・Anne McCaffrey "The Rowan"(Ace Books 1990 P328)
ISBN:0-441-73576-2
3歳の時、家族の住む地域を大災害が襲い、彼女は偶然貨車に乗って
何百キロも流される。恐怖におののく彼女の叫びは惑星中で聞かれる
こととなるのだが、その叫びは実はテレパシーで送られたものだった。
彼女は稀なる超能力者。将来Primeになる可能性があることがこれに
より分かる。
SFの中でも一種の超能力ものといっていい。この能力は全員にある
わけではなく、人それぞれ強さと種類が異なるらしい。中でも一番
能力のあるものがPrimeと呼ばれ、惑星に一人配置されている。
なんということもない話だが退屈はしない。超能力の扱いが面白いね。
それにしてもラスカルだったかな、出てきたと思ったら、それっきり
とうのはちょっと残念。
難易度 ★★☆
2001.1.4〜2001.1.12: 1回目
・Anne McCaffrey "Damia"(Ace Books 1992 P341)
ISBN:0-441-13556-0
ローワンシリーズの2作目。
ローワンとJeffが結婚し、子供が産まれる。その一人がDamiaで、本作品の
タイトルになっている。
この作品は前作をAfraの目からみて書かれたものが約3分の1を占めてい
る。ある意味では面白い趣向だが、作者の手抜きではないかともいえる。
また、前作においては、テレパシー及び、テレキネシスの扱いが新奇で興
味深いものがあったのだが、その続きの作品が同じ事の繰り返しでは読者
も飽きてしまうのではなかろうか?もっとも新しいタイプの超能力は出て
きているけどね。
とはいえ、最後の最後にちょっと興味をそそる話しが出てくる。次回作は
期待できるかもしれない。
難易度 ★★★
登場人物
Siglen:AltairのPrime(テレパス&テレキネシス)
Rowan:Damiaの母
Jeff Raven:Rowanの夫
Jeran Raven:Ravenの息子
Cera:Rowanの娘
Damia:Rowanの娘
Larak:Ravenの息子
Isthia Raven:Ravenの母
Afra Lyon:
Goswina:Afraのsister
Gos Lyon:Afraの父
Cheswina:Afraの母
Brian Ackerman:Stationmaster
Peter Reidinger:Earth Prime
2001.2.18〜2001.3.3: 1回目
・Anne McCaffrey "Damia's Children"(Ace Books 1993 P325)
ISBN:0-441-00007-X
ローワンシリーズの3作目。
Hiveの攻撃を退けて25年以上。同様にHiveからの攻撃の不安を
抱えるMrdiniとの同盟関係を結び、Hiveの本拠地を探し出し、
倒してしまおうと計画する。
超能力の世代もついに第4世代にまでなったので、一級の能力
を持つ子供たちの数も随分と増えてきました。それにより、Hive
との対決も恐らく可能になってきたのでしょうか。
Mrdiniとの同盟関係、Hiveの探索と話しは色々ありそうですが、
それほどの進展もなく、この作品は終ってます。Hiveとの直接
対決あるいは融和は次作となるのかな?
難易度 ★★★
お薦め度★★
登場人物
Laria:
Thian:
Rojer:
2002.7.18〜2002.7.23: 1回目
・Anne McCaffrey "Lyon's Pride"(Ace Books 1994 P327)
ISBN:0-441-00141-6Lyon's Pride(アマゾン)
ローワンシリーズの4作目。
Hiverの女王らしき卵からは、かまきりのような生物が産ま
れてきた。実はこの生物を生かしておくかどうかは議論が
分かれていたのだが、Hiverの戦いにおいて、敵を知って
いることが最終的に勝利を収めることになるだろうという
意見が辛うじて通ったのだった。
そのHiver、母星がノヴァに巻き込まれて消滅。新たな母星
を探しているように思われた。彼らを同盟の宇宙船が追跡
していく。無論Primeも同乗。
まあ、不思議な本ですわ。なにしろHiverという謎の生命体
との戦いのようなものですが、謎なものですから、さっぱり
相手の本性がわからない。意志の疎通が全くできないという
状況です。捕獲した女王は、人間の存在にすら気づかないら
しいという設定は、ある意味で凄い話です。一体どういう生
命体なんでしょう。
5巻は恐らくシリーズ最終で、Hiverの習性がいよいよ明らか
になのるか?
登場人物
Laria:
Thian:
Rojer:
難易度 ★★★
お薦め度★★
2003.10.15〜2003.10.25: 1回目
・Anne McCaffrey "The Tower And The Hive"(Ace Books 1994 P327)
ISBN:0-441-00141-6The Tower And The Hive(アマゾン)
ローワンシリーズの5作目。恐らくはシリーズ最後の作品。
前作でHiversの処理をどうすべきかが問題となっていたので
当然それが主体。だが、裏表紙には超能力と異生命体を嫌悪
するグループがいると書いてある。さては権力闘争か?
こういった超能力はある種の縁故主義と、産まれながらの能
力であるためそこに階級制度のようなものもできてしまうか
ら、能力を持たない人の嫌悪感は想像に難くない。そこに裏
表紙の説明とくれば、それがテーマと思うのだが、妬みによ
る争いは起きたと思った瞬間に終わってしまうのですね。
結局はHiversの処理になってしまうのだが、このHivers、人
類とMrdiniを脅かすほどの勢力のはずなのにね〜。なんのこ
とはない、単なる虫?いくら異種生命体とはいっても、その
技術、生活様式、文化などの説明がないのはうなづけないと
ころです。かなりがっかりさせられた作品。このシリーズ、
徐々に内容が落ちてきました。
登場人物
Laria:
Thian:
Rojer:
難易度 ★★★
お薦め度★
2003.10.25〜2003.11.2: 1回目