A Drink Before the War (1994)でシェイマスを受賞。ケンジーシリーズなどがある。 Kenzie Gennaro シリーズ
上院議員から人探しを依頼されたPatrick。書類をもって逃亡した 掃除婦を探せという依頼だ。逃げた本人を探し出し、なんとか書 類を一部取り戻したものの、当の本人はPatrickの目の前で無惨に も殺されてしまう。書類とは実は写真であり、そこには上院議員 Paulsonが写っていた。 ミステリーとはいえ、ストーリーは極めて単純。では何がいいか というと、会話の面白さでしょうか。ある意味痛快な会話です。 それともうひとつ注目すべきは、この舞台の荒んだ環境です。 これは果してアメリカの一地域の現状なのか?という疑問すら 起こりますが、あり得ることだという気もします。 ま、絶対に住みたくない場所ですね。 登場人物 Patrick Kenzie: Angie: Angela Gennaro Bubba Rogowski: Richie Colgan: Sterling Mulkern: Brian Paulson: Curtis Moore: Marion Socia: Roland: Jenna Angeline: Geilston: Ferry: 難易度 ★★☆ お勧め度★★★☆ 2002.8.20〜2002.8.23 : 1回目
精神分析医Diandraが脅迫を受けている。知り合いのEricから依頼 を受けて調査に乗り出したPatrickとAngie。脅迫している相手は 彼らの幼なじみであり、今はマフィアの片腕と言われているKevin。 だが、どうやらそれはKevinの名を語っているだけらしい。 バイオレンス、シリアルキラー、ラブ、過去の殺人、マフィア、ほ とんど考えれる限りの要素がすべて、しかもうまく組み合わさって 構成されております。バイオレンスが嫌いな人にはお薦めできない ですが、これは久し振りのヒット作ではないかと思います。 ただし、これはケンジーシリーズの2作目ですが、前作とかなり様 相が違っています。また、作品がここまでのレベルになると3作目 が心配です。これ以上の作品って無理ではないでしょうか? 登場人物 Patrick Kenzie: Angie: Angela Gennaro Bubba Rogowski: Richie Colgan: Devin: Oscar: 難易度 ★★☆ お勧め度★★★★☆ 2002.8.27〜2002.8.30 : 1回目
前回の事件で落ち込んでいるのか、Kenzieたちは仕事の依頼を 受けようとはしなかった。そこで非常手段をとり彼らと会った 男Trevorは、行方不明の一人娘Desireeの捜査を依頼する。 Kenzieの知り合いであり、凄腕の私立探偵Beckerには既に依頼 したものの、彼自身が行方不明になってしまったということだった。 ケンジーシリーズ3作目ですが、2作目でスタイルが変わり、 3作目でさらにシリーズのスタイルが変わりました。3作とも 主人公は変わらないものの、全く別の作品と考えてもよいぐらい です。 さて、物語はgriefがテーマ、と思いきや、lieが主となる展開 を示していきます。何が本当で何が嘘なのか?ただひとつ信じ られるものがパートナーなのですね。そしてこの本のタイトル Sacredが効果的に2度ほど出てきます。 登場人物 Patrick Kenzie: PI Angie: Angela Gennaro, partner Bubba Rogowski: Richie Colgan: Trib's columnisit Trevor Stone: Desiree: Trevor's daughter Jay Becker: missing, pirvate detective 難易度 ★★★ お勧め度★★★★ 2002.9.12〜2002.9.15 : 1回目
1975年、25年前から物語は始まる。当時11歳前後であった少年 3人、Jimmy、Dave、そしてSeanはふとしたことから路上で喧嘩 をする。そこへ警官を装った何者かがDaveを連れ去る。誘拐され た4日後に彼は逃げ戻り、周囲の人間は無事に帰ってきたことを 喜ぶが、その4日間に彼の身に何が起きたか知ろうとはしない。 そして25年が経ち、3人を巻き込む事件が起こる。25年前の異常 な事件は彼らにどのような陰を落したのか? Thomas H.Cookの切り込むような鋭い心理描写とは異なるものの、 Lehaneは彼独自の人間への深い洞察からくる、主人公達の性格 描写が素晴らしい。彼にはこの作品とは全く別にケンジーシリー ズがあり、一見違う作家が書いたかとも思われるけれども、こ の人間の性格描写のうまさ、洞察の鋭さは共通しているようだ。 本作品を読み進むにつれ、誘拐された少年Daveに生じた心の傷が、 25年後の彼にどのように作用しているか興味がそそられます。 彼のことが一応終ったとき(ネタバレになりそうですけど)、 このあと一体作者は何を書く必要があるかと疑問を感じました。 ダラダラと終焉に向うのか、と思いきや、別の山場が用意され ていたのですね〜。見事! 登場人物 Brendan Harris: Katie Marcus: Jimmy's eldest daughter Jimmy Marcus: Kevin Savage: brother-in-law Annabeth: wife, and mother-in-law Dave Boyle: Celeste: wife Sean Devine: Lauren: wife, left 難易度 ★★★ お勧め度★★★★★ 2002.11.15〜2002.11.21 : 1回目
1950年代のアメリカ。Shutter島というところは精神異常の 犯罪者を収容している。その患者がある日隔離された部屋か ら失踪。いくつもの監視所を潜り抜け逃走したという。 あり得ない事件に対し、TeddyとChuckは捜査に派遣される。 患者の失踪の調査から、徐々にだが視点がずれていく。あれっ と思いながら読んでいくうちに視点はされにずれていき、最後 にどんでん返し、という構成。 ちょっと残念なのは、そのどんでん返しにあまり驚かなかった ことかな。つまりは、それまでの状況に緊迫感がなかったこと が原因かもしれない。 登場人物 Edward Daniel: Teddy, marshal Charles Aule: Chuck, marshal Dolores: wife of Teddy Dr.Jeremiah Naehring: Dr.John Cawley: Dr.Sheehan: left the island Rachel Solando: missing patient Andrew Laeddis: burned Dolores 気になる表現 難易度 ★★★ お勧め度★★★ 2004.09.12〜2004.09.19 : 1回目