「ポアロの事件簿」とかなってますね、日本語のタイトルは。今は違ってる かな?なにせ訳文で読んだのははるか昔のことで、内容はすっかり忘れてます。 さて、中身は短編集ということで、一つ一つ取り上げてもしようがないのです が、短いだけに読みやすいかも。ただ、所々に出てくるフランス語には困り ます。 99.1.2〜99.1.25 : 1回目
友人Johnに招かれてスタイルズ壮に滞在することになったHastings。のんびり と田舎の生活を満喫していたが、その女主人つまりJohnの義理の母Inglethorp 夫人が殺害される。 Johnの家族構成は複雑。実の父親は再婚し、その相手に頭があがらなかったの か、亡くなったときその遺産はすべて義理の母のところにいく。しかもその母 が20歳も年下の男と最近再婚した。遺産は一体どうなることやら。 偶然にも、Inglethorp夫人にこの地へ招待されていたのが、Hastingsが敬愛す るポアロ。早速彼はポアロに事件の調査を依頼する。 ポアロシリーズの第1作目と考えてもいいこの作品は1920年に初版が出ている。 相当昔の本だね。そのため、文体自体は平易なのだが、見たことのないような 言葉が所々出てくる。もちろんポアロの推理は素晴らしいのですよ! 2000.8.17〜2000.8.22 : 1回目
ポアロシリーズ第2作、初版は1923年。 ポアロに1通の手紙が大富豪から送られてくる。内容は急ぎ依頼したいことがあ るというもの。ぜひポアロにフランスまで来て欲しいという依頼だ。それを読ん だポアロは、手紙の書き方から、緊急を要すると判断し、ただちに依頼主のもと にいくのだが、そのとき既に依頼主は殺害されていた。 フランスの事件ということで、フランスの刑事Giraudが登場する。有能だが傲慢 なところのある彼は、ポアロに対抗意識を持っているらしい。ポアロを昔活躍し た時代遅れの探偵と思いたいようだ。 ポアロは相変わらず冴えているが、ヘイスティングスは今回ちょっと情けない立 場でした(^^;片っ端から恋している。 2000.8.28〜2000.9.3 : 1回目
ポアロシリーズ第3作、初版は1926年。邦題は「アクロイド殺害事件」 アクロイドが医師のシェパードに相談を持ち掛ける。結婚を申し込んでいた 未亡人Mrs.Ferrarsが自殺したのだ。その自殺した夫人から最後の手紙が アクロイドのもとに届き、その内容を知らないまま帰宅したシェパードは その夜アクロイドが殺害されたという電話を受ける。 高校のとき訳書を読んでショックを受けた本。今原書で読んでみて、時代 は古いものの、その古さを感じさせない凄さがある。結末が分かっていな がら、本当にそうだったかどうか不安なのね。そういう気配がどこにも ないものだから。 難易度 ★★☆ やや古い語句がある 2000.12.24〜2000.12.28 : 1回目
ポアロシリーズ第4作、初版は1927年。 ヘイスティングスがアルゼンチンから戻ってきた。しかし、肝心のポアロ は依頼を受けてそのアルゼンチンにでかけるところであった。今にもでか けようとしたその矢先に、一人の男が訪ねてくる。そして戸口で倒れてし まう。彼がなんとか口にしたのは「4」という言葉。その後、それはビッ グフォーと呼ばれる国際的犯罪組織の4人を意味していることがわかる。 そして、ポアロへの依頼は彼の注意をそらすことにあった。 ポアロシリーズには珍しく、国際犯罪組織を相手にしたもの。さすがのポ アロも苦戦する。ビッグフォーが相手とはいうものの、その中で特に興味 をひくのはNumber 4だろう。変幻自在、神出鬼没だからね。 難易度 ★★☆ 2001.1.10〜2001.1.14: 1回目
ポアロシリーズ第5作、初版は1928年。 大富豪の娘Ruthは女たらしの伯爵Comte de la Rocheとの仲を父親に引き裂か れ、その腹立ちからか、単に貴族と結婚したかったからか、Derek Kettering と結婚した。しかし彼女の性格からして結婚生活がうまくいくはずはなかっ た。父親は離婚を娘に承知させ、Derekにも脅しをかける。 元恋人Comte de la Rocheと会いにRuthは青列車に乗る。目的地に着く前に彼 女は殺されてしまう。 この青列車には夫Derekも偶然に乗り合わせており、またポアロも乗っていた。 元恋人が犯人か、それとも夫が殺したのか。人間関係が複雑に入り組んでお り、またポアロの例の思わせぶりな言葉で読者(私だけど)の予想は二転三転 するね(^o^; 2000.10.13〜2000.10.15: 1回目
ポアロシリーズ第6作、初版は1932年。 既に引退しているポアロはHastingsと一緒にSt.Looでのんびりとしている。 そんなポアロがEnd Houseの持ち主Nickが殺される危険のあることを知る。 殺人を防ごうとしたものの、Nickと間違われてMaggieが殺される。ポアロは これにショックを受ける。 さすがに本格ミステリー。予想はすべて外れました(^^;やはり面白い。 登場人物 Hercule Poirot: private detective Hastings: Nick Buckley: Magdala Charles Vyse: cousin, lawler Maggie: cousin Commander Challenger: George, English Navy Freddica Rice: girlfriend, married and wanted divorce Jim Lazarus: dealer in Bond Street Croft: Australian, cottageを借りる Ellen: maid 難易度 ★★ 2001.08.06〜2001.08.12: 1回目
ポアロシリーズ第7作、初版は1932年。 夫と離婚を望んでいる女優Jane。彼女がポアロに依頼したのは、 夫を説得して離婚できるようにして欲しいというもの。人の心理 に興味を抱くポアロは夫に会うが、彼は離婚に反対していたわけ ではなかった。 その夫が殺害される。嫌疑は当然Janeにかかるのだが、ポアロは 釈然としないものを感じる。 登場人物 Hercule Poirot: private detective Hastings: 難易度 ★★ お勧め度★★☆ 2002.03.02〜2002.03.6: 1回目
ポアロシリーズ第8作、初版は1933年。 ある事件を解決し、イギリスに帰る途中オリエント急行に乗るポアロ。 冬という季節外れにも関わらず、ファーストクラスは満席であった。 同乗したBouc氏のお蔭でなんとかファーストクラスを確保。不思議な ことには、同じ車両に乗り合わせた人々の階級、国などが非常に異なっ ていることだった。 その夜同じ車両に乗っていたRatchettが殺害される。列車は雪のため 立ち往生で外部との連絡もとれない。そこでBouc氏の以来によりポア ロが事件の解決に乗り出す。 余りにもよく知られたオリエント急行殺人事件です。同じ列車に乗り 合わせた人たちの証言、犯人が残したと思われる証拠の品々。そして ポアロが見聞きしたことと彼の記憶。外部との連絡が取れないために 容疑者の身元も確かめることはできない。しかも証言からすると全員 にアリバイが存在する。一見して不可能と思われる事件をポアロはど う推理していくのでしょう。 結末は既に分かっていても、それでも惹きつけられる作品です。読ん だことがなければ尚更お勧め。 登場人物 Hercule Poirot: private detective 難易度 ★★ お勧め度★★★★ 2003.03.23〜2003.03.26: 1回目