2005(平成17)年5月末から積極的接種を見合わせていましたが(※下記を参照して下さい)、2009(平成21)年6月より、全く新しい製法によって作られた新しいワクチンによる接種が可能になりました。現在のところ、新しいワクチンの生産が十分ではないために、日本脳炎の接種対象者のうち、1回も接種を受けた事の無い3歳以上7歳6ヶ月未満の方への接種だけが定期予防接種(公費負担)として許可されています。すでに1回でも旧来の日本脳炎ワクチンの接種を受けた事のある方、年齢が7歳6ヶ月以上の方は、新ワクチンの接種が出来ない事になっています。これらの方に対してどのようにワクチン接種を勧めていくかという事は現在厚生労働省の専門家会議で検討中です
 日本脳炎は、豚から蚊が媒介して人間に病気を伝染する病気です。今でも大変少ない数ですが、毎年のように患者さんが発生しており、早めに接種しておくことが重要でしょう。また日本脳炎の流行地域(朝鮮半島、台湾、中国、ベトナムなど)へ旅行する予定の方も接種してから出発されることをお勧めします。

※2005年5月30日付で厚生労働省は、定期予防接種における日本脳炎ワクチン接種の積極的推奨を差し控える、と発表しました。これはその前年、ワクチン製造の過程でマウスの脳を使用していた旧来の日本脳炎ワクチン接種後に、重症のADEM(急性散在性脳脊髄炎)の発症がみられ、当時中学生であった方が大変重篤な障害を負われました。この疾病が、ワクチン接種との因果関係が否定できない為、との理由からそれ以降、積極的には接種するのを見合わせましょうということになりました。(実質的には中止に近い状態でした)このことの詳細につきましては以下をご参考下さい。


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・ 厚生労働省のHPから   日本脳炎ワクチン接種の積極的歓奨の差し控えについて

・ 厚生労働省のHPから   日本脳炎ワクチン接種の積極的歓奨の差し控えQ&A