Up From the Apes

Up From the Apes
(1.17.P40.2000)

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今回は カバーストーリー から
  ちょっと長くて嫌になりましたが、進化というのは興味深いテーマなので、なんとか やれましたね

サルからの進化


語彙は主に『英辞郎』Ver.28から抜粋

By MICHAEL D. LEMONICK and ANDREA DORFMAN
 

大意

語彙

P40 新たな驚くべき証拠により、我々がどのように進化してきたかがわかってきた fill in : 〜に情報を与える
1 創造説支持者やそれを支持する知識人の抗議、あるいはときたま湧き起る、 授業から進化論をなくしてしまおうとするアメリカの教育委員会の試みはあ るものの、科学は長い間、人類は単に動物の一種にすぎないと教えてきた。 とはいえ、これは言葉上のものにすぎないと思われてきた。私たちと動物と の間に一線を引くものは単に明確な差異──言語、文明、技術──だけでは ない。基礎的な生物学でさえ、人類は特別な地位を占めているといっている。 事実上ほとんどの動物には多数の種がある:何十種類ものサルやカモシカ、 くじら、それにタカがおり、地球上で歩いたり、泳いだり飛んだりしている。 カブト虫は言うまでもない。これは何十万もの種類がおり、生物学者J.B.S. ホールデーンをして、この昆虫には神も「大いにお気に召した」に違いない という有名な冗談を言わせたほどなのだ。我々に近い類人猿でさえ4つの種 に分かれ、そこからさらにいくつかの亜種に分かれている。 creationist :(特殊)創造説《種は天地創造の日から今日まで変化していないとする》、 state school : 公立学校、 school board : 教育委員会、 expunge : 削除する、 evolution : 進化(論)、 biology : 生物学、 multiple : 多様の、 antelope : カモシカ、 beetle : カブト虫、 Haldane :ホールデーン J(ohn) B(urdon) S(anderson) 〜 (1892-1964) 《英国の生理学者・遺伝学者》、 quip : 冗談を言う、 inordinate : 過度の,法外な、 great ape : 大型類人猿,類人猿、 fall into : 入る,分類される、 subspecies : 亜種
2 しかし今、この惑星には人類という種はたったひとつしかない。我々が 知るところの単純化された進化という点からすると、これまでもひとつし かなく他にはなかったのだ。多くの人がこう考えている。数百万年前、ア フリカにルーシーとして知られている原人が現れた;そして彼女は自分よ り人間に近い生き物を産み出し、それがより人間に近い生き物へと進化し ていった。2,3回の変異のあと、ついに人類が登場。ネアンデルタール として知られる分岐した亜種を別にすれば、原猿から現代の人類にいたる 道筋は、進化的に役に立たなくなったものに新しく良くなったものが次々 と置き換わってきたものとみることができる。 beget :こしらえる,生じさせる、 in turn : 次々に、 Homo sapiens :人類、 side branch : 側枝、 modern human : 近代人,現代人,現生人類,古代人=early man [human, people]、 succession of : 一連の、 new and improved : 新生して良くなった、 worn-out : 使い古した、 clunker : ぽんこつ車,失敗
3 多少のひいきめがあるにしても満足すべき説であるが、人間の進化を研究す る専門家はこれが完全な間違いであることを長らく知っていた。繁栄してい る動物種の進化には必ずといって良いほど試行錯誤や失敗に終わった枝分か れが含まれるものだ。「人間とて例外ではない」と語るのは、ニューヨーク 市のアメリカ自然史博物館人類学者、イアン・タタソール。「そう考えたい のはやまやまですが」 chauvinistic : 愛国主義の、 dead wrong : 全く間違っている、 trial and error : 試行錯誤、 false start : 誤った第一歩,出だしの失敗、 anthropologist : 人類学者、 Tattersall : 《人名》タッターソール,タッターソル,タタソール症候群、 American Museum : アメリカ博物館、 Natural History Museum :自然史博物館《London の South Kensington の Exhibition Road にある自然史博物館; 1862 年に British Museum の一部 門として設置, 1881 年本館から現在の地に移転; 動物学・昆虫学・古生物学・ 植物学・鉱物学の 5 部門に分かれている》、
