燃圧測定

燃料系統のトラブルに欠かせないテストのひとつ、燃圧測定。
キャブレターの場合流量が肝心だが、それも燃圧で判断できる。
インジェクションになると吸気負圧の変動に合わせたコントロールや
低温時増量、フューエルカットなどの制御にも燃圧を変化させて対応する車両もある。

キャブレター車の多くは0.25〜0.3s/cuの燃圧で対応しています。
バイクの様に自然落下方式の物は十分な流量が確保されるように
フロートバルブシート穴径が大きい物が多く、電磁ポンプにする場合は
シート穴径の小さな物に換える必要があります。
流量を増やす為にポンプ圧を上げる場合はレギュレーターを介してキャブレターに
導きフロートレベルを必ず確認すること。シート穴径を大きくすると当然
高圧に耐えられなくなる。バランスを考える。

インジェクションのポンプ圧はタイプにより違います。
インテークマニホールドに噴射する(L、Dジェトロ)はその負圧変動に合わせ
マニホールド負圧より常に約2.55s/cu高くなるように
プレッシャーレギュレーターでコントロールされています。
(コントロール圧が高い物が多くなってきた。)
つまりアクセルを開いて負圧が下がって来た場合燃圧は最高2.55s/cuまで
上がることになります。ターボ車はもちろん大気圧以上になりますので
加給圧プラス2.55s/cuになります。

Bosch社のKEジェトロは燃圧のコントロールで空燃比補正を行っています。
フューエルデストリビューターと呼ばれる装置の中のダイヤフラムの上下の
燃圧の差で増量補正、空燃比フィードバックコントロール、フューエルカット
までやってしまいます。0.1s/cuレベルの変動でコントロールしています。
燃圧を測るのもダイヤフラムの上下2箇所を測ります。(差圧を読む)

 
大きく見やすい燃圧計。単位はキロパスカル(赤)。車両に合わせていろんなアダプターが必要。
 
KEジェトロニックの燃圧を測る。右はウォームアップレギュレーター。冷間時の増量補正、
加速時増量補正を行う。パイプが2本入っている。

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