Edgar賞3度、Shamus賞を4度受賞。ニューヨークに在。
泥棒シリーズ第2巻。初版は1978年。 話好きの歯医者CraigはBernieが泥棒だと知っていた。離婚した妻Crystalの 宝石を盗まないかと持ちかけられたBernieは、ためらいつつも引きうける。 Crystalがでかけたの見届けて盗み入ったBernieだが、運悪く短時間で彼女 は戻ってきた。慌てて隠れたBernie。時が経ち彼が見つけたのはCrystalの 死体であった。 後の作品に比べると、ちょっと会話の妙がないように思えるものの、後半は 一気に読ませるものがあります(^o^; 2000.10.16〜2000.10.18: 1回目・Lawrence Block "The Burglar Who Liked to Quote Kipling"(A Signet Book 1997 P301)
泥棒シリーズ第3巻。初版は1979年。 古本屋を引き継いだBernieは、Kiplingをこよなく愛するという人物から Kiplingの珍本を盗んで欲しいという依頼を受ける。依頼にしたがってそ の本を無事盗み出したBernieだが、本の引渡しの際にトラブルに巻き込ま れてしまう。 自分の無実を証明するために、逃げ、盗みに入り、罠をしかけるのはいつ もと同じ(^o^; 今回いよいよBernieは本屋になり、またCarolyn Kaiserが登場します。 この泥棒シリーズ、Carolyn Kaiserがいなくてはね。Ray Kirschmann もなかなか食えないですけど、欠かせない人物。 2000.10.18〜2000.10.20: 1回目・Lawrence Block "The Burglar Who Studied Spinoza"(A Signet Book 1998 P302)
泥棒シリーズ第4巻。初版は1981年。 あらら、CarolynもいつのまにかBernieの相棒になっているようです。職業柄、 犬がいなくなる日を知ったCarolynがBernieに盗みの話をもちかけ、二人は目 的の家に忍び入りますが、なんとしたことか既にその家には泥棒が押し入った あとでした。でもその泥棒は荒っぽいやりかた、つまりテクニックがなかった ので、金庫を開けることはできなかったのですね。Bernieのテクニックで金庫 を開けると、そこには珍しいものがありました。そしてそれが殺人につながっ ていくのです。 今回はBernieの容疑はそれほどでもないので安心して読んでいられる? BernieとCarolynの仲は相変わらずですが、最後がちょっとBernieには 気の毒ですね(^^; 2000.10.21〜2000.10.23: 1回目・Lawrence Block "The Burglar Who Painted Like Mondrian"
泥棒シリーズ第5巻。初版は1983年。 古本屋を営むBernieは、引越しをする際保険をかけたいのだが、その 前に本の値段を鑑定して欲しいと頼まれる。Bernieが喜んでそれを引 きうけた理由は、彼が警戒厳重なマンションに住んでいたため。鑑定 のためにマンションに入り、そのあと、同じマンションの違う部屋に 盗みに入る。 一方、Carolynは、猫が誘拐されて動転する。なんと25万ドルもの身代 金を要求されたのだ。猫に25万ドル??無論犯人はCarolyn がそんな 大金を持っていると思ってるわけではなく、目当てはBernieの泥棒の 腕。 かなり複雑な話です(^o^; 難易度★★ 2000.11.14〜2000.11.16: 1回目・Lawrence Block "The Burglar Who Traded Ted Williams"(An Onyx Book 1995 P372)
泥棒シリーズ第6巻。 古本屋を営むBernieだが、突然家主が替わり家賃の大幅値上げを言い渡され る。なんと10倍以上の値上げだ。さてどうするか?古本が好きなのはたしか だが、彼の天性は実は泥棒。家賃の値上げに怒ったのか、それとも本能には 抗しがたかったのか、Bernieはマンションに盗みに入ってしまう。そこで見 つけたものはなんと死体だった。・Lawrence Block "The Burglar Who Thought He Was Bogart"(An Onyx Book 1996 P359)
翌日刑事がやってきてBernieに盗みの疑いをかける。ところがそれはまった く別の盗みであり、彼とは無関係なのだが、状況は極めて不利だった。 本格的ミステリーではないが、読んでいるうちになんとなく惹かれていく作 品である。会話の妙か、それともBernieの性格がいいのか、BernieもCarolyn もいいね〜。 2000.9.23〜2000.10.03: 1回目