4 私たちは、何百万年も前にサルから枝分かれした生き物の子孫であることは 間違いない。だがその後起こったことは、原始的なものから完全なものへと 一様に発展してきたとは言いがたいものだった。人間の進化はむしろ勝ち抜 き戦に近いものがある。有史前のどの時代をとってみても、人類系統樹には 数種の原人──直立歩行の霊長類──がいた。すべてが進化という戦いにお ける競争相手であり、そのなかからたったひとつの種だけが最後に残った。 そしてそれからまたいくつかの種が現れ生存競争をする。ネアンデルタール 人というのは、こうした競争におけるもっとも最近のものというにすぎない。 世界を他のヒト科と分かち合うのは奇妙に感じるけれど、30,000年前にネア ンデルタール人が姿を消してから私たちが唯一の種であったというのは、進 化という観点からすると異常なことである。 split off : 分離する、 subsequent event : 以後の出来事、 elimination : 消去,除去、 prehistory : 前史,有史前、 family tree : 系図,系統樹、 primate : 霊長類、 bizarre : 奇妙な、 aberration : 異常
5 人類という種が複数あるのが普通であり例外ではない、という考えは、一連 の重大発見によってより確実になってきた。1994年以来、新たに4つの種が 人類の系統樹に付け加えられた。一番新しい発見はつい数ヶ月前のことであ る。これらの起源は800,000年前からはるか440万年前にまでさかのぼる。 multiple : 複数の、 series of : 一連の,重ね重ねの
6 科学者たちはこれまでに知られている種の化石もあらたに発掘した。これに よって、人類の様々な祖先の複雑な関係を探ることができる。昨年春、注目 すべき骨が発表されたが、これによると、現代の人類とネアンデルタール人 とがうまく交尾した可能性すらあるという。250万年前までさかのぼって石器 が使用されていたことが新たにわかり、祖先がどのように考え行動していた かということに対して興味深いヒントを提供している。 fossil : 化石、 complex : 複雑な、 sundry : 種々様々な、 skeleton : 骸骨,骨格、 tantalizing :興味をかき立てる、 clue : 手がかり,端緒、 forebear : 先祖
7 こうした発見というのは、人類の種が多様であることをあらためて確信させ るだけでなく、人類の進化という究極の謎の解明にさらに一歩近づくことを 可能にさせるものである:現代の人類に通じる変化とは何だったのか? い つこうした変化は生じたのか、また何故なのか? そして恐らくもっとも興 味をそそるであろうが、私たちはこれからも進化し続けるのか、それとも人 類(賢人)の進化は止まったのか? take place : 起こる、 intrigue : 興味をそそる、 obsolete : 廃れた
8 当分これらすべてに答えが得られるわけではないが、人類の進化史における 重要な節目を専門化は特定している。最初の節目は600万年から400万年前、 サルから枝分かれした頃に起きたもので、二足歩行の発達だ。それはターザ ンが養家であるサルから学んだ歩行などよりもさらに進んだ二足歩行であっ た。 transition : 推移,変遷、 chronicle : 年代記、 bipedalism :二足歩行、 locomotion : 移動,歩行、 adoptive : 養子関係の
9 第二の節目は恐らく250万年前に起きたと思われる道具の発明──単に手ごろ な石を拾うのではなく、意識的に石器を加工すること──と肉食への移行だ。 かくして200万年から100万年ほど前に、脳が劇的に発達し、私たちの最初の 祖先がアフリカで生まれたのである。最後には、ほんの数万年前のことであ るが、人類はこの強力な器官を用いて抽象的に思考することを学び、それは すぐさま絵画、音楽、文学などあらゆる技能を産み出した。これにより人類 はこの惑星の確固たる支配者の座に就くことなったのである。 purposeful : 意図的な、 craft : 手で作る, 巧妙に作る、 stone implements : 石器、 meat eating : 肉食、 organ : 器官、 abstract : 抽象的な、 enthrone :王位に就かせる
10 サルからの分離
5年ぐらい前までは、科学者にわかることといえば最初の人類がいつ現れたか、 ということぐらいであった。分子生物学者が人間とチンパンジーのDNAの違い を測定し、時間と共に変化する遺伝子の割合を平均化した。逆算してみると、 大型のサルと原人が共通の祖先から枝分かれしたのは600万年から400万年前 のことと特定。だがこの説を裏付ける化石は発見されていなかった。最古の 原人として知られるアウストラロピテクス・アフレンシス(アファールの南 で見つかった原人)は、わずか360万年前のものであった。同じ原人で最も有 名なルーシーは、1974年エチオピアの荒涼としたアファール三角形で発見さ れたのであるが、これは320万年前のもの。
ancestor : 祖先、 biologist : 生物学者、 great ape : 大型類人猿,類人猿、 hominid : 原人、 fossil : 化石、 on hand : 手近に,手元にある、 Australopithecus : アウストラロピテクス属,アウストラロピテクス、 Afar-ape :アファール原人《エティオピア Afar 地区で, 米国の人類学者 Donald C. Johanson により発見された 300-350 万年前にさかのぼる原人》、 unearth : 発掘する,発見する、 bleak : 荒涼とした、 Afar triangle :アファール三角形《エティオピア北東部の紅海と Aden 湾の接 するあたりの三角地域; その地形から大陸移動説の証拠とされ, また新大洋の中 心と目されている》
