Matildaという可愛い(?)女の子のはなし。彼女はいわゆる神童なんだけど、
両親はそれに気づいてもない。子供に関心がないのですね。で、彼女の
神童ぶりはどれほどかと言えば、1歳半で会話は完璧、通常の大人程度の
語彙力がある。3歳になる頃には新聞や雑誌から読み方を覚えてしまった。
4歳になると図書館通い。ま、こうしたことを自力で(親に強制されてじゃ
なく)やったってのだからたいしたもんです。
そんなMatildaですが、両親の不誠実さと身勝手さに反撃を試みます。
この頃はもう5歳ですが、まだ5歳なんですよね。実に痛快にいたずら
をやってのけます(^o^;
さて、やがて小学校に入ると、そこには恐ろしい女校長Trunchbullがいま
す。裏表紙に挿絵がありますが、始めは男かと思ってました。なぜ校長に
なれたのか不思議な人物ですが、これはもうDahlの子供のときの経験から
くるのでしょうね。教育者とは言えない人物です。
99.10.15〜99.10.19: 1回目
・Roald Dahl "George's Marvelous Medicine"(PUFFIN BOOKS 1991 P89)
ISBN:0-14-130111-2
ジョージは土曜日の朝、おばあさんと二人っきりで家にいることになる。
母親は買い物だし、父親は畑なのよね。このおばあさん、信じられない
ほど、くそババア。どうやらジョージをこき使い、無理なことを言い、
脅かして憂さ晴らしをしているようだ。ジョージは8歳だから、おばあさん
のいうことを本気にして怖がっている。
おばあさんはいつも薬を飲んでいるのだが、ジョージは特別製の薬をおばあ
さんに作ろうとする。いくらなんでも信じがたい薬だね。ちょっとひどすぎる
中身です。一口飲んだら死にそうな薬だわ。
とはいえ、その効果を知ると、なんだか愉快な気分になってきます。
非現実の子供の世界を楽しむのもいいもんですね
99.10.5〜99.10.6: 1回目
・Roald Dahl "Boy(Tales of Childhood)"(PUFFIN BOOKS 1986 P176)
ISBN:0-14-130305-0
ダールの自伝のようなもの。というか自伝の名を借りて、この時代の情景を
ありありと描いて見せた、といっていいかもしれない。
実は、Angela's Ashesに続いて(並行してかな)読んでいるのだが、奇しくも
時代はほぼ同じ。状況はかなり違うものの、70年から100年前ってのは、なんか
凄いね。こういうのを読んでると、今生きている自分は、半分死んでいるの
じゃないかと思うぐらい刺激は少ない。誰もが飼いならされた猫みたいに、
温和な人達ばかりだなって思えてきます(^o^;
いずれにしろ登場人物はいずれも凄い人達ばかり。現在なら裁判沙汰になり
そうだ(^^;
99.9.20〜99.9.27: 1回目
・Roald Dahl "The BFG"(PUFFIN BOOKS 1984 P208)
ISBN:0-14-130105-8
ソフィーとBFGという巨人のお話。ある寝つけない夜、うっかり巨人を
見てしまったソフィーはその巨人に連れ去られる。この巨人は格別耳
が大きく、何でも聞こえる、夢も聞こえるということで、夢を捕まえて
はその夢を子供たちに与えているというのだ。
しかしこのBFG、巨人のなかでは特に小さく性質も穏やか。他の巨人は
というと主食が人間なのです。
2000.01.23〜2000.01.27: 1回目
・Roald Dahl "The Giraffe and the Pelly and Me"(PUFFIN BOOKS 1985 P79)
ISBN:0-14-130228-3
ビリーは近くにあるもとお菓子屋がどうなるのか気になっています。売りに
出されているからです。そんな気になるある日、そのお店は買い手がつい
たようです。その店の入り口はとてつもなく高く、一体誰がこんな入り口
を必要とするのだろう、なんて考えたりします。店を見上げていると、
窓からはキリン、ペリカン、モンキーが顔をのぞかせてます。一体彼らは
何者なんでしょうね。
2000.01.28〜2000.01.28: 1回目
・Roald Dahl "Fantastic Mr. Fox"(PUFFIN BOOKS 1970 P81)
ISBN:0-14-130113-9
3人の金持ちだがとっても意地の悪い嫌な農夫と、賢いきつねの話。