泥棒シリーズ第7巻。 突然何の因果か美女がBernieの古本屋を訪れる。彼女がBogartファンだと わかって、二人は意気統合、早速デートとなる。そう、今回Bernieは Bogartにいれ込んでいるのですね。そこへ美女、Ilonaとのデートとなる と、やはりBogartの映画ということになります。毎夜映画を見るだが、 2人の関係はなかなか進展しない。ようやく彼女のアパートに行くことが できたその翌日、なぜか、彼女はデート場所の映画館に現れない。 一方、骨董品買人Abel の知り合いというCandlemasにportfolioの盗みを 依頼されてBernieは、危うく捕まりそうになる。きわどくも逃げ出した 彼は、Candlemasが殺されたことを刑事Rayによって知らされることとなる。 相変わらず会話が面白い。また今回は設定がかなり複雑になってます。 最後はちょっとグッときますね。 2000.10.03〜2000.10.08: 1回目・Lawrence Block "The Burglar in the Library"(A Signet Book 1998 P358)
泥棒シリーズ第8巻。 Birnieは恋人Letticeと週末の休暇旅行に行こうと誘うが断られる。理由は、 その出かける当日に結婚するから。なんとショック!そこでキャンセルする のももったいないということで、親友のCarolynを誘って出かけることと なる。 だが、そこは親友。Carolynはこの旅行がキャンセルがもったいないというの だけが理由ではないと看破。やはり理由はあったのだ。旅行先のCuttleford Houseには珍しい本があったはずだという。それが目的の一つでもあった。 今回は旅先での殺人事件です。事件解決に向けて、これまでのように気軽に 人の部屋に入れないBirnieは一体どうするのでしょう(^o^; 難易度 ★★ 2001.1.30〜2001.2.7: 1回目・Lawrence Block "The Burglar in the Rye"(A Signet Book 2000 P308)
泥棒シリーズ第9巻。 本屋を営むBirnie、実は夜の仕事が泥棒。そのBirnieが今回はホテルに 宿泊する。目当てはそのホテルに長期滞在している編集者Anthea Landau が持っているというGully Fairbornの手紙だ。実はこの仕事、Cottrell に頼まれてのもの。なんなくLandauの部屋に忍び込んだBirnieはまたも や死体に遭遇する。どうやら今回も誰かが彼をわなにはめたらしい。 今回はかなり複雑なストーリーになっている。しかし、それにもまして、 会話が自由自在に交わされているって感じです。ますます筆が冴えてき たということでしょうか(^o^; 難易度 ★★★ 2001.2.7〜2002.2.14: 1回目・Lawrence Block "The Sins of the Fathers"(AVON 1991 P186)
売春婦と思われる女性が身体中めったやたらに切られて惨殺された。 犯人は同棲していた男で、その場で捕まったが、刑務所で自殺。事件 はあっけなく終わりを告げたかにみえたが、被害者の父親は納得がい かずScudderに調査を依頼する。 犯人はすでにわかっているので、調査の方向は、なぜ娘は殺されたの か?娘はどういう生活をしていたのか? 父親としてはそれを知って娘の死を納得したいのだろう。だが、調査 をするにつれて意外な事実が現れる。 泥棒シリーズとは打って変わって暗いですね。Scudder本人の心のうち もさりながら、様々な人間の心の奥底に潜む蔭といったものうまく描 いております。 登場人物 Scudder Matthew: private detective Wendy: murdered Cale Hanniford: Wendy's father Richard Vanderpoel: killed Cale Martin Vandepoel: Richard's father 難易度 ★★ お薦め度★★★ 2002.1.22〜2002.1.25: 1回目・Lawrence Block "In the Midst of Death"(AVON P185 1992)
スタガーシリーズ第2巻。 現役警官Jerryがゆすりのかどで売春婦に告発されている。その和解、 あるいは誤解を解くためにScudderに依頼が舞い込んでくる。だが和 解のめどもつなかいうちに、その売春婦はJerryのアパートで死体と なって発見され、Jerryは殺人の罪で拘留されてしまう。 事件は事件ですが、やはりScudderの人生観の方が興味あるというと ころでしょう。最後に彼が言った一言、 "Things change people once in a while, but people don't change things." 彼が女の子を不可抗力で死なせたことが重くのしかかっているのでしょう ね。 登場人物 Matthew Scudder: private eye Eddie Koehler: lieutenant Portia Carr: hooker Jerry Broadfield: police, charged by extortion Douglas Fuhrmann: writer Knox Hardesty: District Attorney 難易度 ★★ お薦め度★★★ 2002.3.6〜2002.3.8: 1回目・Lawrence Block "Time to Murder and Create"(AVON 1976 P185)