11 その後、1994年と1995年に、エチオピアとケニアで作業をしていた発掘チー ムが、新種の原人を別個に発見したと発表。どちらの発見も400万年の壁を打 ち砕いた。最初のもの──すなわち440万年前で最古のもの──は、ルーシー が発見された場所からおよそ80Km南の、エチオピアのミドルアワッシュで 国際チームによって発掘された。 new species : 新種、 smash : 壊す、 Awash : アワッシュ川
12 全部合わせると、17固体の骨や歯が発掘された。チンパンジーに近いものと 人間の特性とが混じったもので、概してアフレンシスよりもさらに原始的な だったが、これは年代を考えれば不思議ではない:つまりアファレンシスよ りも臼歯が小さく、犬歯は大きく、歯のエナメル質は薄い。こうした特徴は、 かみやすい果物や野菜中心の食生活を意味している。バークレーのカリフォ ルニア大学の古生物学者であり、発掘作業の共同代表者であるティム・ホワ イトが言うには、この新種は、「アウストラロピテクスよりもサルのほうに 近く、他の原人とははっきり違っている」 all told : 合計して、 trait : 特性,特徴、 molar : 臼歯、 canine : 犬歯、 enamel : エナメル質、 fruit and vegetables : 青果物、 paleontologist : 古生物学者、 expedition : 探検
13 この化石の特徴は極めてはっきりとしたものなので、ルーシーが属するアウ ストラロピテクスの系統を広義に解釈してもそれに属するとはいえない。そ のため、研究者はこの新種をアルディピテカス・ラミダス(ardiは地元のア ファル語で土地とか床を意味し、ramidは根を意味する)と名づけた。ホワイ トたちはその後もこの場所でラミダスの化石を見つけたが、きちんとした骨 の解析を終えるまではほとんど詳細を明らかにはしていない。アディス・ア ベバにあるリフトバレー研究所員でラミダスの共同発見者でもあるバーハン・ アスファは:「待つ価値はありますよ」と言っている。 distinctive : 独特の、 site : 現場、 precious few : ごく少数、 methodical : 秩序だった,整然とした
14 見事な標本のひとつに、バークレーの大学院生ヨハネス・ハイル-セラシ(皇 帝とは無関係)が発見した、骨格の一部がある、と彼らも認めている。残念 なことに頭蓋骨の後部はひどい損傷を受けている。この生き物が亡くなった 直後ぐらいに、カバか像が踏んだのであろう。「車にはねられたようにみえ るよ」とホワイトは冗談を言う。しかし、アファレンシスやその後のアウス トラロピテクスなども小さい頭だったが、この種も間違いなく小さな脳を持っ ていた。この部分での進化に関しては、「脳はたいして発展していない」と ホワイトは言う。 specimen :試料,標本、 skeleton : 骸骨,骨格、 graduate student : 大学院生、 skull : 頭,頭蓋骨、 crush : 押し砕く、 hippo :カバ (hippopotamus)、 trample : 踏みつける、 roadkill : 車にはねられて死んだ動物、 quip : 冗談を言う,ジョークを飛ばす、 pint-size : 小さい
15 しかし骸骨には多くの骨があり、ホワイトのチームはそれによってアルディ ピテカスがどういう風に移動していたかというもっと重要な疑問に対する答 えを得ることができるだろう。二足歩行がサルと私たちの祖先を区分する最 初の重大な変化であったと、古人類学者は信じている。半ダースほどの他の アウストラロピテクス類の骨や化石の足跡同様に、アファレンシス(ルーシ ーとその系統)の骨や化石の足跡を研究することで、祖先たちは人類の他の 特徴を獲得するはるか以前から直立歩行をしていたことを既に科学者は知っ ていた──またその二足歩行が人類に特徴を与えもした。 paleoanthropologist : 古人類学者、 bipedalism : 二足歩行、 modification : 改良、 footprint : 足跡、 walk upright : 直立歩行する、 give an edge to :〜を強める
16 一般通念によれば、進化におけるこの躍進が起きたのは、東及び南アフリカ が気候の変化によって密林から開けた草原に変わっていく時代である。そう した環境での直立は祖先に多くの便宜を与えたであろう。周囲の肉食獣をサッ と見つけることができるし、照りつける赤道の太陽にさらされる体表面を少 なくする(また逆に、涼しい風を受けやすい)こともできるし、手が自由に なって食料を運ぶことができる。 breakthrough : 躍進、 dense forest : うっそうとした森林,密林、 grassland : 草原、 predator : 食肉動物、 body surface : 体表面、 surface to : 地対、 scorch : 〜の表面を焼く,〜を焦がす
17 しかしこういった考えには問題もある。ホワイトたちがアラミスという村の 近くの発掘現場で見つけた、化石化した種、化石木、それに動物の骨は、ラ ミダスが住んでいた当時そこは深い密林であったことを示しているのだ。予 備的研究が示すように、原人が二足歩行であったことが判明すれば、このこ とは今までの理論を無効にするものである──ここ以外に同時代の原人の化 石発掘現場が見つかるまでは確かなことは言えないのだが。 petrified wood : ケイ化木,化石木、 animal bones : 獣骨
