<代表作>
「獲物」シリーズ。1作目かな?・John Sandford "Shadow Prey"(Berkley Books 1991 P342) ISBN:0-425-12606-4
猟奇殺人事件の話なのだが、いきなり犯人の視点で始まるのは驚きますね。 名前は依然としてマッドドッグのまま続くのですが、彼の生い立ちなどが 語られその異様な性格が。。。それに対する刑事はルーカス、こちらも 刑事としてはちょっと変わっているかもしれません。なんせポルシェに 乗っているのですから。金持ちの息子って訳でもなさそうですね。才能 があるのでしょうか、RPGなどを作って売っているようです。文字どおりの ゲームメーカー。そして殺人というゲームを通して、マッドドッグと対決 していくわけです。
それにしてもこのルーカス、メディアとの関係が極めて良好です。刑事もの はほとんどの場合、メディアとの関係は良くないのですが、ルーカスは 利用しているような気配すら感じます。 おまけに彼はどうも女に弱いのかな。女性関係を簡単に見破られてしまう ようです(^o^;99.6.7〜99.6.18: 1回目
「獲物」シリーズ2作目 白昼堂々と殺人が行なわれる。犯人は何ゆえか隠れて犯行に及ぼうと もせず、また現場から立ち去るときもおしゃべりなどしたりしている しまた目撃もされている。当然ながらあっという間に見つかるのだが、 自殺志願とでも思われる行為で警官に射殺されてしまう。インディアン の復讐か?彼らはどうやら戦争と言っているのだが一体誰と? さて、今回のルーカスは1作目の続きで女の子の父親になってます。 といっても結婚はしてないのですけど。ニューヨークからこの事件 のためにやって来た女性刑事Lilyとはどうなっていくのかな? なんだか今回のルーカスは冴えないね(^^; 99.7.6〜99.7.22: 1回目・John Sandford "Eyes Of Prey"(Berkley Books 1992 P358) ISBN:0-425-13204-8
「獲物」シリーズ3作目 前2作とはいささか趣が異なる。直接の犯人が最初から現れるものの、真の 犯人はその男ではない。真の犯人はBekker、医者の資格も持つ彼は薬に詳し く様々な薬を服用。被害者はこのBekkerの妻であり、Bekkerにははっきり としたアリバイもある。しかし、誰もがBekkerを犯人ではないかと疑って いる。それほどまでに何らかの異様さといったものを彼に感じているのだ。 それは死に対する異様なまでの興味か、それとも執着か? ルーカスは、女性刑事Lilyの件から娘の母親とは完全に別れ、娘とも隔週に 1回程度しか会えない。おっと、それだけではなかったですね。娘とその 母親を事件に巻き込んだのが直接の原因かもしれない。いずれにせよ、その ため精神的にはかなり落ち込んだ状態。今回のルーカスは、精神的に完全に 参ってしまう。ひょっとしてこのシリーズはルーカスの自殺で終わるのでは ないかとすら思わせるのだが(^^; 99.8.6〜99.8.20: 1回目・John Sandford "Silent Prey"(Berkley Books 1993 P358) ISBN:0-425-13756-2
「獲物」シリーズ4作目 意外にも第3作からの続きです。そういえば3作目の犯人Bekkerをルーカスは 殺してないのですね。殺人容疑で捕まったBekkerは裁判にかけられる。公判 はわずかに21日であり、判決は出る前からわかっている。しかしBekkerは 既に逃亡する計画を立てており、あっさりと逃亡。狙いはルーカスか。 ニューヨークからLilyがやってくる。Bekkerが次々と殺人を犯し、彼を逮捕 した経験のあるルーカスに助けを求めにきたのだが、それは名目。実は別の 連続殺人が密かに行われており、しかも警察の情報が漏れているらしい。 Bekker捜査を前面に、その実連続殺人の調査をやるように依頼されたルーカス。 単なる3作目からの延長かと思いきやとんでもなく複雑な関係になりそうです。 99.9.11〜99.9.19: 1回目・John Sandford "Winter Prey"(Berkley Books 1993 P343) ISBN:0-425-14123-3
