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大意
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語彙
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By DONALD MACINTYRE Tokyo
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株主の権利を擁護する異端児が、敵対的買収を開始し企業の体質を揺さぶる
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cozy : なれ合いの、
maverick : 異端者、
defender : 防御者、
hostile takeover : 敵対的買収、
takeover bid : 株式公開買い付け
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村上世彰は株主の権利と自由市場についてまるでアメリカ人が話し
ているかのようにその信条を語る。これが、通産省という細かく日本の経営
を指示し企業を甘やかしてきた悪名高き機関に16年以上務めてきた官僚の口
から出たものとしれば驚くことだろう。しかし、40歳になる村上の信念
は深いところにある。彼が10歳のとき、父親が100万円、今の為替レートで
10,000ドルを彼に与えた。使うことを決めたときの場合にと無条件の許可も
与えたのである。この少年はすぐさま出かけ、日本酒製造の株を購入した。
大学時代、投資に異常に情熱を持っていることで知られていた。通産省では、
資本主義のもっとも酷な面に関する専門知識を伸ばした:合併と買収だ。
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preach : 説く、
gospel : 信条,福音、
free market : 自由市場、
bureaucrat : 官僚、
infamous : 悪名の高い、
micro-managing : 経営者が細かいことまで指示する経営の、
coddle : 甘やかす、
conviction : 信念、
run deep : 根深い、
exchange rate : 為替レート、
carte blanche : 白紙委任状,無条件の許可、
see fit to :〜しようと決める、
brewery : 醸造所、
develop expertise : 専門知識を伸ばす、
merger : 併合、
acquisition : 企業買収
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先週再び慣例をあざ笑うかのように、村上は昭栄という少し知られた電
子機器と不動産の会社に敵対的買収をしかけた。村上は今、MAC Corp.
というM&Aコンサルタンの社の社長であるが、昭栄の株価が低迷していること
に対して経営陣を非難。彼は昭栄株一株に対して9.5ドルを申し出たが、これ
は前日の株取引の終値より14%高いものだった。敵対的買収というのが滅多
にない国で、これは驚くべき行為である。しかし、村上の目標は単に昭栄
というのではなく、もっと大きい。この元官僚は、日本全国の経営陣を目覚め
させようとしているのだ。この国の硬直化した経営陣は株主を無視し彼らの資
金を無駄づかいしている、と村上は非難。革命の口火となることを彼は期
待している。「経営体質を変えなければなりません。日本企業は市場ではない
のです。会員制のクラブになっているのです」と彼は言う。
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flout : を嘲笑する、
convention :しきたり,慣例、
hostile takeover : 敵対的買収、
takeover bid : 乗っ取り入札,株式公開買い付け、
real estate company : 不動産会社、
consulting firm : コンサルタント会社、
lambaste : こきおろす,非難する、
sluggish : 不活発な,停滞した、
stock price : 株価、
shake up : 目覚めさせる,覚醒させる、
boardroom : 役員室、
sclerotic : 硬化した、
management system : 経営組織,経営方式
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昭栄に対する買収は、こうした敵対的行為を防ぐために作られている方式を
揺さぶった。望ましくない外国からの参入を寄せ付けないというのがその目
的のひとつなのだが、日本の企業は長年系列間でつまり複合企業内で互いに
株の持ち合い、自分たちを安全な状況に置いていた。欧米流の企業買収は事
実上不可能だったのである。乗っ取りやというのはたいていは、長期的な収
益を考える投資家というより株価の値段をつりあげ短期的な収益を得ようと
する悪童とみなされてきた。
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thwart : に反対する,邪魔をする、
ward off : 避ける,寄せつけない、
suitor : 求婚者,請願者、
cocoon : 繭、
swap : 交換、
conglomerate : 財閥,大企業、
