<代表作>
エジプト学者のEricaは長年夢見ていたエジプトにやってきた。アン ティークショップで気のあった主人と話しこみ、素晴らしいSetiの 像を見せてもらう。そのとき何物かが店にやってきて、主人は惨殺 されてしまう。見を隠して難を逃れたErica。だがSetiの像は消えて しまった。 なかなか面白い作品でした。主人公Ericaの行動にはやや無理がある とは思います。果して一エジプト学者がそれほどまでに危険を冒す でしょうか?それは別にして、最後は2転3転して予想外の結末で した。 登場人物 Erica Baron: Egyptologist Richard Harvey: doctor Yvon Julien de Margeau: Abdul Hamdi: antique owner Ahmed Khazzan: Stephanos Markoulis: Evangelos papparis: 難易度 ★★☆ お薦め度★★★ 2002.1.25〜2002.2.2 : 1回目
Jack Stapletonシリーズとなるはずの第1作だが、肝心のJackは 登場しない。その代わり本作品の主人公は検屍官新任のLaurieで ある。 コカインの大量摂取により突然死したDuncan。通常コカイン摂取 による死亡は貧困とか生活がすさんでいくといった状況があるも のだが、Duncanの場合はそういったものが一切当てはまらない。 これまでコカインの経験もなく、仕事はうまくいきいわゆる成功 している男であった。その後、Laurieの知る限り同様の例が合わ せて6例にまでなり、彼女は異変を感じる。果して一過性のもの なのか、それとも何か特殊な薬物が出まわっているのか? 今回、成功していてかつ若く有能な人物の麻薬死、それとギャング という相容れないものが並行して話が進んでいきます。どこでど う接点を持たすのだろうという興味もありますね。 結果は信じられないような話ですが、ひょっとしたらあり得るかも しれないというところが恐ろしいです。 登場人物 Laurie Montgomery:検死医助手 Harold Bingham: 58, Chief Medical Examiner Calvin Washington:Duputy Chief Lou Soldano:homicide detective lieutenant Vinnie Amendola: tec Paul Plodgett: doctor Bob Talbot: reporter 難易度 ★★☆ お薦め度★★★★ 2002.2.13〜2002.2.17 : 1回目
脳腫瘍の治療では定評のある、フロリダの病院に行くこと になった医学生Sean。肝心の研究には参加させてもらえな かったのだが、次々と不審なことが起きる。この病院の異 常なまでの治癒率は一体なんなのか? 全体としては面白いストーリーですが、色んなものを詰め 込み過ぎという気がします。癌患者の異常な治癒率、日本 企業の関与と誘拐らしきもの、異常性格者の連続殺人。 ちょっと多すぎますね。 登場人物 Helen Cabot: Sean Murphy: Randolph Mason: Forbes director, doctor Deborah Levy: head of research Margaret Richmond: director of nursing Tom Widdicomb: orderly Robert Harris: guard 難易度 ★★☆ お薦め度★★★☆ 2005.04.15〜2005.04.22 : 1回目
ニューイングランドのとある町で魔女狩りが始まります。そう、時代は1692年。 何人もの女性が死刑になります。そして時代は1994年へと。主人公は魔女とし て死刑になった女性エリザベスの子孫キムと、その魔女狩りに歴史的かつ医学的 に興味を抱く生物学者(医学者かな)エドワード。二人は急速に惹かれていき ます。Claviceps purpurea(麦角菌)、聞いたことのない言葉ですが、これが原因 でエリザベスが魔女の烙印を押されたのではないかとエドワードは推測。300年 前の菌を採取し分析を依頼。自ら試そうとします。それにしても、なぜ彼女の家 族はこの魔女として処刑された女性のことを隠しておこうとするのか? また、エリザベスとキムとの不思議な類似点はこの先どう物語に関わってくるの か? それにしてもロビン・クックはうまいですね。大した事件は起きてない、つまり 恐ろしい事件ということですが、そうしたものは全くない。無論珍しい菌の発見 はありました。だがそんなことはたいしたことではありません。それにも関わら ず、なぜか不気味なのですね。読者を惹きつけて止まないうまさとでもいうの でしょうか? 99.2.10〜99.3.2 : 1回目
ロビン・クック得意の病院ものですね。 今回はタイトルからも分るように伝染病です。3月、ニューヨークのど真ん中 の病院で死亡した患者が伝染病に罹っていた。彼の入院理由は糖尿病だった わけで、感染源はその病院としか考えられないわけです。誰もがそんなはず はない、と思ったのね。 その後、その病院からは野兎(やと)病とかRocky Mountain spotted fever などといった珍しい病気に罹り死んでいく人が続きます。主人公であるJack には脅しの手が伸びてくるし、果たしてこの病院では何が起きているのか? いや何を企んでいるのでしょうか? 最後はミステリーらしく意表をついてますね。思わず「え!?」となって しまった。そう言えば、...そう言う伏線が至る所にありました(^^; 99.1.30〜99.2.9 : 1回目
ある日、夜の10時過ぎ、あたり一帯でラジオ、テレビなどが異常をきたす。 ここらあたりで、よくあるUFOものかと思っちゃいますね。ところがちょっと 違っているのです。翌朝から、銀貨大の物体が見つかり、それが段々と 広まっていく。それを拾ってみると、滑らかなのに刺されるのです。そして、 その結果は。。。 ロビン・クック得意の医学もの、とはちょっと違ってます。どちらかと言えばSF風でしょうか? 無論、医学関連が盛りだくさんですけど。 98.6.1〜98.6.13 読むのは3回目でしょうか