18 しかし、ラミダスが直立歩行をしてなかったとしても、最近発見された人類 の別の祖先は確かに直立歩行をしていた。ラミダスが話題になって1年もし ないうちに、ケニアの国立博物館のミーブ・リーキィ(有名な化石ハンター リチャード・リーキィの妻)とペンシルバニア州立大学のアラン・ウォーカ ー率いるチームが、ケニアのトゥルカナ湖近くの2箇所の発掘現場で人類の 祖先の化石を発見。新しく発見された原人は420万年前まで遡る古いもの というだけではなく、ある点でアファレンシスに似ている──明らかにそれ よりももっと原始的ではあるが。親族的類似性を考慮して、リーキィとウォ ーカーはこの化石を同じ属、アウストラロピテクス属に区分し、アナメンシ ス(アナムは湖を表すトゥルカナ語)という名をつけた。 led by : 〜を団長として、 Leakey : 《人名》リーキー、 National Museum : 国立博物館、 reveal that : 判明する,明らかになる、 in some ways : ある点では,いろいろな意味で、 primitive : 原始的な、 family resemblance : 家族的類似、 assign : を割り当てる,与える
19 何本かの骨はアナメンシスが、次の古い二本足歩行の原人よりも500,000年前 に確かに直立していたことを物語っている。だがこのアナメンシスは、今の ような形で歩いていたのではない。リーキィが説明するように、「彼らは私 たちのようにうまく立っていたのではないし脚も比較的短かったのです。今 ではそれに匹敵するようなものがないため分からないような移動方法をとっ ていたのです」 underscore : を強調する、 two-legged : 二脚の,2本足の
20 正確には、ラミダスとアナメンシスは人類の進化の枠組みのどこに位置する のであろうか? 後者はアファレンシスの直接の祖先、つまり現代の人類の 直接の祖先だとリーキィは信じている。ホワイトたちは、古い方のラミダス をあとに現れる原人の「姉妹種」と仮に分類している。つまり、私たちの直 接の祖先かまたは、祖先の近親種ということ。ラミダスがどちらになろうと も、サルと人類との分岐に古生物学者が迫っているのは明らかである。「私 たちはいいところにいるんですよ。5年から10年前はこういったことを考 えつきもしませんでした」とホワイトは主張する。「アルディピテカスは現 在のところ、アフリカのサルと人類の共通の祖先として考えられる中で一番 もっともらしいものであるが、その特徴、とりわけ歯を考慮すると、祖先が 現れたのを遅く見積もっている可能性がある。 fit into : 〜に組み込まれる,〜にはまる、 scheme : 枠組み、 modern human : 近代人,現代人、 tentatively : 試験的に、 close relative : 近親者、 paleontologist : 古生物学者、 close in on :〜に迫る,肉薄する、 in the ballpark : 許容範囲内にある,ほぼ正確な、 conceive of : 〜を考え出す,〜を想像する、 assert : 主張する、 postdate : 実際より後の日付にする、
21 祖先に関して言えば、ホワイトのチームは500万年以上前の原人の化石を 発見したとほのめかしている。詳しい調査が終わるまではホワイトは詳細を 語ることは拒んでいる。しかしながら、リーキィとウォーカーは、北ケニア の発掘現場から550万年前の原人の歯2本と、1本歯が残っているあごの 一部を研究中ということは進んで認めている。「それらは多くの原始的な特 徴に関してアウストラロピテクスと似ています」とウォーカーは言うが、こ れらの化石だけでは新種というには証拠が足りない。 as for : に関しては、 refuse to elaborate : 詳しいことは話さない、 jaw : 顎、 fragment : 破片,断片、 embedded : 埋め込まれた
22 最古の人類
彼らの時代が200万年余り続いていたことを考えると、アウストラロピテ クス類は確かに進化の良い例である。だが自然というのは常に変なことをし てしまう。たとえそれがうまく適応した種であってもである。300万年前 から190万年前のどこかで、アウストラロピテクスの変種がいくつか、東 アフリカと南アフリカに忽然と現れた。アフリカーナ、エシオピカス、ロバ スタス、それにボイサイなどである。(事態を複雑にしているのは、最後の 3つの種は、全く異なる種、パランスロパスに属するとする専門家がいるこ と)
life-span : 寿命、 inveterate : 慢性の,常習的な、 tinker : いじくりまわすこと,下手な繕い,不器用な修繕屋、 pop up :ひょっこり現れる,ふっと現れる、 genus :属,種類
23 しかし、彼らがどういう風にして現れ、互いにどういう関係にあるのか、ま たどう進化して何に──進化の袋小路には入っていないもの──なったのか を理解しようとしても捉えどころがなくなってしまった。化石の記録は時代 が跳びまわっているし、東アフリカの原人は南アフリカには出現せず、また その逆も起こっていない。南アフリカのスタークフォンテン洞窟で見つかっ た、極めて保存状態の良い骸骨はこれらすべてを変えてしまうかもしれない。 少なくみても330万年前と思われているこの骨はアファレンシスに属する ものかもしれず、そうだとすると、この地域で発掘された最初のルーシーの 種となるかもしれない。しかしその骸骨はまだすべてが発掘されたわけでは なく、発見者であるヨハネスブルグのウィットウォーターズランド大学のロ ン・クラークは、これまで知られていない種である可能性もあると考えてい る。 figure out : 解明する,理解する、 elusive : 理解しにくい,つかまえどころのない、 full of holes : 穴だらけ,欠点だらけ、 and vice versa : 逆もまた同様、 preserve : 保存する、 excavate : 発掘する
