変更したい口座は二つ。用紙は一枚。足りない。意を決して、暇そうにしていた“ご相談カウンター”のお姉さんに話しかけた。「変更届、もう一枚ありませんか」。お姉さんは「ん、変更届ね」と応えた。
ちょっと待て、お客さんにため口とはどういうことだ。少し、オイラの額の血管がピクピク。しかし、そんなことで怒っては男がすたる。お姉さんは「はい、変更届ですね」と言ったけど、たまたまオイラにはため口に聞こえただけだろうと気持ちを落ち着かせ、書類を受け取り、必要事項を書き込んだ。
預金口座の変更届だから、“預け入れ・お引き出し”の預金関係窓口に並ぶのが筋だろう。相談に来た訳じゃないもんなと、“預け入れ・お引き出し”窓口の整理券発行機から整理券を抜き取り、待つこと25分。オイラの番が来た。
「すいません、預金口座の住所変更をお願いしたのですが」。なぜか下手に出てしまうオイラ。
窓口のお姉さん(正確に言うとおばさん)は、「住所変更はご相談カウンターでお願いします」と言いやがった。「25分もまたしておいて、別の窓口へ行けとはどういうことだ!」と怒鳴ろうと思ったが、待っているお客さんが多数いるため、グッと怒りを飲み込み“ご相談カウンター”へ。
待ち時間0分の整理券発行機から整理券を抜き取ると、すぐに呼ばれた。そこにいたのは、先ほどのため口お姉さん。ついにオイラの怒りが爆発。
「住所変更届は“ご相談カウンター”で受付けているとは、どこにも表記されていないではないか。表記されていない以上、預金に関わることなので“預け入れ・お引き出し”窓口に並んでしまうではないか。とっても不親切な対応である」とできるだけ穏便に意見した。
実はこの銀行のこの支店とは、過去、住宅金融公庫の申込み時や、引っ越し後の住所変更時に、その対応の悪さで何度かやり合っている。言わば天敵とも言える間柄なのだ。
するとお姉さんは、「変更届は“ご相談カウンター”でお願いしていますので」と言った。
「それは、銀行側の勝手な都合で、お客に対してその案内を怠っている。第一、ここには“ご相談カウンター”と書いてあるが、変更届窓口とはどこにも書いてない」と突っ込んだ。
お姉さんは笑顔のまま目だけが三角になった。オイラは、さらに「さっき変更届用紙が欲しいと言った時に、変更届はこちらで受け付けていますと言うのがサービスというものだ」「名前が変わっても、あんたのところの銀行は合併前と同じでお客への対応の悪さは変わっていない」と文句を言った。
するとお姉さん、「合併前から、変更届は“ご相談カウンター”でお願いしています!」と言いおった。
そう言う意味じゃないだろ。ええい!怒りのパーンチ!
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