Scudderに毎週金曜日電話がかかってくる。連続7週間それが続いた あと、かかってこなくなった。依頼者であるSpinnerが亡くなったと いうことだろう。Spinnerは脅迫していて、命を狙われていると言い、 殺されたら犯人を探して欲しいとScudderに依頼していたのだった。 容疑者は3人。 容疑者が脅迫を受けていた人物だけに話は暗いです。Scudderの過去 と話が重なって、殺人、罪とは何かってことになります。もちろん 結論などが出るはずもないです。 調査は自らをオトリにするしかないわけで、曖昧なものになっていき ます。そのため容疑者3人が何らかの犠牲を強いられ、本来の目的で あった、殺人犯だけに復讐を願ったSpinnerの意志とは異なるものと なり、重苦しい展開になります。 登場人物 Matthew Scudder: private eye Eddie Koehler: lieutenant Spinner: Jacob Jablon, murdered Henry Prager: Beverly Ethridge: Ted Huysendahl: 難易度 ★★ お薦め度★★★ 2002.1.27〜2002.1.28: 1回目・Lawrence Block "A Stab in the Dark"(AVON 1981 P180)
9年前のアイスピック連続殺人事件の犯人が検挙される。その 犠牲者の父親がScudderに接触してきた。犯人は娘の殺害を否 定しているのだ。真犯人を知りたい父親が、Scudderに犯人探 しを依頼する。 事件はさることながら、今回のテーマは「変化」でしょうか? 9年前の事件と言えばひと昔前のこと。関係者は職を辞し、引 越しをし、事業を止め、離婚し、再婚し、とそれぞれが新たな 環境へと順応していってます。さてScudderはどうなのでしょう? 登場人物 Matthew Scudder: private eye Fitzroy: lieutenant Barbara Ettinger: murdered Lynn London: younger sister Douglas Ettinger: then husband Janice Keane: then neibour 難易度 ★★ お薦め度★★★☆ 2002.3.8〜2002.3.9: 1回目・Lawrence Block "Eight Million Ways to Die"(AVON 1982 P322)
友人の紹介だと言って売春婦KimがScudderのところにやってきた。 売春をやめようと考え、そのためにChanceというpimpと手を切りた いのだが恐ろしくてできないという。 ScudderはChanceと話し合い、いざこざもなく話はついたのだが、 翌日Kimは死体となって発見される。 今回のScudderはアル中に苦しんでます。意識がないほど飲んで病院 送りになるほどなんですね。そういう意味では、これまでのScudder が持っていた、一歩引いた形の人生観というのがみられません。恐ら くはアル中を経験し、それを克服した形でどう生きていくかという のが今後の作品に現れてくるのでしょうね。本作品はScudderの転換 点となるべき作品かもしれない。 その不満をある程度満たすのがここに出てくるpimp、Chanceの生き方 でしょうか。ちょいと興味を引くキャラクターでした。 登場人物 Matthew Scudder: private eye Kim Dakkinen: hooker Chance: pimp Jan:アル中仲間、芸術家 難易度 ★★ お薦め度★★☆ 2002.3.17〜2002.3.24: 1回目・Lawrence Block "When the Sacred Ginmill Closes"(AVON 1986 P242)
