今週の問題
その7



先日のWorld University Chess Championshipの Watanabe - Tzermiadianos 戦です。
日本チャンピオンの渡辺さんも相手が2465ともなるとさすがに苦戦しています。

ここで黒の最善手はなんでしょうか。
IMのTzermiadianosさんはこのチャンスを逸して その後は渡辺さんがノーミスでドローにしました。


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ヒント

g5のポーンが気になりますが・・・。



正解

少し考えると 1...Rb1 の筋が浮かんできます。
2.Rxg5+ Kf8 3.Rb5 Rxf1+ 4.Qxf1 Re1 5.Rb1 Rxf1+ 6.Rxf1 Qxc7
となってクイーンを取れます。


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これで説明終わりとしてもいいのですが、私のようなエンドゲームビギナーにとってはこれで本当にメイトになるのかという疑問が残ります。
中級以上の人は黒勝ちに決まってると思うでしょが、ビギナーにしてみればQ vs. RやQ vs. R&Pのエンドゲームは見みかけてもこのように駒数がちょっとふえると類題もなく、悩んでしまうのではないでしょうか。

そこで今回はしつこく検討してみます。
白が何もしないと下の図のようになります。


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ここで 1...Qd4 2.Rb1 Qf2 3.Rg1 h3
とすれば勝ちのようです。それでもわからないという人もいますよね。

4.gxh3 Qxf3 5.Rg2 Ke3
これで私もようやく納得です。絶対に勝てると確信がもてれば時間がなくても大丈夫でしょう。
なんとなく勝てる、というのでは時間がないときにあせってドローに甘んじるかもしれません。エンドゲームではいつも経験豊富な人にいい思いをさせてしまいます。たまにはきっちり勝ってみたいものですね。


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