「獲物」シリーズ5作目 Bekkerの事件も解決し、のんびりとゲームを考える仕事をしているルーカス。 そんな彼に地元の警察から依頼がやってきた。地元の警察ではとても手に 負えない事件なのだ。夫婦と子供合わせて3人が殺され、しかもその家は 放火までされている。子供の耳は死ぬ前に切り取られていたもよう。子供 に尋問したいたのか?また妻の身近には銃が置かれており、なんからの不 安を感じていたのは確からしい。 何年もの間殺人事件など起きたことのない町、そう言いながら実は数ヶ月 前に異常な殺人があり迷宮入りしていたのだ。今回の殺人との関係は? 一体犯人は誰なのか? 久々の事件にルーカスの血が騒ぐ。 それにしても、毎回予想もしてなかった展開になるな〜 結末は結構よかったですね(^o^; 99.9.20〜99.9.29: 1回目・John Sandford "Night Prey"(Berkley Books 1994 P384) ISBN:0-425-14641-3
「獲物」シリーズ6作目 ルーカスは再び警察に戻っています。やはり犯人を追いつめる快感には 勝てないのでしょう。彼を復職させたのは新任のRose Marie Roux女性署長。 今回の事件は、一連の事件が関連しているかどうか、それがそもそも問題 となります。関連していると主張しているのが、Meagan Connell。 この女性には政治的な関係もあってか署長も適当にあしらうことができない。 そこで、ルーカスが登場するわけね。このConnel、あと4,5ヶ月の命です。 癌なんですね。なんとも複雑な心境のルーカスです。それが今回のパートナー。 あ、それから前作でいい仲になったウエザー・カーキネン(検屍官の 役割をしてましたが)、今回も引き続き関係は続いている模様。 同棲しております。彼女との関係から、ルーカスの精神状態は良好です 99.9.30〜99.10.11: 1回目・John Sandford "Mind Prey"(Berkley Books 1996 P354) ISBN:0-425-15289-8
「獲物」シリーズ7作目 母と娘二人が白昼誘拐される。犯人は男一人。なぜ3人いて1人の男に抵抗 できなかったのか?目撃者は2人いるのだが、そのうちの1人はなぜか 嘘をついている様子。 今回の不気味なところは、というか読んでてちょっと嫌になるところは、 殺人が起こるのではなく、誘拐という点。つまり、被害者の心理が描か れるために憂鬱になるのですね。おまけに犯人はこれをゲームのように 感じているらしい。ルーカスがゲーム製作者ということを知って挑戦し てきます。 それにしても、誘拐された被害者の殺されるかも知れないという恐怖、 レイプ、一気に読む気になれない本です。このシリーズはこれで打ち 切りにしようかな?でも、後半はやっぱり面白いですね 99.12.16〜99.12.28: 1回目・John Sandford "Sudden Prey"(Berkley Books 1996 P374) ISBN:0-425-15753-9
「獲物」シリーズ8作目 妻と妹を警官に殺されたのを恨んで、その殺した警官の家族を狙うLaChaise。 「目には目を」ということらしい。 殺された二人というのは実は銀行強盗犯で、しかも途中殺人も犯しているか ら、殺されてもし方がないのだが、そういう理屈はLaChaiseには通用しない。 彼はSeedの一員なのである。狙われる警官の中にLucas Davenportも入ってい る。そしてLaChaise対Lucas Davenportの戦いが始まる。 ストーリーはある意味単純、ひたすら警官の家族を狙う一味とそれを防ごう とするDavenport。しかし一味の中に無理矢理引き込まれたLaChaiseの義理 の妹、それに情報を提供せざるを得なくなった警官が一人いるため単純なス トーリーながら、内容的には複雑になり面白い。 登場人物 Lucas Davenport:deputy chief Wehather karkinnen:医者 Daymon Harp:cocaine dealer Danny Kupicek:刑事 Del:刑事 Franklin:刑事 Andy Stadic:刑事 Sloan:刑事 Sherrill:女刑事 Rose Marie Roux:chief Lester:chief Dick LaCahise: Amy LaChaise:Dickの母親 Sandy Darling: Dickの義理の妹 Elmore:Sandyの夫 難易度 ★★☆ 2001.3.2〜2001.3.9: 1回目・John Sandford "Secret Prey"(Berkley Books 1998 P384) ISBN:0-425-16829-8
