友だち以上・・恋人未満。 こんなに好きなのに・・・
第2話

俺の声も聞かずに二階の部屋に入る蓮。

ばたりと強く閉まるドアを、俺がまた開けて中に入る。

蓮は窓近くに置いてある椅子に座っていた。

長い足を組ませて、腕を組んでいる。

なんだかとっても偉そうな態度だ。

「しつこいぞ、お前」

蓮はため息まじりで俺に言う。

「いや、その・・・」

蓮の姿を見ていると何を話に来たのか忘れちゃうなー。

そ、そうだ!夫婦だっ。

いや、ち・・違うって。えーと。

「ブツブツ言って、お前バカか?」

相変わらず、容赦ないよなー蓮のツッコミって。

でも、なんだか憎めない。

「いや、何を話すのかちょっと・・・」

「まさか、夫婦の話じゃないだろう」

えっ?何?と、どきりとする俺に

蓮はめんどくさそうに椅子から立ち上がりながら言う。

「優衣とおばさんが言っていた、

夫婦喧嘩・・なんとかも喰わず・・・という話だ」

「同じ事考えていたんだー!なんか嬉しいよな、そういうのって」

思わず同じ考えで歓んじゃう俺に蓮は冷静にまたツッコむ。

「お前、バカか?」

あたたたたっ。どうしてそう蓮は冷たいんだよー。

俺に気が無いのかなぁ。俺はこんなにも・・・

こんなにも・・・蓮が・・・・。

「おめでたいヤツだ」

そう言い捨てる蓮。

「夫婦なんて冗談じやない」

言葉とは裏腹に嬉しそうな顔なんだけれど、蓮。

え??なんで???


第3話に続く

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