第2回「おしゃれ?エリアに新名所誕生」名古屋港ガーデンふ頭  
港、水族館、遊園地。この3つが揃えば、無敵のはずである。カップルのデートコースにも、ファミリーの休日にも、もってこいのおしゃれエリアになって当然である。横浜港、神戸港の例を持ち出すまでもなく、港というのはおしゃれな所と相場が決まっている。でも、ここ名古屋港はなぜか寂しい。でも、11月1日には水族館の新館がオープンするし、港のアミューズメント施設はそれに合わせてお色直しの真っ最中。よみがえれ!名古屋港。

やっぱ、センスかな。そうだろうな。
一度行ったら、もういい。というのが正直な感想。つまりリピーターが来ない。どこが悪いのか。やっぱりセンス? この建物は港のシンボルタワー「名古屋港ポートビル」。白い帆船をイメージしているが、言われて初めて「へー、帆船なのね」というデザイン。館内には展望台や海洋博物館などがあるが、休日でも閑散。バスで連れられ、コースに入っているので来た団体旅行のおじちゃん、おばちゃんたちが若干名。オイラも娘がペンギン見たいと言わなければ来ないって。約5年ぶりの名古屋港訪問。
南極と名古屋は実はなんの関わりもない。
なぜ、ここに南極観測船「ふじ」があるのか? 現役引退時、観光の目玉にしょうと他の港に張り合い、競り勝ち、連れてきた。この後で紹介する名古屋港水族館も南極への旅が展示テーマなのだが、「ふじ」がここから出航したとか、特に南極と名古屋に関連性があるわけではない。「ふじ」の前には映画『南極物語』で有名なソリ犬「タロとジロ」の銅像が。愛と信頼と勇気の象徴などと説明板に書かれているが、ただ人間の都合で捨て置いてきただけじゃねえか。ワンマンだ(く、苦しい)。
入館料1,500円也は高くないか?
名古屋港唯一の人気施設が水族館。「ふじ」にちなみ、日本から南極へのルートに沿って、海の生物を展示している。ここの目玉はウミガメ。その研究では世界的に有名。しかし、ウミガメなんて、見ていてもそう面白くないことに一度行けば気づく。リピーターが少ないはずだ。南極といえばペンギン。見学ルートのトリ(ここシャレ)はペンギン水槽。横長の水槽にペンギンがウヨウヨ。ペンギン口密度高し。館内ではフラッシュ撮影禁止と書かれているのに、バシバシとフラッシュを光らせるバカップル。おかげでイカはかなり死んでいるらしい。
でも、新館がオープンするのだ。
とまあ、ここまでは悪口を書いてきたが、11月1日にオープンする水族館の新館は期待度が高い。写真は巨大なスタジアム風の水槽。シャチがゆうゆうと泳ぎ、イルカショーなども行われる予定。水中での様子も幅4mもの大型観察窓から見ることができる。大迫力! ただし、開館まで2ヶ月を切ったのに、目玉となるシャチの捕獲ができていない。名古屋ーシャチホコーシャチときわめて安易な発想から立てたであろう展示企画がピンチだ。間に合わなければグランパスのマスコットのグランちゃんでも入れておくか。
イルカさんの姿に感動。
イルカなどの水生ほ乳類を新しいカタチで展示する。それが新館のテーマ。イルカに最接近できる水槽もある。間近で見ると実に愛らしい生き物で、時の経つのも忘れそう。人なつっこいよ。宣伝費をもらってるわけではないが、この新館はオススメ。巨大水槽を泳ぐイルカたちを横から、上から、下から、前から存分に眺めることができる。但し、入館料は旧館の1,500円にプラス500円で2,000円(大人)。もう少し安くなると、リピーターもあるだろうに。
遊園地、シートレインランドもある。
水族館だけでは集客できないと、5年ほど前に遊園地ができた。その名も「シートレインランド」。旧国鉄の港の引き込み線跡地にあるため、シーとトレインのランド。安易な発想だ。中部圏最大の高さ85mの大観覧車から見るパノラマは素敵。でも、夏に乗るものではない。まるでサウナだ。娘はぐったりしていた。入園料は無料。アトラクションは
観覧車の600円を最高に300円〜500円。中学生までは半額。3歳未満のお子さまは無料。しかし、ほとんどのアトラクションが3歳以上しか乗れない。まるで詐欺じゃねえか。
謎のモアイは謎だらけ。
自ら謎の巨石像と名乗るモアイが緑地内にある。この辺りのセンスが、おしゃれエリアになることを妨害していると思うのだが。なぜ、名古屋港にモアイ像があるのか。解説パネルを読んでもよくわからない。ちなみに、モアイ像の隣には、人魚姫の銅像もある。なんだかなあ。モアイ像の側には港を望む展望塔。その下はベンチがある休憩所なのだが、浮浪者たちのハウスになっていた。これじゃあ、カップルもファミリーも来ないって。
ヤンキーカップルの聖地か。
カップルもファミリーも来ないが、ヤンキーは来る。水族館とポートビルを結び、小さな湾をまたぐ橋のいたるところにアホそうな落書きが。消しても消しても書かれるらしい。特に、海の日頃に行われる「みなと祭」の花火大会はヤンキー度高し。
「さちこ&えいじ久々の名港。さちこは家出して約2カ月がたとうとしている。(中略)今また二人の心が1つになって今以上これでもかってゆうくらいLOVE LOVEファイアーのカップルになってやる。〈Zokkon命(LOVE)〉みたいに(笑)」。わが娘がこうならないことを切に願って帰宅の途に。

〈ご案内〉
名古屋市営地下鉄 名城線「名古屋港」駅下車、3番出口から徒歩約3分
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