この3人は、ニワトリを飼っているデブ、アヒルを飼っているチビ、七面鳥
を飼っているヤセ。きつねに自分の農場を荒らされて怒っており、なんとか
やっつけようとするのですが。
なかなか痛快な話です。意地の悪い人間が出し抜かれるってのはなんとも
小気味のいいことですね。途中にさりげなく善悪を批評するところもあり、
読んでて楽しい本でした。
2000.02.6〜2000.02.6: 1回目
・Roald Dahl "Charlie and the Great Glass Elevator"(PUFFIN BOOKS 1972 P159)
ISBN:0-14-130112-0
Charlie and the Chocolate Factoryの続編のようですね。父母、母方の
祖父母、父方の祖父母とチャーリー、それにWonka氏の7人がチョコレート
工場に戻ろうと、巨大なガラスのエレベーターに乗ります。祖父母が驚き
エレベータのボタンを押すタイミングが微妙にずれて、エレベータは地球
の軌道にのってしまいました。その軌道上には初のアメリカの宇宙ホテル
もあり、彼らはついでにそこに一番乗りしようということになるのですが。
なんとも言えない本ですね。子供には面白いのかな?大人が読むとちょっと
無理があるような気がします。祖父母の行動がなんかとってつけたような、
自然な感じではないです。
2000.02.13〜2000.02.15: 1回目
・Roald Dahl "James and the Giant Peach"(PUFFIN BOOKS 1996 P126)
ISBN:0-14-037424-8
両親を変な事故でなくしたジェームズは叔母二人にひきとられる。辛い
毎日を送っていたのだが、ひょんなことで巨大な桃が庭先に成長し、そ
こに入っていったジェームズ。中には巨大化したムカデとかてんとう虫、
バッタなどもいる。こうした虫たちとともに、桃に乗ってというより、
中に入ったままでかな、冒険にでかける話。
2000.02.16〜2000.02.18: 1回目
・Roald Dahl "Dirty Beasts"(PUFFIN BOOKS)
ISBN:0-14-050435-4
絵本のようなペーパーバックです。
かなり小さな子向けの本でしょう。それだけに、内容は
ブラックユーモア的なところがあります。なにしろ、人を
動物が食べたりしますから。
難易度 ★
お勧め度★
2002.07.1〜2002.07.1: 1回目
・Roald Dahl "The Enormous Crocodile"(PUFFIN BOOKS)
ISBN:0-14-036556-7
Dirty Beastsと同じく、これも幼児向きの本でしょう。
大きなワニが工夫をこらして子供たちを捕まえて食べよう
という話です。
難易度 ★
お勧め度★
2002.07.2〜2002.07.2: 1回目
・Roald Dahl "Ah, Sweet Mystery of Life"(PENGUIN 1953 P162)
ISBN:0-14-011847-0
7作品からなる短編集。最初の3作品は非常に面白く、初心者
にお薦めの作品だと思ったが、そのあとの作品はそれほどでも
ない。全体としてはそこそこの本ということでしょうか。
難易度 ★☆
お勧め度★★★
2002.07.3〜2002.07.11: 1回目
・Roald Dahl "The Umbrella Man"(PENGUIN 1948 P279)
ISBN:0-14-130271-2The Umbrella Man(アマゾン)
児童文学作家であるDahlは時々大人向けの作品も書くらしい。
これもそのひとつ。13篇からなる短編集。全体としては、や
や皮肉っぽい作品。
難易度 ★☆
お勧め度★★★
2004.10.08〜2004.10.12: 1回目
・Roald Dahl "The Witches"(PENGUIN 1983 P208)
ISBN:0-14-130110-4The Witches(アマゾン)
両親を亡くした主人公は、祖母と二人で暮らしている。
その祖母は魔女に詳しく、昔は魔女退治の組織に属して
いたのだった。彼女から魔女のことを色々聞いていた主
人公だが、夏休みにホテルに滞在していたとき、偶然にも
魔女大会に遭遇してしまう。
ダールの作品ではかなり面白い方ですね。大人もそれなり
に楽しめます。
難易度 ★
お勧め度★★★☆
2005.09.11〜2005.09.15: 1回目