放浪する読書

2004年3月4日(木)

 この前までイギリスが好きで、実際、勉強と観光を兼ねてイギリスに行ったりしたが、最近はドイツやフランスといった、ヨーロッパでも大陸の方に関心が向いている。

 これは、先日『ユーロ その衝撃とゆくえ』(田中素香著)を読んだことも関係している。

 この本のさわり・・・
 ユーロは99年に導入されたが、このときは銀行口座振替による「帳簿貨幣」であった。ユーロ現金の流通が始まったのは、2002年1月1日からで、同年3月1日からは、ユーロ単一通貨が実現した。

 ユーロは「通貨を流通させることができるのは国だけ」という常識を打ち破った。《「政治的通貨」としてのユーロ》という章には、こんな説明がある。

 「政治要因を抜きにユーロは語れない。・・・まずドイツ要因がある。ヨーロッパ戦争(世界大戦に発展)を二度もしかけた国ドイツ。ドイツを西ヨーロッパの共同体に包摂し、その一員に定着させ、不戦の西ヨーロッパを築くことは、EU統合の最初からのもっとも重要な目的であった。」

 1冊読み終わると、関連する本を読みたくなるもので、現在読んでいるのは講談社現代新書の『ユダヤ人とドイツ』(大澤武男著)だ。ユダヤ人の歴史が、古代のディアスポラ(離散)から始まって、中世の迫害やゲットー、そしてナチの大量虐殺まで描かれている。

 昨年は、イラク戦争(今もテロでイラク国内は混乱している)があって、暗い気持ちにさせられたが、20世紀初頭はもっとひどい状況だった。ヨーロッパが、EUのもと、平和で安定しているだけでも救われる。

   すすむ