友だち以上・・恋人未満。　こんなに好きなのに・・・
第5話

唇から伝わる蓮の厚い鼓動と呼吸・・・。

次第に早くなっていくお互いの気持ち・・。

互いを求め抱き合う腕・・・・。

全てが白く甘く淡く溶けていく感覚・・・。

もっと肌を・・もっと身体を、蓮と・・・・。

俺の気持ちと裏腹に蓮の唇がそっと離れていく。

ちょっ、ちょっと。え？なんで？

俺の心と体がなんだか、置いていかれたようで寂しい。

蓮は上着を脱ぎベットに腰掛けると

綺麗に整った指で俺を手招き俺を誘う。

呼吸が、胸が、甘美な想いに溢れて苦しい。

俺は招かれるまま、蓮に吸い寄せられていく。

いきなり蓮は俺の腕を掴むと、ぐいっと逞しい胸に引き寄せる。

「上着ぐらい、脱げよ」

な、なんだよ。いきなり引き寄せたくせに。

「脱ごうと思ったら、お前が・・」

蓮の暖かく柔らかい弾力のある唇が、俺の首筋をとらえる。

「あっ」

びくっと反射的に俺の身体が、弓のように仰け反る。

いけね、声が出ちゃった。

「仕方ないな。俺が脱がしてやる」

蓮は唇を這わせながら、楽しそうな声で囁く。

ねっとりと蛇のように這う唇の快感に、俺の身体が痺れていく。

俺と蓮は柔らかいベットの上に、崩れるように落ちていった。

お互いの心とからだを求めあうために・・・・。


第6話に続く

戻る