古典文学「ジェーンエア」ストーリーはもう誰もが知っている ので改めて書くほどのことはない。ここでは原作を読んだ感想で も書くとしよう。 書かれたのは19世紀中葉、時代としては19世紀始めとしてもい いか。小説の技法が少なくともイギリスではまだ発達していなかっ たのか、それともブロンテが下手なのか。登場人物が生きてない。 極めて平面的に描かれている。感情移入が起きないのだね、生き た人間とは思えないから。そこに作者の説明らしきものが入って くるのがある意味凄い。古典文学を原書で読んだことは余りない ので、勉強になります。 物語はロマンス。この時代まだまだ階級社会だったようで、階 級を超えた愛を描いてます。全体としての構成はいい。ロチェス ターと、後の従姉妹である事が判明するジョンの対比がうまく使 われている気がする。当時の宗教がどれほど重きをなしていたか は不明だが、牧師を称えつつ巧妙に非難しているとも取れますね。 最後、ロチェスターとの再会はやはり感動したので評価はここ でグッと上がりました。 登場人物 Jane Eyre: Rochester: 難易度 ★★★ お薦め度★★★☆ 2002.12.20〜2003.1.26: 1回目