Thomasの妻が自宅で刺殺される。家具を盗みに入った2人組み に殺されたとというのだが、その2人組みは夫Thomasが殺した のだと主張。殺害当日は女友達と遊んでいたのだが、裁判に なるのを恐れてScudderに潔白を証明して欲しいと依頼する。 一方、バーの主人Skipは、何者かに二重帳簿を盗まれ脅迫 されている。彼もScudderに相談してくる。 前回で酒は断ったはずなのに、と思いつつ読んでいると、これは 昔のことを思い出す話なんですね。当時はやはり酒を飲んでアル 中の一歩手前まで行ってたわけです。 これでスカダーシリーズのアル中は終わりだといいのですが(^^; 登場人物 Matthew Scudder: private eye Skip: Margaret Tillary: stabbed to death Thomas J.Tillary: husband Carolyn Cheatham: Thomas's girlfriend 難易度 ★★★☆ お薦め度★★☆ 2002.4.16〜2002.4.20: 1回目・Lawrence Block "A Ticket to the Boneyard"(AVON 1991 P331)
12年前、知り合いの売春婦に恐怖を与えたMotleyを、偽証してまで も刑務所に送ったスカダー。だがそのMotleyが刑務所を出所し、ス カダーと彼に関係のある女性たちに復讐をしようとしているらしい。 刑務所にいて様々な技術を習得し、体力までも鍛えたMotleyにスカ ダーはなす術もなし。ただただ翻弄されているように思われます。 アル中ではとっても対抗できそうにないですが、どうなることやら。 こういった圧倒的な敵を前にすると、人間酒に逃げたくなるのです ね。 Motleyとの対決を機に、スカダーは変わりそうな気配があります。 登場人物 Matthew Scudder: Elaine Mardell: James Leo Motley: 難易度 ★★☆ お薦め度★★★ 2002.7.21〜2002.7.25: 1回目・Lawrence Block "A Dance at the Slaughterhouse"(AVON 1992 P292)
泥棒に出くわした夫妻。夫は殴られ、妻は殺されるという 事件が起きる。妻の兄弟は夫が怪しいと疑いScudderに事件 の真相調査を依頼する。 一方、Scudderはボクシングの試合を観戦していたとき、ど こかで見たことのある男に出会うがどうしても思い出せない。 見たことがあるといっても、見たのは彼の手だったのだが、 それを思い出したとき。。。 Scudderシリーズには珍しく、陰惨な事件を扱うことになり ます。それも直接の依頼ではなく、ちょっと見せられたテー プがもとなんですね。Scudderの脳裏にはそのイメージが焼 きついたのでしょう。どうそれを処理するのか、結果はや はりScudderらしいというべきか。 登場人物 Matthew Scudder: Elaine Mardell: 難易度 ★★☆ お薦め度★★★ 2002.11.29〜2002.12.4: 1回目・Lawrence Block "A Long Line of Dead Men"(AVON 1994 P338)
thirty-one clubという、古代から連綿と続いているクラブの 紹介から始まる。なんとも奇妙なクラブで、会員は最初31人、 年月が経つにつれ当然会員のなかには亡くなるものも出てくる。 会員がひとりになったとき、最後に残ったものが、信頼できる 新たな会員30人を選び、再び会員31人となる。会員の義務は年 1回集まること。 その会員の一人HildebrandがScudderに依頼する。会員を一人ず つ殺害しているものがいるというのだった。 31人クラブという設定もユニークだが、連続殺人か単なる偶然 が重なってこのクラブの死亡率が高くなっているのか、その曖 昧さもユニークである。容疑者もなく、動機も見当たらず。し かしかえってそれが、人生における生と死を考えさせられるこ ととなる。 登場人物 Matthew Scudder: private eye Elaine Mardell: friend Lewis Hildebrand: member of the club 31 Ray Gruliow: lawyer James Severance: 難易度 ★★☆ お薦め度★★★★ 2002.12.20〜2002.12.26: 1回目・Lawrence Block "Everybody Dies"(AVON 1999 P369)
Scudderには様々な友人がいる。その中には犯罪者とも言って よい人物もいる。それがMick。彼から電話がかかってきてでか けてみると、酒を保管している倉庫に連れていかれた。そこに は彼の手下2人が無惨に殺害された死体があった。 バーボンなど、そっくり盗まれていたのは当然として、酒瓶が 1本壁に叩きつけられていた。殺した後そうしたらしいのだが、 それはなぜか? タイトル通り、everydogy diesです。Scudderの人生観がよく 表れた作品だと言えるでしょう。 登場人物 Matthew Scudder: private eye Elaine Mardell: friend Mick Ballou: criminal friend 難易度 ★★☆ お薦め度★★★☆ 2003.03.26〜2003.04.02: 1回目