4部作の第一。 ハイペリオンでTime Tombが開きそうだという。その調査に赴くのは 7人。しかしその7人はいずれもなぜ自分がその任務に選ばれたかを 知らない。やがてハイペリオンに近づくがそれまでの時間を利用して 各自がハイペリオンとの関わりを話し、選ばれた理由を知ろうとする。 僧侶、戦士、詩人、学者、探偵、領事の物語が順次語られていくが、 それぞれがまったく違った形式、まったく違った話で、今後これがど う関連していくのか興味深い。 難易度 ★★★★★・Dan Simmons "The Fall of Hyperion"(Bantam Books 1989 P481)2000.7.8〜2000.10.6: 1回目
4部作の第ニ。 キーツのサイブリッドである私の夢で途中まで物語りは進行して行く。 夢で、ハイペリオンの巡礼を様子を目の当たりにしていくわけで、それ をCEOに報告という形。 この本で、様々な事柄が息をつかせずわかってくる。まさにSFの本領発 揮と言えよう。これまで予想しながら読んでいたことが次々と外れてい くのはかえって爽快感すら抱かせる。 スケールの大きさ、人物の交錯、空間及び時間の広がり、どれをとっても 文句なし。 難易度 ★★★★★・Dan Simmons "Endymion"(Bantam Books 1995 P560)2000.10.30〜2001.01.28.: 1回目
4部作の第三。 前回から300年近く経つ世界。Farcastは崩壊し、移動手段は昔ながらの ホーキング航法に頼らざるをえなくなっている。そしてこの世界を支配 しているのは、聖十字架により不死を獲得した教会。 教えるものとして産まれたAeneaは、時間を超えてこの時代にやってきた が待っているのはパックス軍。彼女を助けるのはエンデミィオン。 それにしても、教会はなぜAeneaを捕らえようとするのか、聖十字架の 復活の意味は?Aeneaの目的は?なぜTethys川を下り次々と転移する必要 があるのか、と謎がどこまでも続きます。 難易度 ★★★★★ お勧め度 ★★★★★ 2001.2.18〜2001.05.2: 1回目・Dan Simmons "The Rise of Endymion"(Bantam Books 1997 P709)
4部作の第四。 いよいよ大詰めのはずだがそう簡単に話しは収拾に向かいません。なんせ この本だけでも700ページあるのですから。 Pope Julius,14世死去と復活。Aeneaが再度パケムの世界へと戻る。 Nemesは、Coreはどうなるのか。また新たな勢力として書かれている MercantilusのKenzo Isozaki。de Soya神父も再度登場です。 物語は複雑に錯綜しており、どうやってひとつの方向に収斂していくの でしょう。 と思いつつ最後の最後で一気に物語りは収斂していきます。これまで不自 然だと感じていた事柄が見事なまでに伏線になっていたのには唖然とさせ られました。2000年SFでベスト1となっただけのことはあります。 難易度 ★★★★★ お勧め度 ★★★★★ 2001.6.5〜2001.08.26: 1回目