H.G.Wellsの作品にタイムマシーンがあるが、本作品はその続編と して書かれたもの。従って、主人公が80万年の未来から1891年に 戻ってきたところから物語りは始まる。 Wellsの作品が、2つの階級の分化している未来を描き、現代を風刺、 あるいは警告しているのに対し、この作品の主たる目的は何なのか? その目的が曖昧なままに話は進んでいく。再び未来へ行くがそこは 以前来た未来とは異なる。そこで現代に戻るが既に多元宇宙に迷い 込んだらしい。歴史の分岐を正そうとあちこちするものの、最後に 到達するのは? タイムマシーンのパラドックスはある意味解決しつつも、作品中にも 書かれているように更なるパラドックスを生じさせてしまう。 なんとも中途半端なSFでした。 難易度 ★★☆ お勧め度★★☆ 2003.02.22〜2003.03.24: 1回目