友だち以上・・恋人未満。 こんなに好きなのに・・・
第4話


っきよりも、長く甘いキス・・・・。

こんなキス、したことなんかない。

うっとりしてくる俺の瞳は濡れ、蓮が少しぼやけて映る。

蓮の柔らかな暖かい唇が離れていく。

「真司・・・」

蓮が俺の名前を再び呼ぶ。

「キスをする時は目をつぶるもんだぞ」

「えっ?」

「それとも俺を見ていたいのか?」

自信ありげに言うなー、蓮。

でも、その通りかも知れないな。

負けた、蓮には負けたよ。

「ああ・・・蓮を見ていたいんだ」

ああー、言っちゃった。でも、いいやこの際どうなったって。

蓮と気持ちのいいキスが出来れば。

「俺とは嫌じゃないのか?」

またまた、意地悪だなー。

もう、こんなシチュエーションまで作っておきながら。

ほーんと、やなヤツ。

でも、蓮らしいけれどな。

そんな蓮も俺は・・・・。

俺は今、自分の本当の気持ちに気が付いた。

俺は蓮が好きなんだ。

棟のもやもやしたモノが無くなっていく。

原因はコレだ。

蓮にささいな事でぶつかったり、

つっかかっていったりしたのも、

答が解らなかったからだ。

でも、蓮は・・・・・。

「どうした?真司」

「俺、俺・・・今気が付いたよ。俺、蓮が好きだっていう事が」

「相変わらず・・・鈍感だな」

蓮は俺の頭を優しく抱きしめながら言う。

「じゃ、俺がお前を好きだって事も

気が付かなかったようだな」

「う、うん」

「どこまで鈍感なヤツなんだ

「そ、そんな事・・・」

「もう、お喋りは沢山だ」

まだ喋ろうとする俺の口をやんわりと

自分の唇で塞いできた。

今度は、強く激しいディープキス・・・。

蓮の首に両の腕を回すと、俺はそれに答えた。

くちゅくちゅと卑猥な音を立てる、俺たちの唇。

その音が部屋に響く。

俺の頭の回路はショート寸前!

もう、どうなったっていい。

蓮と蓮と・・・・・。

落ちていきたい・・・・・。


第5話に続く

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