24 こうした原人間の進化における関係がどうであれ、どこかの時点で第二の躍 進が起きたことを古人類学者は知っている。ルーシーの子孫のうちのひとつ が新しい種、すなわち最初の人類を生み出した。しかし、これまで知られて いるアウストラロピテクスの変化種はいずれも解剖学的にみて人類となる資 格はそなえていない。 relationships : 関係、 prehuman : 人類(出現)以前の(動物)、 paleoanthropologist : 古人類学者 Homo : ヒト属、 variant : 変異形,変異体、 anatomically : 解剖学的に、 qualify : 資格を得る
25 そして去年の春、アスファとホワイトのチームがもうひとつ劇的な発表を行っ た。アジスアベバの北東部ミドルアワッシュにあるブリというエチオピアの 村近くで発見された頭蓋骨の一部は、人類を生み出したとされるがまだ分かっ ていないアウストラロピテクスのものかもしれない(表紙参照)。1997年に発 掘されたものだが、突き出た顔、上あごには大きな歯、これは最古の人類よ りも原始的なアファレンシスより進化した種に属している。 fragmentary : 破片の、 skull : 頭蓋骨、 sire : 〜を産む、 jutting : 突き出た、 upper jaw : 上あご,上顎
26 特徴が入り混じっているとは専門化も予想していなかった──もっと小さく、 特化した歯、それにもっと大きい頭蓋を期待していたのだ。そこで彼らはこ の原人をアウストラロピテクス・ガーヒ(ガーヒとはアファー語で驚きを意 味する)と名づけた。しかし、この頭蓋の中間的な解剖的特徴とその年代─ ─およそ250万年前──からすると、時代と外観では、もっとも新しいア ファレンシスと私たち自身の種の化石のなかでもっとも古いものの間に位置 する。 look to : 〜に気を付ける,を期待する、 braincase : 脳頭蓋,頭蓋、 anatomy : 解剖、 midway : 中途に
27 これだけでもガーヒは、長く捜し求められていたルーシー属と最古の人類と の間の進化をつなぐ最有力候補である。だが、近くで見つかった同じ年代に 属する動物の骨が、石器で屠殺されていることもわかった。アンテロープに 残っている下あごの傷跡は、原人がこの動物の舌を切り取るために鋭い石の 破片を用いたことを示している。別の動物では、脚の骨に切り傷や刻んだ跡、 それに叩いた跡がみられるが、それは肉を削ぎ落としたり、栄養価の高い髄 がみえるように叩いて開けた証拠となる。 animal bones : 獣骨、 butcher : 畜殺する、 stone implements : 石器、 antelope : カモシカ,アンテロープ、 jawbone : (下)顎骨、 flake : 薄片,一片、 scarred : 《形》傷跡を残して、 scrape : こする、 bash : 強打する,殴りつける、 nutritious : 栄養価が高い、 marrow : 髄,髄質
28 ブリのおよそ95km北、エチオピア側のゴナで以前に発見されたものも、同 じ時期にこの地域で丁寧に加工された石器を使っていたことを示している。 これらから、アスファとホワイトチームは、状況からみてこのガーヒという 種は道具加工の才能があったと主張できる。もしそうだとすれば、これは一 種の重要な科学的捜査である。最古の人類が直立歩行を始めて200万年、 ほとんど何も変わらなかった。そして、変化が起きた。単に生まれ備わった 能力──チンパンジーからカワウソ、フィンチにいたるまで多くの動物がやっ ていること──を利用して棒や石を使うというのではなく、洗練された、し かもいつも同じ方法で、また細心の目的をもって、特定の原材料を特に選び 加工したのである。 manufacture : 加工する、 circumstantial : 状況的な、 make a case :主張する、 gifted : 天賦の、 toolmaker : 工具製作者、 sleuth : 探偵、 walk upright : 直立歩行する、 leverage : 利用する、 innate : 生来の、 otter : カワウソ、 finch :フィンチ《(1) アトリ科の小鳥の総称 (2) アフリカ・オーストラリア産の キンパラ科の鳥の総称》、 deliberately : 故意に、 raw material : 原料,材料,素材、 sophisticate : 洗練させる、 consistent : 首尾一貫した、 intent : 目的
29 これは単に道具の使用というだけではない;それは技術であった。ブルーミ ントンにあるインディアナ大学の博士課程を修了した考古学研究者シレシ・ セモーは、1990年代始め、ゴナで260万年前の道具の巨大な保管場所を見つ けることに貢献したのだが、彼はこう語っている:「ゴナ原人は利用可能な 原材料を[注意深く]選択していた」ガーヒ化石が見つかったブリでは、その ような材料がある場所はなかったので、この原人はここに移動してくるとき 一緒に道具も持ってきたに違いない。 archaeologist : 考古学者、 postdoctoral : 博士課程終了の研究者、 cache : 貯蔵所,隠匿場所
