キャブクリーナー使用による弊害

現在いろんなタイプのキャブクリーナーが出ているが、いずれもその強力な洗浄力が
かえってゴム類を傷める結果になるケースが見受けられる。
日ごろのメンテナンスに便利なケミカル商品だが、説明書通りの使用をしていても
弱ったところには過ぎたる効果になることを頭の片隅に入れておいてほしい。

キャブをばらさずに漬け置き荒い的にスプレーする場合は
特に注意が必要です。と言うよりやめたほうが良いでしょう。
どこにゴム類が使用されてるか解らないならやめたほうが得策です。

古くなってきたバキュームピストンは格好の餌食です。日産車に使われていた
BCDD内のダイヤフラムもひとたまりもありません。
いずれもゴムを溶かし、繊維質だけが残るありさまです。

Oリングが伸びてしまったケースもあります。溝には2度と収まらないでしょう。

日ごろのメンテナンスに使用する場合は、エンジンをかけながら少しずつスプレー
するか、ガソリンタンクに入れるのが良いでしょう。
キャブを下ろして分解洗浄するには漬け置き洗いはやはり効果的です。

 
ご存知エアカットバルブは薄皮1枚で何とかもってる状態の物が多く、キャブクリーナーは容赦なく
そこを攻撃する。バキュームの通路、スローエアジェットの通路から進入します。
エアカットバルブは現在までいろんなメーカー、車種に使用されています。


 
Oリングがスローの通路を塞いでしまってる。右はまだましな状態。
非分解個所で、パーツ設定は無い。さあどうする!
結末はこちら。


キャブクリーナーをしてから悪くなった。という事が良くありますが上記の場合の他、
カーボンを落とした為にスロットルバルブの密着が悪くなったり、
空燃比が変化して調整が必要になるケースが多いみたいです。
これらは4輪に多く、セカンダリー側には特に注意が必要です。

市街地中心でおとなしく走る人はEGR(自己EGRも含む)の作用で
スロットルの裏側にたっぷりとカーボンが堆積します。
通常カーボンの堆積は濃くなる場合が多いのですが何かの加減で
バランスが取れて調子の良い場合があります。
調子の良い古い車両にキャブクリーナーをするのは控えたほうが良いでしょう。


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