洋書の部屋 作家別  既読作品 未読作品   TIME  赤毛のアン  アンの青春  英語クイズ

Jean.M.Auel(ジーン・M・アウル)

『大地の子エイラ』シリーズ

  1. The Clan Of The Cave Bear P495 1980 アマゾンへ
  2. The Valley Of Horses P544 1982 アマゾンへ
  3. The Mommoth Hunters P723 1985 アマゾンへ
  4. The Plains of Passage P865 1990 アマゾンへ
  5. The Shelters of Stone by Jean.M.Auel アマゾンへ

・Jean.M.Auel "The Clan Of The Cave Bear"(A Dell Book 1980 P495)
ISBN:0-553-25042-6 The Clan Of The Cave Bear(アマゾン)
『大地の子エイラ』第1巻、「始源への旅立ち 第1部」
Othersに生まれたエイラは大地震のために家族のみならず一族
すべてを失い、さ迷っているところをClanに拾われる。そして
Clanとして成長する過程が描かれている。
Othersとは恐らく人類であり、Clanとは原人で滅びゆく種。
そのClanの中で苦労しながら子供時代から大人へと成長し、
子供まで産むものの、新しいリーダーにより追放されるまで
が描かれている。

面白い。種の違いによる差別とそれを乗り越えて生きるエイラ。
何しろ昔の話ですから、Clanとしてはまず生き延びることが第一
条件です。そういう状況の中で、異分子がやってきたとき、ど
ういう反応を示すか。一概に差別を否定するわけにもいかない
のですね。
これが第1巻ですが、どうやら苦労はまだまだ続きそう。

登場人物
Ayla: 
Durc: Ayla's son
Mog-ur: Creb(birth name)defect, magician
Iza: medicine woman
Brun: leader
Broud: Brun's son

難易度 ★★
お薦め度★★★★★

2002.8.31〜2002.9.18: 1回目

・Jean.M.Auel "The Valley Of Horses"(A Dell Book 1980 P495)
ISBN:0-553-25053-1 The Valley Of Horses(アマゾン)
『大地の子エイラ』第2巻、「始源への旅立ち 第2部」
第1巻が原人との生活であり、第2巻は新人を探す旅。

北に向かったAylaは自分本来の種を探そうとするが簡単には見つ
からず、一旦豊かな谷を眼下に控える洞窟に居を構える。一方
Jondalarは自分の種族のもとを去り旅をし、最後に出会うまでの
話。
Jondalarの旅を描くことで、原人と新人との違いと同時に、新人
の原人に対する強い偏見があることが分かる。当然ながら、Ayla
と出会ったJondalarもその偏見から逃れることはできないのだが、
それを克服していくところが読みどころでしょうか。また、Ayla
の方は、孤独な厳しい生活をおくる間に、様々な工夫をしていき
たくましさ、偉大さを示している。原人の技術と新人の技術、さ
らにはAylaの工夫など、恐らくは何万年もかかるような技術的進
歩を一挙に示すという効果もありますね。

第1巻では原人は生存そのものが第一義であり、情緒的なものは
極力抑えられてきた。第2巻ではある意味自由になりAylaは感情
表現をするようになる。3巻ではこの感情表現、また他人からの
脅威、偏見、嫌悪などをどういう風に捉えていき、克服していく
か、興味が持たれるところです。

登場人物
Ayla: 
Jondalar: 
Thonolan: 

難易度 ★★
お薦め度★★★★☆

2002.10.6〜2002.10.27: 1回目

・Jean.M.Auel "The Mommoth Hunters"(Bantam Books 1985 P723)
ISBN:0-553-28094-5 The Mommoth Hunters(アマゾン)
『大地の子エイラ』第3巻。
第二巻でOthersの一員であるJondalarと出会うが、それは彼一人と
の出会いであった。今回はLion CampというOthersの一種族との出会
が生じる。Jondalarが恐れていたこと。それはAylaがClanに育てら
れたということだが、それがわかったときの拒否反応だった。

今回のテーマは一体何でしょう。単純に考えれば差別。差別を乗り越
えることの難しさを書いているようにも思える。しかしそれよりもさ
らに深いところには、'a chance cannot be made if there is none 
to make'というのが作者のいいたいところだろうか。

上記の言葉には極めて厳しい状況を作り出しております。ちょっと厳
しすぎない?それに比べて差別に関しては、やや甘く描いております。
Aylaの美しさ、狩の能力、火打石の発見、動物を操る能力など、差別
を克服すべき道具が数多く取り揃えられております。良い悪いは別と
してこれはこれで議論を呼ぶところでしょう。

いずれにせよ、次巻ではJondalarのたくましい姿を見ることができる
でしょう。でないとこの巻の意味が薄れてしまいますから。

登場人物
Ayla: 
Jondalar: 
Thonolan: 

難易度 ★★
お薦め度★★★★☆

2002.11.13〜2002.12.12: 1回目

・Jean.M.Auel "The Plains of Passage"(Bantam Books 1990 P865)
ISBN:0-553-28941-1 The Plains of Passage(アマゾン)
『大地の子エイラ』第4巻。
Jondalarと共にAylaが彼の故郷へとヨーロッパの東の端から西
の端の方まで旅をする話。
実は、彼の故郷に帰り、Aylaがどう受け入れられるかが焦点か
なと思っていたら、旅をして故郷に着いた時点で第4巻は終り
です。途中いくつかの事件はあったものの、900ページ近くを
費やすほどの内容はない。

今回はテーマそのものも曖昧であったのが辛いね。これが300ペ
ージほどの本であればそこそこ面白かったと思うのですが、
いかんせん長すぎます。途中は動植物の教科書を読んでいる気
持ちにさせられます。

登場人物
Ayla: 
Jondalar: 

難易度 ★★
お薦め度★★

2003.1.〜2003.2.13: 1回目