<代表作>
女性検事補が殺害される。レイプ殺人か、それとも知人による 殺人か。現場には同僚の検事補の指紋がついたグラスが残され ていた。 前半やや退屈なものの、後半はかなり面白い展開となります。最 後は予想外というか、予想されててもいい結果に落ち着きます。 さて、気になるのはこの小説の本来の目的は何か、ということで しょうか。殺人が起きているからミステリーなのか?ミステリー にしては、捜査がいかにもずさんです。捜査に携わる刑事も、検 察もいい加減だしね。では後半で扱っている法廷ものか?これは 言えるかもしれません。検察側の証人に対して、弁護人の反対尋 問が非常に面白いから。 しかし気になるのは被告になった検事補Rustyの妻、Barbaraの存 在です。彼女とRustyとの関係が不安定なんですね。これがストー リーの所々に出てきて、全体に一定の調子というか雰囲気をかもし 出しているように思われます。にも関わらず、もっと深く描くべき ではないか、と最後に思ってしまうのはなぜでしょう? 登場人物 Rusty Sabich: Barbara: wife Raymond Horgan: Larren Lyttle: Sandy Stern: attorney of Rusty Nico Della Guardia: opponent of Raymond Tommy Molto: Carolyn Polhemus: murdered prosecutor 気になる表現 難易度 ★★★☆ お勧め度★★★☆ 2004.03.12〜2004.03.20 : 1回目