Western-style : 《形》欧米流の、
raider : 企業買収家,乗っ取り屋、
dismiss : 片付けてしまう、
drive up : 吊り上げる、
quick buck : 手っとり早い金儲け,あぶく銭
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だが国際化の風が日本を吹き荒れ、従来の関係は崩れていっている。株主は
高利回りを要求し、コーポレート・ガバナンス(企業の統治機構)といった
耳慣れない概念が用語集に加えられている。トムソン金融証券データによる
と、合併買収取引は1年前の175億ドルから1,500億ドルに急上昇。
村上の動きはこれがまだ序の口であることを物語っている。「日本株式
会社を目覚めさせるものとしては、極めて重要な出来事でした」と話すのは
メルリリンチアジア支店のM&A部長のガリー・ステッド。
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globalization : 世界化,世界的拡大、
bluster : 荒れ狂う,猛り狂う、
unravel : 解体する、
corporate governance :企業の統治機構、
lexicon : 用語集、
wake-up call : 警鐘、
call to : 戦闘準備命令、
corporate Japan : 日本株式会社
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昭栄というのはまさに昔ながらの会社である。100年以上前に設立された
会社の系列であり、絹の生産者として繁栄していた。当時は第二次大戦前の
ことであり、日本が世界市場を支配していたのだ。この産業が日本では何十
年も前に死に絶えているにも関わらず、Syoeiが最後の絹工場を閉鎖したのは
1995年である。この会社は建物を残したまま土地を貸しだし、コンピュ
ータのコンデンサーを生産し始めて、少しはうまくいった。しかし、1990年
代を通じて株価は10ドルをはるかに下回る体たらくである。富士銀行とか電
子機器メーカーのキャノンといった好意的な株主は文句を言わなかった──
系列が同じなので、株を持つのは投資としてではなく、企業の関係を強める
ためとみていたのである。過去半世紀、Syoeiの社長は、大胆な経営など無縁
の負債に苦しむ機関である富士から派遣されてきた。先週の村上の買収は
この和気あいあいの世界を揺さぶったのだ。「私たちは何も悪いことはして
おりません。一生懸命やってきたのです」とSyoeiの重役Hiroo Kanegawaは嘆
く。
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flourish : 繁栄する、
get around to : 〜する機会をやっと見い出す、
lease : 〜を賃貸する、
capacitor : コンデンサー、
stock price : 株価、
languish : 衰える,劣化する、
cement : 固める、
business ties : 商売上のつながり、
lament : 嘆く
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新生日本においては、これだけでは不充分なのだ。村上が昨年通産省を
退職しこの会社を調査し始めて、その結果に彼はびっくりした。市場で昭栄
の株を全株買うのに要する費用は6,600万ドル。だがこの会社は売却すると
すれば5億7,000万ドル相当の土地及び株を持っている。つまり含み資産であ
る。村上は株の取得を開始し(今は2.8%を取得)昭栄社長Tanehiko
Kamiuraに接近。会社の資産を活用し株価を活性化するよう話し合おうとした。
何度も拒否されたと言う。先週の記者会見でKamiuraはそっけなくこういった。
「私は社長なのです。投資家一人一人と話す必要はありません」
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look into :を調査する、
flabbergast : びっくり仰天させる、
on the market : 市場に出ている、
hidden asset : 含み資産,隠匿資産、
accumulate shares : 株を集める、
revive : 回復させる、
rebuff : はねつける、
press conference :記者会見、
dismissive :そっけない,高慢な
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これがまさしく村上が戦っている考えだ。週末には昭栄の株価は12ドル
近くまで上昇、村上が提示した額を25%上回った。これにより恐らく今す
ぐ彼が昭栄の重役(あるいは皮肉って昭栄の隠し資産)になることはないだ
ろうが、彼に不満はない。「90%近い成功を収めましたよ」と彼は言う。
「誰もが昭栄について知ろうとし、経営者は変わらなくてはいけません」
改革は着実なものとなろうとしているのかもしれない。
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hidden wealth : 隠し財産、
cynic : 皮肉屋、
achieve success : 成功を収める、
take root : 根が付く,定着する、
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