30 セモーがみつけた道具、それにブリで動物を屠殺するのに使われた道具、ど ちらもガーヒが作ったのだろうか? 「それがガーヒでないとすると、何だっ たのか」とホワイトは考える。セモーはもう少し慎重だ。「アウストラロピ テクス・ガーヒは今のところ最有力候補である」と彼は認めているが、それ にふさわしいがまだ発見されていない別の種の可能性も除外してはいない。 thus far : 今までのところは、 concede : 認める、 rule out : 除外する
31 誰がそれをしたにせよ、技術の発明により、発明した原人は他の原人よりも 非常に優位な立場に立った。ストーンハンマーや石包丁によって、彼らは他 の肉食動物が残した死体を利用できるようになり、食生活はエネルギーの高 い、高脂肪ものへと移行した。「それはこの後のあらゆる進化につながって いくのです」とアスファは主張している。 inventor : 発明者、 blade : 刃物,ナイフ、 exploit : を利用する,活用する、 carcass : (獣の)死体,残骸、 predator : 食肉動物
32 このうちのひとつがより広大な地域を生息地としうる能力であり、結果的に 祖先がアフリカを離れ地球上のほとんどの地域に住むこととなったのです、 とホワイトは言う。しかしはるかに重要なことは脳の容積の増大であり、そ れに伴う潜在能力である。ミーブ・リーキィはこう説明する:「脳というの は新陳代謝と言う点からすると非常にたかいものにつく器官です」それは、 常に高エネルギーの食物を摂取している種にのみ、大きくなりうるのです。 そのような成長──特に、私たちの脳と他の大きな脳との違いを特徴付けて いる認識野の成長──を促すのは、絶えず道具をうまく使おうとすることか らきている。とはいえ、この大きく機能が高まった脳を徹底的に使うように なるにはまだ、何十万年もかかる。 habitat : 生息地,生息環境、 organ : 器官、 in terms of :の点に関して、 metabolism : 新陳代謝、 consume : 消費する、 impetus : 推進力,刺激、 cognitive : 認識の、 creative : 独創的な,〜を生み出して
33 現代の人類
アウストラロピテクス・アファレンシスが最終的にはヒト属を生み出したよ うに、ひとつの種がヒト属から頭角を現し、その結果が現代の人類につながっ た。化石による記録はあまりに数が少なく、ホモ・ハビリス(道具を使うヒ ト属)と他の種──ホモ・ルドルフェンシシ、ホモ・エルガスター、それに ホモ・エレクタス──がどのように関係しており、どの程度まで並存してい たのか、それともそれらはすべて異なる種なのかは分からない。しかし、多 くの科学者が、最後に勝利を収め、私たちの直接の祖先となったのはホモ・ エレクタスだったと信じている。
stand out : 傑出する、 modern human : 現代人、 spotty : 班点[むら]の多い、 distinct : 別個の、 victor : 勝利者,征服者
34 ホモ・エレクタスはまた、アフリカから移住した最初の原人であり、少なく とも180万年前にははるか中国やインドネシアにまで広がっていた。そし てある時点で──その理由は今なおわかっていないが──その系統が分岐し、 そのうちのひとつがネアンデルタール人へ、別の枝が現代人へとつながる。 hominid : 原人,人間、 emigrate from : 〜から移住する、 lineage : 系統,血統、 diverge : 分岐する
35 それがいつどのように起きたかは正確にはわかっていない。現存する最古の ネアンデルタール人の化石は200,000年前に遡り、最古の人類の化石はおよ そ100,000年前のもの。しかし、最近の発見のなかにはこうした疑問点の解 決に役立つものもある。例えば、エリトリアのブイアで見つかった100万年前 の頭蓋は、ホモ・エレクタスとホモ・サピエンス両者の特徴を備えている。 アスファたちが「素晴らしい」頭蓋の一部という、エチオピアで見つかった 同時代の骨もまた、公式に発表されれば役立つであろう。 in hand : 手持ちの,所有して、 cranium : 頭蓋、 unveil : 発表する
36 珍しいほど多くの化石が、北スペインのアタプエルカ山脈の2つの場所で発 見された。ひとつはグラン・ドリナとして知られているところ、ここからは 800,000年前の原人が発見された。スペインの研究者はこれを新種、恐らくは 現代人とネアンデルタール人の共通の先祖であり、しかももっとも新しく現 れたものと考えている。ホモアンテセサー(ラテン語で探求者とか先駆者と いう意味)と名づけられたこの原人は、あごが原始的で突き出た額、顔は出っ 張っており頬骨は陥没しており、歯の発達具合は現代人と似通っている。 trove : 集積,バンク,大事な物を集めている場所、 yield : もたらす、 hominid : 原人、 antecessor : 先行者、 jaw : 顎、 brow : 額,眉(毛)、 ridge : うね,隆線、 cheekbone : 頬骨
