの遺体が 欠かせないのはもちろんだが、目玉品のひとつにビデオを流すブースがある。 そこでは真面目な顔をした科学者が、地球外知的生命体探求、いわゆるSETIと して知られる国際的な試みを述べている。それでもなお、この建物の2階の 小さな図書館には、真面目なものから軽いものまで、Takanoが集めた何千も の英語で書かれた資料がある。 exhibit :展示品 lunatic fringe : 熱狂的支持派 lowbrow : 教養のない(人) requisite : 必須の corpse : 死体,死骸 booth : ブース,展示会・ショーなどの1区画 video screen : ビデオの画面 sober : 真面目な extraterrestrial : 地球外の assemble : 集める documents : 文書 lighthearted : 気楽な;楽天的な
6 日本にはかなりのUFOマニアがいる。ラエリアンというのは1970年代にエイリ アンと接触を持ったと言われているフランスのジャーナリストにちなんで名 づけられた名称だが、日本には熱烈なラエリアン信奉者が4,000人いるという。 (彼らの揺るぎ無い信念:遺伝子改変により、人類はエイリアンが創り出し たもの)Takanoの友人の一人は、90年代初頭、UFO公認で参議院選挙に出馬し た。地球を他の惑星に解放しようというのが彼の公約であった。しかしなが ら、概ね日本人がUFOを信じる理由は他の国の場合と似たようなものだ:一時 の熱狂とか、Xファイルとか未知への期待が混ざり合ったもの。「若者たちの 多くが、UFOや超常現象を信じていると言います」と国学院大学の宗教学教授 のNobutaka Inoueは言う。「だけど、単に神秘的なものが欲しいだけなんです」 fair share : 公正な取り分,正当な分け前 freak : 奇人,変人,〜が大好きな人1》その,例の,《定冠詞-2》《特許》前記〜 name after : 〜にちなんで名付ける allegedly : 伝えられるところでは adherent : 信奉者,支持者 genetic : 遺伝子の national parliament : 国会 party ticket : 公認 platform :政治要綱 blend : 混合 faddishness :一時的流行[熱狂];気まぎれ,酔狂、 X-Files : 人気テレビドラマ,主役はスカリー(Scully)捜査官 paranormal : 科学的に説明できない,超常現象 professor of religion : 宗教学の教授
7 ある意味で、4,800万ドルかけたUFO歓迎は能登半島ならではのものである。 飛騨と白山がこの地域を本州の他の地域から切り離している。能登の人々は 孤立には慣れているし、また海岸に変わったものが打ち上げられるのにも慣 れている。「能登の人たちは長らく外国の人を歓待してきたのです」と家政 学院で能登伝説を研究しているTadao Kobayashi。「戦士のヘルメットといっ た外国の品物を神社に納めているのですよ。他の世界からの訪問者があって もすぐに信じるかもしれません」 make sense : なるほどと思える wash up : 浜に打ち上げる folklore : 民間伝承,民俗学 warrior : 戦士,武士
8 能登半島、エイリアン、UFO:論理的なつながりは薄いけれども、この道の向 こうにある似たような話ほど荒唐無稽ではない。Oshimizuの近くには、聖書 に現れるモーゼの墓があり参拝できる。ガイドを頼めば、68歳になる農夫 Hiroshi Kashinoが丘の上まで連れていってくれるし、モーゼの墓の記念銘板 を見ることができる。Koshinoはたまたまその丘の持ち主だった。モーゼのザ クロワインやモーゼザクロジャムが町で買える(ザクロは地元産)モーゼが Oshimizuに埋葬されているとどうして信じられるのかと尋ねれば、1930年代 に出版された本がその典拠だと返答されるだろう。そこには、シナイ山を 「空中に浮揚する船」で立ち去った預言者はOshimizuに落ち着いたと書かれ てある。(この同じ著者は、キリストが日本の北部である青森県に埋葬され たとも言っている。そう、イエスの観光センターがあるのだ)モーゼが中東 を離れたなんてOshimizuのひとはこれっぽっちも信じてなくてもかまわない。 「これは町の復興のためなんですから」とKoshino。 logical : 論理的な,道理にかなった tenuous : (関連・関係が)薄い grave : 墓 biblical : 聖書の,聖書に現れる prophet : 予言者 plaque : 額,飾り版 resting place : 墓,墓場 pomegranate : ザクロ(の実) chapter and verse : 典拠 prophet : 予言者 depart : 立ち去る revival : 復興
9 そう、これがこのプロジェクトのすべてを言い表している。日本政府は、消 えゆく地域の経済活性化にはポンと資金を出すし、おまけに羽咋は現森善朗 首相の選挙区に近いということもある。日本ほど巨大なポークバーレルを持っ ていれば、ときとして思いもかけない人がスペアリブを食べていたりする。 羽咋にUFOが実際着陸すればそれこそ驚きだろう。もっとも──商売には悪 くはないがね。 easy touch : 金儲けに利用されやすい人 constituency : 選挙区 pork barrel : 豚肉保存用の樽,特定の議員[選挙区]だけに利益がある助成金[国庫 地方交付金・政府事業・地方開発補助金] unlikely : 思いもよらない sparerib :スペアリブ《豚の肉をほとんどそぎ取ったあとの肋骨》


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