マフィアの中堅幹部Carlo Franconiが司法取引をして保護されていたが、 レストランを出たところで撃たれて死亡。これ事態一大センセーションで はあるが、実はこの裏にはもっと凄いことが進行している。 GenSysの創立者であるTaylor Devonshire Cabotは、このCarloが射殺され たというニュースを聞き、遺体の解剖を阻止するように支持を出す。 また、その解剖を行おうとしたLaurieだが、肝心の遺体がなくなっている ことを知る。 登場人物 Jack Stapleton:associate medical examiner,妻と娘2人は6年前に亡くなる Calvin Washington:Duputy Chief Chet McGovern:office mate Laurie Montgomery:検死医 Janice Jaeger:forensice investigator, physicians' assistants(PAs) Bart Arnold: chief of the PAs Vinnie Amendola: mortuary tech Murphy:Sergeant Lou Soldano:detective from homicide Kevin Marshall: Ph.D in molecular biology(Cogo) Cameron McIvers: head of security(Cogo) Siegfried Spalled: manager of the Zone(Cogo) Bertram Edwards: chief veterinarian(Cogo) Melanie Becket: reproductive technologist(Cogo) Taylor Devonshire Cabot: CEO of GenSys Harriette livingston Cabot: Taylor's wife Dr.Raymond Lyons: lost medical license Carlo Franconi: plea-bargain and murdered 難易度 ★★☆ 2001.5.6〜2001.5.23: 1回目・Robin Cook "Toxin"(Berkley Books 1999 P432)
ハンバーガーを食べた娘Beckyが食中毒にかかる。偶然とはいえ、肉が 生煮えだったのが原因だろう。数日間具合が悪かったが、病状は急転 し、入院することとなる。父親は有名なcardiac surgeryのKim。また、 Beckyの両親は離婚している。 食中毒は、医師である父親ですら名前ぐらいしか知らなかったO-157で、 実は恐るべき病気なのだ。日本でもすっかり有名になったけどね。本文 中にも出てくるが、アメリカの食中毒件数は億単位になっているらしい。 今回の作品は、このどこにでも、また誰もがかかりうるが、意外に実態 が知られていない食中毒をクックは取り上げた。また、病気にかかり、 診察を受ける中で明らかにされるが、現在のアメリカにおける医療コスト の問題も巧みに取り上げられている。 これまでのクックの作品とは一味違うが、これもなかなかの作品である。 登場人物 Becky Reggis:junior state champion Kim Reggis:cardiac surgery Tracy Reggis:Kim's ex-wife Kelly Anderson:TV journalist Caroline Anderson:Kelly's daughter Brian Washington:cameraman Carl Stahl:CEO of Foodsmart Jack Cartwright:PR of Mercer Meats Everett Sorenson:prsident of Mercer Meats Bobby Bo Mason:president of the American Beef Alliance Sterling Henderson:Marsha's Boss Daryl: Higgins and hancock Marsha Balswin:USDA inspector 難易度 ★★☆ 2001.3.5〜2001.3.14: 1回目・Robin Cook "Vector"(Berkley Books 2000 P391)
ニューヨークに住むじゅうたん業者JasonがSuprise Letterを受け取る。極 めて巧妙なダイレクトメールだった。真四角で厚みがあり、ちょっと高級 な紙でできており、不思議に思って開けてみるとSupriseと書いたカードが ありシールをとるとホコリのようなものが飛び散った。汚れたときにはわ が社のクリーニング店へ、といった広告なのだ。感心したJasonは金曜日と いうことで早めに帰宅する。だが帰宅する前から胸がおかしい。インフル エンザかも、といいつつ症状は悪化し、入院、死亡。 現実に起きても少しも不思議ではない生物兵器の話。主人公Jack Stapleton はもうお馴染みになっているが、このJackは当然普通の検死医。生物兵器な ど予測するはずもない。あれこれ想定していきつつも見当がずれている様子 が実になるほどと思わせるように書かれている。 登場人物 Jack Stapleton:妻と子供2人は8年前に亡くなる Laurie Montgomery:検死医 Vinnie Amendola tec:情報リークの前歴あり Dr. George Fontworth:肥満の検死医、Jackより上役 Janice Jaeger:助手 Calvin Washington:Duputy Chief Chet McGovern:office mate Ted Lynch:DNAgulu Murphy:Sergeant Lou Soldano:警部 Gordon Tyrrell:FBI Yuri:Russion移民、Vectorに勤務していた技術者 Curt Rogers:Operation Wolverine Steve Henderson:極右 Marjorie Zankowski:communications operator PAA:People's Aryan Army極右グループ 難易度 ★★☆ 2001.2.1〜2001.2.10: 1回目・Robin Cook "Abduction"(Berkley Books 2000 P402)
Benthic Marine社の調査船がアゾレス諸島近辺で海底のマントルを 探り当てようとしている。しかし、予備調査とは異なり、地殻と マントルの境界線は厚く、マントルを掘り当てることは不可能な 様相を呈している。潜水艇で掘削機先端の交換に向かった一行は 下降流に巻き込まれ地底の世界に入っていく。 ちょっと違う雰囲気の本でした。Invasionタイプの本です。 さてこの本の評価はというと、ロビンクックとしては極めてできが 悪いといえるでしょう。 次回作に期待しましょう。 登場人物 Perry Bergman: president of Benthic Marine Dr.Suzanne Newell: senior oceanographer Donald Fuller: submersible pilot Richard Adams: diver Michael Donaghue: diver Arak: man of Interterra Sufa: woman of Interterra 難易度 ★★☆ 2001.6.6〜2001.6.25: 1回目