37 ほんの1kmほど離れたところで、アンテセサーの共同発見者である、ユニバ ーシアード・コンプラテンス・ド・まどりーどのジュアン・ルイ・アルサガ はシマ・ド・ロス・ウエソス(骨の穴)というところで、天然の洞窟の奥深 くで発掘している。今のところ彼のチームは、あらゆる時代から少なくとも 33体の原人からのものと思われる何千もの化石を見つけている。およそ 300,000年前、この原人は現れたと考えられ、進化の点ではネアンデルター ル人の初期段階だったと思われる。ニューヨーク市レーマン大学の人類学教 授エリック・デルソンはこう説明する:「始めて、私たちは1箇所からかなり の固体を発掘し、ネアンデルタール人の特徴を抽出して標準化できるほど色々 な固体を得ることができました」 excavate : 発掘する、 natural cave : 天然の洞窟、 anthropology : 人類学、 variation : 変形物、 feature : 容貌,特徴、 distill : を蒸留する,〜から引き出す、 standardize : を規格化する,標準化する
38 200,000年のち、人類が始めて自分たちと同系統のネアンデルタール人── 数が減ってきて絶滅していない唯一の原人──に出会ったとき何が起きたか は、科学的にもまた他の面においても推測の域を出ない。私たちの種だけが 結果的に残ったのであるが、ネアンデルタール人に何が起きたとしても、そ れは突然に起こったのではない。ヨーロッパや中東の様々な場所で、ホモサ ピエンスとホモネアンデルタールは何千年もの間全く同じ地域で暮らしてい たことが、多くの考古学的資料から分かっている。しかし、彼らが平穏理に 隣り合って暮らしていたかどうかは分からない。人口は極めて少なかったの で、喧嘩も多分滅多になかったのだろう。 dwindle : 衰える、 speculation : 推測、 plentiful : 豊富な,多くの、 archaeological evidence : 考古学的資料、 inhabit : 居住する、 turf :受け持ち区域,なわばり、 sparse : 薄い,わずかな、 run-in : 喧嘩,口論
39 ネアンデルタール人がどのようにしていなくなったかに関しては、非現実的 な考えが何十年ものあいだ取り沙汰されていた:私たちと交配して消えていっ たのだろうとか。恐らく私たちはみな、DNAの中にネアンデルタールの遺伝子 が少しは持っているのかもしれない。2年前、分子生物学者がネアンデルター ル人の化石からDNAを抽出しそれを現代人のものと比較し、その仮説を検証し た。結論:そうした交配は生物学的には可能だったとしても、DNAの違いは極 めて大きく、有意義な異種交配はあり得ない。 romantic notion : ロマンチックな考え,非現実的な考え、 eliminate : 排除する、 interbreed with : 〜と異種交配する、 DNA : デオキシリボ核酸、 molecular biologist : 分子生物学者、 hypothesis : 仮説,仮定、 extract : 抽出する、 rule out : 除外する、 interbreed : 雑種繁殖をする
40 しかし1998年12月、ポルトガルで発見された骨格はこの古い考えに新しい命 を吹き込んだ。ポルトガル考古学研究所所長であり共同発見者であるジョア ン・ジラオと、ミズーリー州セントルイスのワシントン大学の顧問エリック・ トリンカウスは、24,500年前の4歳の子供の遺骸には人類とネアンデルタール 人の特徴がどちらもみられると主張している。その少年はたったひとつの先 史時代の1回限りの関係から産まれた私生児にすぎないのかもしれない── これ以外には、この地域から最後ネアンデルタール人が消えたのはこれより 3,000年も前のこととなる。専門化の多くがロマンスに心動かされることは ない──特にアメリカ博物館のイアン・タタソールはそうなのだが、彼は事 もなげにこう言う、「あれは単にずんぐりした今の子供ですよ。特に変わっ たところはありません」 skeleton : 骸骨,骨格、 archaeology :考古学、 love child : 私生児,未婚の母の子、 prehistoric : 先史時代の、 one-night stand :1回限りの興行,一晩だけの関係、 sway : 〜を動かす,支配する、 flatly : 事もなげに,単調に、 chunky : がっちりした,ずんぐりした
41 おまけに他との関連性のないひとつの例では、何千キロにも渡る全人口が消 滅したことを説明できない。この謎は、ネアンデルタール人が私たちの祖先 にどれほど似ていたかということを古人類学者が知るにつれますます深まっ てくる。彼らは共に狩をし、死者を葬り、脳は私たちと同じほどの大きさで あった。種が相対的に対等であることは「2つのグループが数千年の間どち らかが支配的になることもなく共存してきたことを考えれば納得のいくとこ ろです」とトリンカウスは言う。 isolate : 孤立させる、 demise : 終焉,消滅、 paleoanthropologist : 古人類学者、 hunted : 《形》おびえたような,やつれた,狩り立てられた,追われた、 make perfect sense : 完全に筋が通っている、 coexist : 共存する、 dominant : 優勢な
42 何が起きたかといえば、現代人が現れてから50,000年経つと、脳を根本的に 異なる方法で使うようになったということだろう、とタタソールは考える。 墓があるとはいえ、ネアンデルタール人はなんら儀式をした気配もないし、 来世に関しての信念もみられない。彼らには言語を使った様子もない。中で も異なるのは、およそ40,000年前ホモサピエンスは驚くほどの多用な形式で 芸術を生み出し始めたことである。その中には洞窟絵画や婦人小像もある。 burial : 埋葬,墓、 clear evidence : 明らかな証拠、 ritual : 儀式、 belief : 信念,信条、 afterlife : 死後の生活,来世、 hint of : 〜の気配、 cave painting : 洞窟絵画、 statuette : 小像