「獲物」シリーズ9作目 ある銀行のCEOが撃たれて死亡。丁度猟解禁の日の事だったのだが、事故では なかった。そのとき一緒に猟にでかけていたのが、その銀行の重役たち4人。 彼らに疑いがかけられる。CEOがいなくなって得をするのは誰か、次のCEOは 誰になるのか。この銀行は大手の銀行との合併が進められており、それに反 対するものもいた。次期CEOを狙う工作が進む中、犯人を名指しする匿名の 手紙、匿名の電話がルーカスのところにやってくる。果して事実か、それと も競争相手を排除するひとつの手段なのか? その頃Karkinnnenが爆弾テロに襲われる。幸い怪我はたいした事がなかった が、狙われる理由が判然としない。Seedからの恨みかと考え探ってみても、 その可能性は全くといっていいほどなかった。 前作での事件以来、Karkinnenとルーカスとの中は終わってしまったようで すね。ルーカスは一種の鬱状態なのでしょうか?Karkinnenは事件の後遺症 で、今でもカウンセリングを必要としています。 そのルーカス、事件が起こると徐々に元の自分を取り戻していきます。殺人 事件の中でしかまともに生きることができない人間、ということかな?それ もちょっと辛いかもしれない。 登場人物 Lucas Davenport:deputy chief Wehather karkinnen:医者 Mary Joseph:nun, Elle Kurger Danny Kupicek:刑事 Del:刑事 Franklin:刑事 Andy Stadic:刑事 Sloan:刑事 Sherrill:女刑事 Rose Marie Roux:chief Lester:chief Daniel S. Kresga:CEO of Polaris Bank System Marcia Kresga:wife James T.Bone:Executive of Polaris Bank System Susan O'Dell:Executive of Polaris Bank System Wilson McDonald:Executive of Polaris Bank System Audrey McDonald:Wilson's wife Terrance Robles: 難易度 ★★☆ 2001.3.21〜2001.3.31: 1回目・John Sandford "Certain Prey"(Berkley Books 1998 P368) ISBN:0-425-17427-1
「獲物」シリーズ10作目 Carmelは超一流の弁護士。収入も多い。その彼女がぱっとしない弁護士 Haleを気に入っている。能力はぱっとしないが、肉体的な魅力があるの だ。だが、その彼には資産家の娘であるBarbaraという妻がおり、別れる はずもない。Carmelの出した結論とは、邪魔な妻は殺してしまおうとい うこと。自分で手を下すことはせずに殺し屋を雇う。すべてがうまくいっ たかに思えた矢先、殺し屋を依頼する場面をテープに撮られて脅迫され る。世の中うまくはいかないものだと読者は思うのだが、実はここから がこの作品の面白いところ。 このシリーズの中では1,2に入る作品だと思う。ただし、裏表紙にちょっ と作品について書いてあるが、信じない方がいいね。Carmelがもう少し 冷静ならな〜 登場人物 Lucas Davenport:deputy chief Sloan:刑事 Sherrill:女刑事 Rink, or Rinker:hit lady Carmel Loan:diffense attorney Hale Allen: Barbara Allen:murdered Louse Clark:Allen's secretary 難易度 ★★☆ 2001.4.17〜2001.4.22: 1回目