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大意
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語彙
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BY ALICE PARK
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新しく発見された化石が示すのは、小さく樹上に住む祖先
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ancestor : 祖先
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重さはひとつかみのピーナッツほど、平皿状の大きな目、米粒ぐらいしかな
い足で多湿なアジアの多雨林の高い枝先を行き来している。この臆病な夜行
性の生き物は昆虫や花の蜜を素早く体が許す限り飲み込み、その間、ふくろ
うなどの夜行性の食肉動物の餌食にならないようにしている。エオシミアス、
「暁のサル」──ミッシングリングに相当する霊長類という専門家もいる──
に会ってみよう。
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no more than : 〜しか〜ない、
flit :かろやかに飛ぶ,ひらひら飛回る、
treetop : 樹木の頂部、
humid : 多湿の、
rain forest : 多雨林、
rice grain : 米粒、
nocturnal : 夜行性の、
nectar : 花蜜、
predator : 食肉動物、
owl : フクロウ、
primate : 霊長類、
equivalent of : 〜の同等品、
missing link : ミッシング・リンク
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4,500万年前に生存していたエオシミアスが先週ニュースになった。生
命の歴史において、この小さな動物が重要な分かれ目にいたということを示
す新しい化石を古生物学者が明らかにしたからだ。ネイチャー誌に寄せられ
た報告によると、この種から直接にその後の進化の系統樹が始まったという。
一つの枝が原猿とか下位霊長類、つまりキツネザルとかガラゴになり、もう
ひとつの枝が真遠類とか上位霊長類、つまり大小のサルや人類になった。
エオシミアスは系統樹のなかで最初の真遠類の種の可能性がある。
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paleontologist : 古生物学者、
disclose : 明らかにする、
critical : 重要な,決定的な、
juncture : 接合点,接続,転機、
branching : 分岐、
limb : 手足,大枝、
prosimian : 原猿、
lemur : キツネザル、
bush baby :ガラゴ《アフリカ南部のキツネザルに近い小型のサル》、
anthropoid : 真猿類の
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証拠となるのは中国中央部で1995年に発掘が始まった小さな足首及び骨
の化石。発掘したものを入念に顕微鏡で解析した北イリノイ大学のダニエル・
ゲボたちは、真遠類とそれのより原始的な祖先に共通な特徴をもつことを確
認。「最も初期の真遠類の化石と原猿との間には大きな溝がずっとありまし
た」とゲボ。「これまでに発見された化石は真遠類そのものか、もしくは生
粋の原猿です:その中間に位置するものは発見されたことはありません。
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fossilize : 化石化する、
ankle : 足関節,足首、
foot bone : 足骨、
painstakingly : 労を惜しまずに、
feature : 特徴、
anthropoid : 真猿類の、
forebear : 先祖、
prosimian : 原猿
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ゲボたちは次のように推測する。エオシミアンは足の骨が真遠類に似た構造
だが、それだと樹上生活する低位霊長類に典型的な飛んだりしがみついたり
する行動から、その後の進化に現れてきた4本足での歩行へ移行しやすくな
る。
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speculate : 推測する,憶測する、
leap :飛び跳ねる,跳ぶ、
cling : しがみつく
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しかし、ゲボは、エオシミアスをサルやヒトの共通の祖先と断言するためには
足骨以上のものが必要なことを認めている。実際、エオシミア
スはメガネザルの方に近い可能性があるという専門家もいる。このメガネザ
ルというのは、サルからヒトに至る進化の系統においては早くから枝分かれ
している。「今のところ決定的な証拠はない」と論ずるのは、ニューヨーク
市立大学レーマン・カレッジの人類学者エリック・デルソン。眼窩と額がくっ
ついている頭蓋骨が丸々見つかれば納得しますと言う。(対照的に、キツネ
ザルではその二つの間に間隙がある)
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foot bone : 足骨、
tarsier : メガネザル、
split off : 分離する、
smoking gun : 決定的証拠、
anthropologist : 人類学者、
City University of New York :ニューヨーク市立大学《1961 年 New York 市内
の自治体の補助をうけていた 17 のカレッジが統合されて成立; 略 CUNY; Graduate
School, University Center, に古くからの 4 つのリベラルアーツカレッジ,
6 つの 4 年制カレッジ, 7 つの 2 年制コミュニティーカレッジからなる》、
skull : 頭蓋骨、
fuse : 連合する、
eye socket : 眼球孔,眼窩、
forehead : 額、
lemur : キツネザル、
gap : 裂け目
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発掘を続ければ、化石が豊富な中国の現場で目的の物が得られるという希望
をゲボたちは持っている。しかしそういかなくとも、進化の黎明期における
サルの小さな足により、私たち霊長類の前足がどのようであったかというこ
とがこれまでで一番よく分かるようになったのである。
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excavation : 発掘、
turn up at : 〜に現れる、
site : 遺跡,現場、
dawn : 夜明け、
primate : 霊長類、
forebear : 先祖
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