洋書の部屋 作家別  既読作品 未読作品   TIME  赤毛のアン  アンの青春  英語クイズ

Isaac Asimov(アイザック・アシモフ)

<代表作>

  1. Prelude to Foundation P434 アマゾンへ
  2. Forward The Foundation P480 アマゾンへ
  3. Foundation P234 アマゾンへ
  4. Foundation and Empire P234 アマゾンへ
  5. Second Foundation P233 アマゾンへ
  6. Foundation's Edge P424 アマゾンへ
  7. Foundation & Earth P510 アマゾンへ
  8. The Bicentennial Man P211(借from Gerry) アマゾンへ


・Prelude to Foundation By Isaac Asimov P434 アマゾンへ
ファウンデーション。昔日本語で読んだ時には「銀河帝国の興亡」という名で
3部作で出ていましたね。今は日本語訳書名も「ファウンデーション」そのままです。
その後、書き加えたりされて、今では7部作。ロボットシリーズなどとも互いに
関連していると作者が書いておりますが、それも加えるとなんと14部作なのです
ね。全部読むのは大変なので、とりあえずは、ファウンデーションシリーズから。
話はハリー・セルダンが心理歴史学を発表したために人生が変わってしまうところ
から始まります。銀河帝国の様々な状況などが書かれてます。科学技術の点では
意外に進んでないのが気になりますが、想像力の限界か、それとも余りに突飛な
技術は読者に呆れられてしまうからでしょうか。
このファウンデーションシリーズがロボットシリーズと関連性が出てくる話が
一番最後にあります。有名なロボット3原則に加えて、第ゼロ原則がそれですね。
興味のおありのかたは本をお読み下さい

98.9.20〜98.9.29 : 1回目

・Forward The Foundation By Isaac Asimov P480 アマゾンへ
ファウンデーションシリーズ、第2作。ここでは、心理歴史学の可能性を模索
してトランターを放浪したあと8年後以降の様子が描かれています。Demerzelの
庇護の元に心理歴史学を発展完成させようというわけね。元heatsinkerのYugo 
Amarylも今ではセルダンの片腕となってます。様々な陰謀がありますが、
中でもセルダンが60歳になったときの陰謀はかなり念入りになっています。
また、60歳のセルダンの思いも興味深いものがありますね。これはアシモフ
自身の気持ちなのでしょうか。20代から延々と考え発展させてきた心理歴史
学、これが今尚靄のなかに包まれている。しかし自分の能力は明らかに衰え
つつある。
さて、60歳時の陰謀により最愛の妻でありロボットのDorsが亡くなります。
周囲の人間は亡くなっていき、財政的にも苦しくなっていきます。
後半70歳以降は、孫娘の不可思議な力によりSecond Foundationの設立が
可能になる様子が描かれてます。若干唐突な気もしますが、ま、SFだから
いいかな。

98.11.13〜98.11.20 : 1回目


・Foundation By Isaac Asimov P234 アマゾンへ
ファウンデーションシリーズ、第3作。もっとも、この本は本来一番最初に
書かれたものですね。というわけで、前作が後から書かれたからか、若干食
い違いが生じています。ハリ・セルダンが死亡する2年前から始まり、トラ
ンターの様子が色々書かれてます。人口400億で一つの都市からなる銀河
帝国の中心、しかもたった一つの都市なのです、このトランターという惑星
は。人口のほとんどがadministrationに携わっているなんてのが、ちょっと
前作との矛盾点のように思えますね。
惑星Terminus、つまり第一ファウンデーションが設立されてからの話。
セルダンにより、Terminusには幾多の危機がありしかもその処理方法は
たった一つしかないように仕組まれています。歴史心理学が問題を扱い
易いようにしているのでしょう。危機は50年後、80年後、さらにその75
年後と続いてやってきます。

98.11.23〜98.11.27 : 1回目


・Foundation and Empire By Isaac Asimov P234 アマゾンへ
ファウンデーションシリーズ、第4作。第一ファウンデーションが設立され、
3つのセルダン危機を乗り越えた後の話。銀河周辺部において力をつけて
きたファウンデーションが、帝国といよいよ接触するわけね。
その後第4の危機だったかな、第5だったかもしれんが、ファウンデーション
設立後300年、最大の危機が訪れます。歴史心理学というのはいくつかの前提
から成り立ち、それによって、30,000万年続く野蛮な時代を1,000年に縮めよ
うというもの。その前提とは、全く新しい優れた技術がファウンデーション
以外からは発明されないこと。また、人間は常に普通の人間であること。この
前提が崩れたわけね。ミュータントが現れるわけです。彼により、これまで
ファウンデーションが築いてきた地歩が次々に崩れていく。セルダンはこれを
予測していなかったのだろうか?