43 これらすべてがひとつの顕著な変化を表しているとタタソールたちは信じて いる:表象的思考の発達である。芸術、象徴、音楽、記録、言語、神秘感、 多用な素材に対する熟達、それに非常な賢さ:これらすべての特質、さらに 他のものも、ネアンデルタール人には無縁のものであり私たちには生得のも のである」と1998年、人間になる、という本の中で彼は書いている。始めて 改革というのが、他人と容易に分かち合うことができる人間の生活にはつき ものとなった──単に何百万年単位で起きるといったものではなくなったの である。そのような種類の競争では、他のヒトの種は抵抗できるものではな かった。 symbolic thought :表象的思考、 notation : 記録、 mastery : 熟達,精通、 materials : 資材,《名》素材,道具,用具、 sheer : 全くの、 attribute : 属性,特質、 innovation : 革新,改革、 share with : と共有する、 hold out :抵抗する
44 進化の終わり
表象的思考と複雑なコミュニケーションの発達は少なくとも人間の進化を変 えた。例をあげると、高度な輸送手段というのは、人種的には多様ではある が、今では世界がたったひとつの巨大な人口から成っていることを意味して いる。進化についての知識はいずれも、真の意味で革新するには小さな孤立 した集団が必要ということを示している」とタタソールは言う。「今ではそ んなことは考えられません」
symbolic thought : 表象的思考、 nothing less than : 〜に他ならない,少なくとも〜以上、 alter :変更する、 transportation : 運搬手段、 ethnically : 民族的には、 innovation : 革新、 isolated population : 隔離集団
45 新人類というのはほとんど不可能というだけではなく、技術もまた自然淘汰 を完全に排除してしまった。先史時代には、唯一適合した個、あるいは種の みが生き延びて子孫を作った。今では強者も弱者もともに、これまで考えら れなかったほどの質と量の薬品、食物、住居を利用できる。第三世界の貧し い農民は、1,000年前の中国皇帝よりもいい暮らしをしているのです」とミシ ガン大学の人類学者ミルフォード・ウルポフは言う。 human species : 人類、 next to impossible : ほとんど不可能な、 eliminate : 排除する、 natural selection : 自然陶汰、 prehistory : 先史時代、 reproduce : 繁殖する、 have access to : 利用する、 unprecedented : 前例のない、 Third World : 第三世界、 anthropologist : 人類学者
46 そして技術がその発展スピードを落す気配はない。つまり、自然界の劇的変 化すら必ずしも進化を必要としないということである。アーゲス・ウルポフ はこう語る:「私たちは次の氷河期に、肉体を変化させて対応はしないでしょ う。[気候を制御するために]原爆を落すか、宇宙鏡を設置するか、そういった ことをするでしょう」一方、ヒトゲノムの操作は、究極的には私たちの種の 基本的な特質を注文通りに変えるようになるでしょう。自然淘汰による進化 というのは、恐ろしい話ですが、人間の介入による進化に取って代わられる かもしれません。 dramatic change : 劇的な変化、 natural world : 自然界、 necessarily : 必ずしも(〜でない)、 ice age : 氷河期、 physical form : 物理的形態、 atom bomb : 原子爆弾、 manipulation : 巧みな操作、 human genome : ヒト遺伝子、 to order : 注文に応じて、 chillingly : ぞっとするほど、 human intervention : 人間の介入
47 だからといって人間が絶滅することはあり得ないというのではありません。 直径80kmの小惑星が宇宙から落ちてきたらそうなるかもしれません。地球の 生態系が汚染、森林伐採などで突如完全に破綻してもそれは起こり得ます─ ─事前に宇宙コロニーでも作っていれば別ですが。しかし、何が起こるとし ても、地球上で主権を求めて奮闘してきた多様な原人の長い歴史は終わりを 告げます。何百万年もの間にわたる自然淘汰による進化、それは盲目的でも あり無作為なものでもあったのですが、それが進化そのものをくつがえす生 き物を産み出したのです。これからどうなるかは私たち次第です。 humanity : 人間らしさ、 asteroid : 小惑星、 ecosystem : 生態系、 pollution : 汚染,公害、 deforestation : 山林開拓,森林伐採、 beforehand : 前もって、 multiple : 多様の、 supremacy : 主権,優位、 blindly : 盲目的に、 randomly : 無作為に、 overturn : ひっくり返す


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