98.11.30〜98.12.5 : 1回目


・Isaac Asimov "Second Foundation"(Ballantine 1953 P233) アマゾンへ
ファウンデーションシリーズ、第5作。第二ファウンデーション。
第一ファウンデーション、すなわち科学によって打ち立てられたファウンデー
ションは、ミュールによって完膚なきまでに征服されます。無論、マインド
コントロールですね。銀河全域を支配下に置こうとするミュールにとり、問題
は第二ファウンデーション。精神が支配する世界です。ハリ・セルダンにより、
予測し難き事態が生じた場合の予防とでもいいましょうか?そのために作られ
たファウンデーションです。それを知ったミュールと第二ファウンデーション
との戦いが始まります。
後半は、ミュール死亡後の世界。第二ファウンデーションがどこにあるかは
わからないものの、存在は知られてしまいます。というか存在していると
誰もが信じているわけですね。第二ファウンデーションはどこにあるのか?
第一ファウンデーションの人間は、彼らに依存しつつも、操られるのを嫌い
なんとか彼らを放逐しようとします。しかしそれすら彼らの計画の一部で
あったとは(^^;

98.12.6〜98.12.10 : 1回目


・Isaac Asimov "Foundation's Edge"(Ballantine 1982 P424) アマゾンへ
ファウンデーションシリーズ、第6作。ファウンデーション設立後500年。
ハリ・セルダンが予測した1,000年の丁度中間点。第一ファウンデーションは
ますますその勢力と強め、事実上銀河の中心といって差し支えなく、その
科学力は既に前帝国を上回るものとなる。では何が問題か?問題は前作から
続くファウンデーション間の対立です。第二ファウンデーションが倒された
と思われてから120年が経過しているのですが、セルダンの予測が余りにも
的中していることがその原因。ミュールの危機で歴史的必然の確率が大幅に
狂ったにも関わらずなぜセルダンは正しく予測できたのか?第二ファウン
デーションの介入なしには考えられないわけです。かくして戦いの幕が
切って落とされるわけですが、果たしてどういう戦いになるのやら。
事態は予想外の(といっても私の予想ですが)展開となっていきます

この本は前作、前々作から30年後に書かれた本です。そのために、前作では
やや不自然な科学技術の話も、この本では読者を満足すべきレベルになって
ますね。宇宙船の操縦方法などはまさに読んでて楽しい個所です。

98.12.11〜98.12.18 : 1回目


・Isaac Asimov "Foundation & Earth"(HerperCollins 1996 P510) アマゾンへ
ファウンデーションシリーズ、第7作。シリーズ最後の本。ページ数も
それなりに長いです。
第一ファウンデーション、第二ファウンデーション、それにガイア。
この3つの世界のどれを選ぶか、その選択権を委ねられたトレビスですが、
選んだのはガイア。不十分な情報から正しい選択を行う能力があるとされる
トレビスですが、自分の選択に納得がいきません。かくして、彼は地球を
探す旅に出ることとなります。
この本、長いだけあって余分なところが多いようです。ガイアの説明が
ちょっと長たらしい。環境問題か生態系の問題か、要するにアシモフの
得意とする分野なのでしょうか。SFというよりむしろ教育の本のような
感すら抱かせます。PBを読むのに躊躇っている人も、語句が平易なの
で楽に読めるかもしれません。
最後の結末は全てが、つまり7冊が一気に収束していくだけに読み応えが
ありますね。

98.12.21〜99.1.1 : 1回目


・Isaac Asimov "The Bicentennial Man and Other stories"(VGSF 1990 P211)
ISBN:0-575-04712-7 アマゾンへ
1966年から1976年にかけて書かれた短編。初版は1977年。Gerryから借りる。

書かれて既に30年ほどの時が流れている。内容はロボット関連が多いが、
遺伝子に触れる部分もあり、また食糧問題などもある。当時ロボットなどの
最先端技術がどのように想像されていたかという点で興味深い。つまり、技
術は本来予想通りには進展しないということか?
恐らく現在想像している未来も、実は全く違う方向に進んでいくってことか
もしれない。

難易度 ★★★

2001.1.13〜2001.1.21: 1回目